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ジロ・デ・イタリア第4ステージ 2日連続の逃げ切りで総合は大シャッフル!

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Photo credit: kristobalite on Visualhunt
この記事は約19分で読めます。

第3ステージは、タコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)による奇跡的な逃げ切りが成功。4秒差で逃げ切る素晴らしいゴールだった。

脳震盪により長くトレーニングも出来ない時期もあり、ギリギリでワールドチームに移籍できたりと苦労していたのが報われた感じだ。

さて、第4ステージは最後に登りの待つコース。いよいよ総合勢が足を試す時がきた。フィリッポ・ガンナのリーダージャージもここまでとなるだろうか?

 

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第4ステージ ピアチェンツァ〜セストラ 187㎞

第4ステージ photo giroditalia

 

前半は平坦なので逃げが間違いなく発生するコース。スタートから86km後にスプリントポイントがあるが逃げ集団が奪っていくだろう。

後半の100kmからはアップダウンが連続し、総合勢が動き出す。そして最後に待ち構えるのは厳しい登りゴール。

 

photo giroditalia

登坂距離は4.3kmながら、平均勾配9.5%。なによりも最大勾配16%という厳しい登りが現れる。2級山岳頂上をクリアーすると、4.8%の登りを走ってゴールとなる。

ここでは、今後を占う総合の動きが見られるはずだ。2016年にはジュリオ・チッコーネがBardiani – CSFで走っている時にこのコースで優勝している。

第3ステージの2回目の登りスプリントポイントでは、レムコ・エヴェネプールの走りが凄かったとフィリッポ・ガンナは言っている。

レムコは調子が良いのだろう。ここで見せてくれるかな。

 

逃げは2人から25人へ

photo cycling today ストリーミングより 以下同様

 

今日もスタートから雨。4賞を一応紹介しておくと。

  • マリア・ローザ(総合) フィリッポ・ガンナ
  • マリア・チクラミーノ(ポイント賞)  ティム・メルリエ(Alpecin-Fenix)
  • マリア・アッズーラ(山岳賞) ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ (EOLO-Kometa)
  • マリア・ビアンカ(新人賞) トビアス・フォス(Team Jumbo-Visma)

新人賞だけ変わってますね。

 

今日は皆、レインウエアーを着こんでいる。昨日逃げ切ったタコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)は、チームジャージのまま笑顔で走っている。

 

リアルスタートになって飛び出したのはビクトール・カンペナールツとクインテン・ハーマンズ。

  1. 132.HERMANS Quinten(クインテン・ハーマンズ)
  2. 202.  Victor Campenaerts(ヴィクトール・カンペナールツ) 

 

  

大雨なので、集団もスルー。今日は悪天候の為かカメラの調子が悪く映像が入ってこない。せっかく逃げている二人は可哀そうだ。

今年ヴィクトール・カンペナールツはTTベルギーオリンピック代表になれなかったのでロードに力を入れている。有言実行で逃げに乗ってくれた。

 

二人は順調にタイム差を離し始めるが、後ろから逃げたいメンバーが大勢アタックをかけて抜け出している。

 

逃げは、25人に膨れ上がった。総合タイムの良いライダーは、

  • 174. Nelson Oliveira(ネルソン・オリヴェイラ) 32秒
  • 145.  Alessandro De Marchi(アレッサンドロ・デマルキ) 33秒
  • 222.  Valerio Conti(ヴァレリオ・コンティ) 34秒
  • 202.  Victor Campenaerts(ヴィクトール・カンペナールツ) 35秒

彼らを最後まで逃がすことはないだろう。

 

集団は逃げに乗っていないアスタナが一人先頭に出している。

 

先頭集団はスプリントポイントに向かって進む。スプリントポイントと言っても山岳の途中にあるのでスプリンターが狙うには難しい。

 

なんと、100km手前からフィリッポ・ガンナが集団の先頭を牽引に加わり始めた。これはガンナのマリアローザは今日までとなりそうだ。

 

しかし、もう少しガンナを温存したらどうなのか? 実に勿体ない使い方だ。

 

残り95kmでスプリンターの3人が切れていく。

  • 22.  Dries De Bondt(ドリース・デポンド)Alpecin-Fenix
  • 81.  Elia Viviani(エリア・ヴィヴィアーニ)Cofidis, Solutions Crédits
  • 154.  David Dekker(ディビット・デッカー)Team Jumbo-Visma

