2022ツール・ド・フランス総合2位のタデイ・ポガチャルがツール3勝目を狙うために全員がアシストに回る。
昨年出場したマルク・ヒルシ、ジョージ・ベネット、ブランドン・マクナリティはいない。また、移籍で獲得したティム・ウェレンスも選ばれていない。
代わって、INEOS Grenadiersからアダム・イェーツ、BORA-hansgroheからフェリックス・グロスチャートナーが移籍して、今回のツールのメンバーとなっている。
UAE Team Emiratesのメンバー
Here we go 🇫🇷! We’re excited to reveal our lineup for @LeTour #TDF2023:
🇩🇰 @mikkelbbjerg
🇦🇹 @gro_felix
🇳🇴 @VSLaengen
🇵🇱 @majkaformal
🇸🇮 @TamauPogi 🏆🏆
🇪🇸 @solermarc93
🇮🇹 @MATTEOTRENTIN
🇬🇧 @AdamYates7 #UAETeamEmirates #WeAreUAE pic.twitter.com/NpTSTNn5Ot— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) June 26, 2023
11.タデイ・ポガチャル
12.ミッケル・ビョーグ
14.フェリックス・グロスチャートナー
15.ヴェガールステイク・ラエンゲン
16.ラファウ・マイカ
17.マルク・ソレル
18.マッテオ・トレンティン
19.アダム・イェーツ
タデイ・ポガチャル
🏆🇸🇮 The new Slovenian National road champ. @TamauPogi 🙌 #WeAreUAE
📸 @kolesarskazveza pic.twitter.com/tz3pcHDb8W
— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) June 26, 2023
リエージュ〜バストーニュ〜リエージュで手首を骨折したタデイ・ポガチャルだけど、ツール前に、スロベニア選手権に出場した。
個人タイムイラトヤルで優勝。これは当然なのだけど、問題はタイムだ。
- 2023 15.7km 29分43秒
- 2020 15.7km 30分10秒
全く同じコースで距離も変わらないのに、タイムは27秒もアップしている。2020年と言えば、初めてツールを制覇した年。それから3年で更に進化しているということになる。
2023ツールにも、第16ステージに個人タイムトライヤルがある。ここでも力を発揮するのは間違いない。
スロベニア選手権ロードも勝利したが、注目は骨折した左手首。タイムトライヤルではプロテクターも何もつけていない。ロードでは青いスポーツ用のテープのようなものを貼っているだけ。
ツール開幕まで、1週間。その頃には、手首の問題はなくなっているかもしれない。
そうなると、何が足りないのか。例年通りのツアー・オブ・スロベニアで負荷をかけられなかったことが問題となるのか。
本人は、まだ100%ではないと言っているが、100%となったらどんな走りをみせる?
ライバル、ヨナス・ヴィンゲゴーとの山岳対決は熾烈を極めるものとなりそうだ。
アダム・イェーツ
🏆 @AdamYates7 conquers Jebel Hafeet. #UAETour 🇦🇪
💬 Adam Yates: “This victory is for the team, they always had confidence in me and this is my way to thank them.”
📝 Full report: https://t.co/sMWT5xSiC8#UAETeamEmirates #WeAreUAE pic.twitter.com/2Y6MWKx38e
— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) February 26, 2023
UAE Team Emiratesがアダム・イェーツを獲得したことは非常に大きい。
INEOS Grenadiersでは総合優勝出来ないならば、すぐに移籍という考えだ。それはアダム・イェーツのインタビューでも本人が言っている。
だが、アダム・イェーツは、UAEツアーですぐに結果を出す。総合優勝こそ出来なかったが、第7ステージのジュベル・ハフィートの走りは圧巻だった。
レムコ・エヴェネプールを突き放してタデイ・ポガチャルのタイムを上回って登頂したのだから。
まあ、UAEツアーで総合優勝出来なかったのは第1ステージの砂漠の風で12人が51秒差で逃げ切ったことと、チームタイムトライヤルでSoudal – Quick Stepが強かったからなのだけど。
地元UAEでタディ・ポガチャルを温存することが出来るのは、スケジュールの上でもタディには助かる。
今シーズンのアダム・イェーツの成績は
- UAEツアー第7ステージ優勝 総合3位
- ティレーノ〜アドリアティコ 総合11位
- ボルタ・ア・カタルーニャ 総合28位
- ツール・ド・ロマンディ第4ステージ優勝 総合優勝
- クリテリウム・ドーフィネ 総合2位
ティレーノ〜アドリアティコ、ボルタ・ア・カタルーニャでは、アルメイダのアシスト。ロマンディでは、きっちりと総合優勝を決めてみせた。
昨年の、UAE Team Emiratesはツールではボロボロだった。
- ヴェガールステイク・ラエンゲン 第8ステージDNS
- ジョージ・ベネット 第10ステージDNS
- ラファウ・マイカ 第17ステージでリタイヤ
- マルク・ソレル 第16ステージでリタイヤ
最後は、ブラントン・マクナリティだけが山岳での頼りだったが、アダム・イェーツの加入でそれは変わるかもしれない。
登坂力では、タデイ・ポガチャルと遜色ない走りをみせるアダム・イェーツ。大きな戦力補強だ。
フェリックス・グロスチャートナー
😃 @gro_felix is all smiles ahead of his #UAETeamEmirates debut at @thesauditour 🇸🇦.#WeAreUAE #SaudiTour pic.twitter.com/6OWRnNHqxJ
— @UAE-TeamEmirates (@TeamEmiratesUAE) January 30, 2023
フェリックス・グロスチャートナーは、2016年にCCC Sprandi Polkowiceでプロデビュー。
これまでの勝利は
- 2019 ツアー・オブ・ターキー第5ステージ優勝 総合優勝
- 2020 ブエルタ・ア・ブルゴス第1ステージ優勝
- 2021 ツアー・オブ・アルプス第5ステージ優勝
- 2022 オーストリア選手権ロード 優勝
- 2022 オーストリア選手権個人タイムトライヤル 優勝
グランドツアーでも力を発揮していて、2020ブエルタ・ア・エスパーニャ総合9位。その成績で、2021ブエルタ・ア・エスパーニャでは、BORA-hansgroheのエースに。
だが、残念ながら、このブエルタでは総合10位に終わっている。
移籍後の初レースであるサウジツアーでは、ダヴィデ・フォルモロをアシストしながら、自らも総合4位に入る好走。
GP インドゥストリア・アルティジャナートでは、ディエゴ・ウリッシをアシストして6位に入っている。山岳の厳しい場面で最後まで残れるかはわからないが、UAE Team Emiratesの山岳アシストが強化されたのは間違いない。
タデイ・ポガチャルを支えるのは昨年に続いてプロ初勝利をあげたミッケル・ビョーグに、マルク・ソレル。戦力アップした陣容でタディ・ポガチャルの逆襲の走りに備える。
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