2023 ブルターニュ・クラシック 世界王者マチュー・ファンデルプールの走りは?

1931年に初開催されたブルターニュ・クラシック。Bretagne Classic – Ouest-France(1.UWT)

フランスで行われるワールドツアーレースだ。

ブルターニュ・クラシックと呼ばれるのは2016年からで、グランプリドゥプルエとして知られており、レースには長い歴史がある。

 

歴代優勝者は

• 2022   ワウト・ファンアールト
  
• 2021    ブノワ・コヌフロワ
• 2020   マイケル・マシューズ
• 2019    セップ・ファンマルク
• 2018    オリバー・ナーセン
• 2017    エリア・ヴィヴィアーニ
• 2016    オリバー・ナーセン
• 2015     アレクサンダー・クリストフ
• 2014     シルヴァン・シャヴァネル
• 2013     フィリッポ・ポッツァート
• 2012     エドヴァルド・ボアッソンハーゲン

クラシックハンターとスプリンターが優勝者には並んでいる。

 

プルエ～プルエ　　258km

 

コースは2022年から変更されている。獲得標高は4,235mと昨年より大幅に厳しくなっている。

コース最高点のトレデュドン峠 (1.9km・4.4%) を備えたプルエヌール メネの町とコンマナは、ルートの最も北東になる。

 そこからルートは再び南東に曲がり、プルエに戻る。登りだけでなく、未舗装の道もあり、プルエの最後のサーキットまでには、500mから 1.5kmの間に少なくとも 8つの丘があり、それぞれの勾配は5 ～10%。

 

 

ゴールは昨年と同じで、ボッセ ド ロスターベル(1.5 km、4.5%)を登ってから、更に二つの登りを越えてゴールとなる。

引き離す最後のチャンスは、2段ロケットのボッセ・デュ・レゾット (900m・5.3%)とボッセ・ド・ケルスクーリック (225m・8.9%) に続く。そこからゴールまではさらに3.4km。

難易度は、昨年より厳しく小集団でゴールに向かうことになるだろう。

 

注目されるライダーは

• Jumbo-Visma　クリストフ・ラポルト、テッシュ・ベノート、クーン・ボウマン
• Lidl – Trek　ダニオ・カタルド、ティボー・ネイス
• Lotto Dstny　アルノー・デリー、マキシム・ファンジルス、パスカル・エーンクホーン
• Intermarché – Circus – Wanty　ビニヤム・ギルマイ、リリアン・カルメジャーヌ
• AG2R Citroën Team　ブノワ・コヌフロワ、スタン・デウルフ
• Cofidis　ギヨーム・マルタン、ヨン・イサギレ
• EF Education-EasyPost　ベン・ヒーリー、アルベルト・ベッティオル
• TotalEnergies　サガン、マチュープルドゴー、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン
• Movistar Team　アレックス・アランブル
• Team Arkéa Samsic　ワレン・バルギル、ユエン・コスティウ
• Bahrain – Victorious　ジョナサン・ミラン、ジャック・ヘイグ
• Groupama – FDJ　ヴァランタン・マデュアス、シュテファン・キュング
• Soudal – Quick Step　ジュリアン・アラフィリップ、マウロ・シュミット、レミ・カヴァニャ、ファウスト・マスナダ、マウリ・ファンセベナント
• Astana Qazaqstan Team　アレクセイ・ルチェンコ、シモーネ・ヴィラスコ、ジャンニ・モスコン
• UAE Team Emirates　マルク・ヒルシ、ブラントン・マクナリティ、マッテオ・トレンティン、アレッサンドロ・コーヴィ
• Team Jayco AlUla　マイケル・マシューズ、アレッサンドロ・デマルキ
• Israel – Premier Tech　ディラン・トゥーンス、ヤコブ・フルサン、コービン・ストロング、ダリル・インピー
• BORA – hansgrohe　ジェイ・ヒンドレー、ボブ・ユンゲルス
• Team dsm – firmenich　ジョン・デゲンコルプ、アンドレアス・レックネスン
• INEOS Grenadiers　ミハウ・クフィアトコフスキ、パヴェル・シヴァコフ、イーサン・ヘイター
• Alpecin-Deceuninck　マチュー・ファンデルプール、ジャスパー・フィリップセン、ドリース・デポンド、セーアン・クラーウアナスン