ここで放映が途切れる。テレビ映像が乱れるのでゴール映像に切り替わってしまった。

 

放送再開は残り75kmから。やはりフィリッポ・ガンナが先頭を引いている。タイム差は5分20秒。

 

マリア・チクラミーノ(ポイント賞) の ティム・メルリエ(Alpecin-Fenix)が切れていく。

 

ダミアーノ・カルーゾも集団からドロップ。

 

集団はガンナ先頭で下りに入っている。

 

先頭集団から下りで3人が飛び出した。

  • 132.HERMANS Quinten(クインテン・ハーマンズ) 53秒遅れ
  • 137. Rein Taaramäe(レイン・タラマエ) 57秒遅れ
  • 183.  Christopher Juul Jensen(クリストファー・ユールイェンセン)10分20秒遅れ

Intermarché-Wanty-Gobertは、昨日の逃げに続いて攻撃だ。クインテン・ハーマンズは最初から逃げている。

 

集団はガンナがずっと引いているが、タイム差は7分以上と開いてきた。交代したらいいのに?

 

先頭の3人はいいペースだ。第2集団に1分30秒。集団とは残り52.8kmで7分となり大きなリードとなっている。逃げ切りもあるかも。

 

タイム差が8分と開いて、ようやくフィリッポ・ガンナが先頭交代。7 PUCCIO Salvatore(サルバトーレ・プッチョ)が先頭を引き始める。

果たして、どこまでタイム差を縮めていけるだろうか?

 

最もタイムの良かったクインテン・ハーマンズが切れて先頭は二人となる。

  • 137. Rein Taaramäe(レイン・タラマエ) 57秒遅れ
  • 183.  Christopher Juul Jensen(クリストファー・ユールイェンセン)10分20秒遅れ

レイン・タラマエは、2007年から2014年までコフィディスで走り、2015年アスタナ、2016年カチューシャ・アルペシン、2017年からデレクトエナジー、今年2年契約でIntermarché-Wanty-Gobertに移籍してきた34歳のベテランライダー。

 

クリストファー・ユールイェンセンは、2012年Team Saxo Bank – Tinkoff Bankでワールドチームデビュー。2016年Orica GreenEDGEに移籍。2018年Mitchelton-Scottで走っている31歳のベテラン選手。

二人がこのまま、逃げ切れるとは思えないけど。どうだろう?

 

残り45kmのゲートを集団は通過。ようやくクイックステップの集団牽引に加わる。この後残り38kmでガンナは先頭から姿を消してしまう。

約60kmに渡って先頭を引き続けた。あ~勿体ない。

 

先頭二人を8人が追っている。

  • 17 VENDRAME Andrea(アンドレア・ヴェンドラーメ) +56
  • 28.  Louis Vervaeke(ルイス・フェルファーク) +53
  • 57 TRATNIK Jan(ヤン・トラトニク)
  • 84.  Nicolas Edet(二コラ・エデ)
  • 98.  Pieter Serry(ビーター・セリー)
  • 145.  Alessandro De Marchi(アレッサンドロ・デマルキ) +33
  • 174. Nelson Oliveira(ネルソン・オリヴェイラ) +32
  • 224.  Joe Dombrowski(ジョセフロイド・ドンブロウスキー) +1:12

更に増えそうだ。現在のバーチャルリーダーはネルソン・オリヴィラ。

 

残り30kmを切ってきた。逃げきりは確実となっている。第2集団まで1分を切っているが、残りの登りは2つだ。二人は最後まで逃げ切るのかな。

 

ようやく、クイックステップが先頭に立つ。まずは、レミ・カヴァニャが先頭を引く。これでタイム差が縮まるだろう。

 

フィリッポ・ガンナは集団の最後尾から切れてしまった。これで集団が逃げに追いつかない場合には、ガンナの引きは意味がなくなってしまう。

あまりにもひどいのではないかな。

 

レムコ・エヴェネプールは、アルメイダの前を引いている。このまま行くと、総合順位はガラッと変わりそうだが。

 

Bahrain Victoriousがミケル・ランダのために先頭に二人送りだす。マテイ・ホモリッチが先頭を引く。

ようやくタイム差は、6分43秒まで縮まってきたが、ゴールまで20kmを切っている。

 

ベテラン二人は、残り13.6kmで第2集団に1分16秒。集団まで5分34秒のリードを持っている。集団はどんどんタイム差を縮めてきている。

もし、このまま逃げ切れればステージ優勝はクリストファー・ユールイェンセンで、マリアローザがレイン・タラマエとなりそうだ。

 

あとは、最後の登りで後続に追いつかれなければ良いのだけど。ゴールまで6.6kmだ。

 

第2集団が迫ってくる。なんとか逃げ切れないか~。

 

145.  Alessandro De Marchi(アレッサンドロ・デマルキ)224.  Joe Dombrowski(ジョセフロイド・ドンブロウスキー)の二人が追ってきている。

その後ろは、28.  Louis Vervaeke(ルイス・フェルファーク)Alpecin-Fenix。

 

あ~、先頭二人が追いつかれてしまう。あと4.3kmだったのに~。

 

24.  Joe Dombrowski(ジョセフロイド・ドンブロウスキー)が単独となる。

 

ジュリオ・チッコーネが集団からアタックだ。

 

ジュリオ・チッコーネは、集団を100mリード。

 

ジョセフロイド・ドンブロウスキーは、あと3.5kmだ。このままいくと、2番手のアレッサンドロ・デマルキがマリアローザとなるがいけるか?

 

集団からミケル・ランダがアタックだ。凄い勢いで集団を引き離していく。

 

続いて、アレクサンドル・ウラソフがアタック。すぐにエガン・ベルナルがチェックにはいる。

 

ミケル・ランダはジュリオ・チッコーネに追いつきエガン・ベルナル、ヒュー・カーシーと一緒のパックとなる。

 

ジョセフロイド・ドンブロウスキーは見事に逃げ切った。

 

総合勢は崩れずゴールまで。

 

エガン・ベルナルがスプリントをかけて11位でゴール。

 

ステージ優勝したジョセフロイド・ドンブロウスキーは、2013年Sky Procyclingでワールドツアーデビューの29歳。山岳に強く2019ジロでは総合12位となっている。

今回の勝利で総合でも一気に2位に浮上した。明日からは、山岳賞ジャージで登場だ。

 

2位となったアレッサンドロ・デマルキがマリア・ローザ獲得。ブエルタでは3勝、ジロ2勝をあげている。

Israel Start-Up Nationは、グランツールで初めての総合トップにたった。ジャージもジロ・デ・イタリアに向けてワインカラーで出場したがスポンサーは大喜びだろう。

 

アレッサンドロ・デマルキは

正直なところ、今日の目標はピンクのジャージだった。2日前に考え始めたが、誰にも言わなかった。今日、正しい走りをすることが重要だったが、大規模な主要グループでは難しいかもしれないことを知っていた。

その後、運が必要になり、正しい動きをしなければならなかった。これは、特にイタリア人としてのサイクリストの夢だ。

途中、チャンスがあることを知り、優しく夢を見始めた。3人のライダーが去ったとき、チャンスを逃したと思っただけだ。

手遅れになるのではないかと心配したが、古いルールが有効になる。決してあきらめるべきではありません。

アレッサンドロ・デマルキは、34歳にして、キャリア最大の走りとなった。明日は平坦ステージなので、ワインカラーのジャージが集団先頭を埋め尽くすことだろう。

 

こちらはハイライト動画

 

リザルト

第4ステージ リザルト

Rnk Rider Team UCI Pnt Time
1  DOMBROWSKI Joe UAE-Team Emirates 100 80 4:58:38
2  DE MARCHI Alessandro Israel Start-Up Nation 40 50 0:13
3  FIORELLI Filippo Bardiani-CSF-Faizanè 20 35 0:27
4  VERVAEKE Louis Alpecin-Fenix 12 25 0:29
5  TRATNIK Jan Bahrain – Victorious 4 18 ,,
6  VALTER Attila Groupama – FDJ   15 0:44
7  EDET Nicolas Cofidis, Solutions Crédits   12 0:49
8  OLIVEIRA Nelson Movistar Team   10 0:57
9  TAARAMÄE Rein Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux   8 1:33
10  JUUL-JENSEN Christopher Team BikeExchange   6 1:36
11  BERNAL Egan INEOS Grenadiers   5 1:37
12  CICCONE Giulio Trek – Segafredo   4 ,,
13  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   3 ,,
14  LANDA Mikel Bahrain – Victorious   2 ,,
15  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   1 ,,
16  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step     1:48
17  BARDET Romain Team DSM     ,,
18  YATES Simon Team BikeExchange     ,,
19  MARTIN Dan Israel Start-Up Nation     ,,
20  FORMOLO Davide UAE-Team Emirates     ,,