 

スタート前

アルカンシェルのマチュー・ファンデルプールは最前列からスタート。公式レース初披露だ。

 

ニュートラルスタートに。

 

オフィシャルスタート。

 

でた。残り250kmからのファーストアタック。これには誰も反応しない。

1. アレッサンドロ・トネッリ　Green Project-Bardiani CSF-Faizanè
2. ルカ・ヴァン・ボーベン　Bingoal  WB

 

2人の逃げ

二人が逃げている。残り208kmで6分36秒差。

1. アレッサンドロ・トネッリ　Green Project-Bardiani CSF-Faizanè
2. ルカ・ヴァン・ボーベン　Bingoal  WB

 

マチュー・ファンデルプールは、集団の4番手で走っている。

 

残り181.5kmで5分4秒差。Alpecin-Deceuninckの後ろは、INEOS Grenadiers、Lidl-Trekと続く。

 

先頭を走るルカ・ヴァン・ボーベンは、良く逃げに乗っている。Lotto-Dstnyの開発チームから2023年にBingoal  WBに移籍してきた。いつか勝てる日がくるだろう。

 

残り125kmでタイム差3分21秒に。

 

UAE Team Emiratesのマルク・ヒルシは補給中。スイス王者ジャージを着ている。

 

残り89.1kmで50秒差に。どこまで逃がして貰えるか。

 

あら～、あっと言う間に集団が後ろにきた。

 

二人は残り85.8kmで捕まってしまう。

 

カウンターアタックはかからない。

 

グラベル区間で、ジュリアン・アラフィリップがアタック!

 

ジュリアンが引き続けるが集団は逃がさない。

 

あ～、サガンはもう遅れている。

 

おっ、逃げが出来そう。

 

2人が抜け出した。

1. ミック・ファンダイク　Jumbo-Visma
2. シュテファン・キュング　Groupama – FDJ

 

二人は、10秒抜け出した。

 

マチュー・ファンデルプールは集団の最後尾にいる。なんでだ?

 

マチューは調子良くないのかな。

 

残り60km。今日はマチューの日ではない。

 

集団はUAE Team Emiratesが引いている。間に、ジャンニ・モスコンとリリアン・カルメジャーヌが追走に入っている。

 

追走していた二人。

1. ジャンニ・モスコン　Astana Qazaqstan Team
2. リリアン・カルメジャーヌ　Intermarché – Circus – Wanty

 

しかし、二人は、残り53.3kmで集団に飲み込まれてしまう。

 

先頭二人は、残り46.1kmで1分9秒差に。

 

あっと、右カーブからの立ち上がりで落車。

 

6人くらいが落車。ベン・ヒーリーは後程リタイヤしてしまった。

•  DE POOTER Dries (Intermarché – Circus – Wanty)
•  PICHON Laurent (Team Arkéa Samsic)
•  ジェイク・スチュワート (Groupama – FDJ)
•  ワレン・バルギル (Team Arkéa Samsic)
•  ベン・ヒーリー (EF Education-EasyPost)
•  HOLLENSTEIN Reto (Israel – Premier Tech)

 

ジャスパー・フィリップセンが遅れている。落車に巻き込まれていたのか。

 

なんだ、シューズを取り換えた。サポートカーにシューズが乗っているのか?