実に10人が集団から逃げ切った。これはガンナに引かせ過ぎた為だろう。

総合勢では、エガン・ベルナルがトップで帰ってきた。期待されていたレムコ・エヴェネプール、サイモン・イェーツ、ダン・マーティンは11秒遅れている。

総合

Rnk Prev ▼▲ Rider Team UCI Time
1 12 ▲11  DE MARCHI Alessandro Israel Start-Up Nation 20 13:50:44
2 90 ▲88  DOMBROWSKI Joe UAE-Team Emirates   0:22
3 61 ▲58  VERVAEKE Louis Alpecin-Fenix   0:42
4 11 ▲7  OLIVEIRA Nelson Movistar Team   0:48
5 64 ▲59  VALTER Attila Groupama – FDJ   1:00
6 82 ▲76  EDET Nicolas Cofidis, Solutions Crédits   1:15
7 7  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   1:24
8 3 ▼5  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step   1:28
9 8 ▼1  BETTIOL Alberto EF Education – Nippo   1:37
10 25 ▲15  CARTHY Hugh EF Education – Nippo   1:38
11 30 ▲19  BERNAL Egan INEOS Grenadiers   1:39
12 17 ▲5  CARUSO Damiano Bahrain – Victorious   1:43
13 19 ▲6  FORMOLO Davide UAE-Team Emirates   1:44
14 69 ▲55  TAARAMÄE Rein Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux   1:47
15 53 ▲38  LANDA Mikel Bahrain – Victorious   1:49
16 27 ▲11  YATES Simon Team BikeExchange   ,,
17 6 ▼11  MOSCON Gianni INEOS Grenadiers   1:51
18 72 ▲54  CICCONE Giulio Trek – Segafredo   1:56
19 62 ▲43  BARDET Romain Team DSM   2:03
20 14 ▼6  POZZOVIVO Domenico Team Qhubeka ASSOS   2:05

アルメイダはステージ49位の5分58秒遅れで圏外に。これでクイックステップのエースはレムコとなる。エガン・ベルナルが11位に浮上してきた。背中の痛み次第では山岳で更に期待できそうだ。

まだまだ、ジロはこれからだ。

ポイント賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  MERLIER Tim Alpecin-Fenix 50
2 2  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits 38
3 3  NIZZOLO Giacomo Team Qhubeka ASSOS 35
4 4  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 29
5 5  VAN DER HOORN Taco Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux 28
6 14 ▲8  FIORELLI Filippo Bardiani-CSF-Faizanè 28
7    DOMBROWSKI Joe UAE-Team Emirates 25
8 6 ▼2  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 25
9 10 ▲1  TAGLIANI Filippo Androni Giocattoli – Sidermec 24
10    DE MARCHI Alessandro Israel Start-Up Nation 23

ポイント賞は、ステージ優勝すると50ポイントなので明日もティム・メルリエが着用する。

山岳賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1    DOMBROWSKI Joe UAE-Team Emirates 18
2 1 ▼1  ALBANESE Vincenzo EOLO-Kometa 16
3    TAARAMÄE Rein Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux 13
4    DE MARCHI Alessandro Israel Start-Up Nation 10
5    GAVAZZI Francesco EOLO-Kometa 9
6 2 ▼4  PELLAUD Simon Androni Giocattoli – Sidermec 6
7 3 ▼4  VAN DEN BERG Lars Groupama – FDJ 6
8    JUUL-JENSEN Christopher Team BikeExchange 6
9    BODNAR Maciej BORA – hansgrohe 6
10    VERVAEKE Louis Alpecin-Fenix 5

ステージ優勝したジョセフロイド・ドンブロウスキーがトップに。

ヤングライダー賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 20 ▲19  VALTER Attila Groupama – FDJ 13:51:44
2 5 ▲3  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech 0:24
3 3  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 0:28
4 11 ▲7  BERNAL Egan INEOS Grenadiers 0:39
5 8 ▲3  SIVAKOV Pavel INEOS Grenadiers 1:08
6 9 ▲3  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers 1:10
7 16 ▲9  HINDLEY Jai Team DSM 1:20
8 2 ▼6  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma 1:42
9 13 ▲4  MÄDER Gino Bahrain – Victorious 1:55

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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