 

マチュー・ファンデルプールがジャスパー・フィリップセンを引いている。集団のかなり後方。

 

集団はSoudal – Quick Stepが引いている。

 

先頭は、ミック・ファンダイクが切れてシュテファン・キュング単独に。残り35.7kmを単独は厳しい。

 

マチュー・ファンデルプールはなんとか集団にいる。

 

ミック・ファンダイクは集団に捕まる。

 

残り31.2kmでEF Education-EasyPostのヨナス・ルッチがアタック。

 

さあ、シュテファン・キュングまで届くか。

 

これはダメだ。集団から逃げ切れない。

 

マチュー・ファンデルプールは集団最後尾。

 

UAE Team Emiratesのマルク・ヒルシがアタック。ヨナス・ルッチは抜かれていく。

 

集団は絞られていくか。この動きで後方のマチュー・ファンデルプールは切れてしまう。

 

集団からUAE Team Emiratesのフェリックス・グロスチャートナーがアタック。

 

フェリックス・グロスチャートナーは抜け出した。

 

フェリックス・グロスチャートナーが追いつかれる。

 

シュテファン・キュングは、小集団の追走においついて欲しかっただろう。25秒差だ。

 

　

集団からJumbo-Vismaのサム・オーメンが飛び出す。

 

Lotto-Dstnyがサム・オーメンを捕まえた。

 

今度は、AG2R Citroën Teamのブノワ・コヌフロワが加速。

 

シュテファン・キュングに追走が迫る。

 

シュテファン・キュングが抜かれていくが、踏みとどまる。

 

マルク・ヒルシ、フェリックス・グロスチャートナーなど8人が抜け出した。

 

これは良いメンバーでは。

 

後ろから追走が合流。14人に増えた。

 

残り4周

残り4周に。しかし、集団ともそれほど離れていない。

 

残り9.8kmで3人が抜け出す。

1. シュテファン・キュング　Groupama – FDJ
2. フェリックス・グロスチャートナー　UAE Team Emirates
3. フレデリック・ワンダール　BORA – hansgrohe

 

 

残り4kmで4人に。

1. シュテファン・キュング　Groupama – FDJ
2. ヴァランタン・マデュアス　Groupama – FDJ
3. フェリックス・グロスチャートナー　UAE Team Emirates
4. マチュー・プルドゴー　TotalEnergies

 

こうなると二人いるGroupama – FDJが断然有利。

 

シュテファン・キュングが積極的に先頭集団をリード。

 

ゴール前で、シュテファン・キュングが先頭を引く。

 

ヴァランタン・マデュアスは、少し間をあけて後ろからスパート!

 

すぐにスプリントで先頭に立つ。

 

後ろは、マチュー・プルドゴー。上空からの映像ではすでに引き離している。

 

ヴァランタン・マデュアスが後ろを確認。ゴール前で腰を下ろす。

 

ヴァランタン・マデュアスがシュテファン・キュングのアシストを受けて勝利!

これは、チームの力だと言っていい。シュテファン・キュングの逃げから、最後はヴァランタン・マデュアスをアシストして勝利したのだから、凄いことだ。

ヴァランタン・マデュアスは、ツール・ド・フランス総合20位。フランスロード王者獲得に続いて、ワールドツアーでも初勝利となった。

 

リザルト

ヴァランタン・マデュアスのコメント(チーム公式サイトより)

なんて言っていいのかわからないよ。本当に感動している。ここで、プルエで、このジャージを着て勝つなんて、本当に並外れたことだ。

このレースで勝つのは夢だった。このコンディションで勝てたんだから、これ以上何を望む？

僕にとってプルエでの勝利は、ツールのステージ優勝と同じくらいうれしいことなんだ。ツールではあまりうまくいかなかったけど、必ず勝つと自分に言い聞かせていた。

多くの犠牲を払ってきたけど、それが報われた時は嬉しいね。まだ達成すべき大きな目標があるし、自分自身を楽しみたい。その前に、自分自身を楽しませなければならない。

 

アルカンシェルを披露したマチュー・ファンデルプールは8分55秒遅れの74位でゴール。