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ジロ・デ・イタリア第3ステージ まさかの逃げ切りが~ これだからロードレースは面白い!

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Photo credit: Ario Gaviore - Squall87 on VisualHunt.com
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第2ステージは、Alpecin-Fenixのティム・メルリエがゴール手前150m付近からのロングスプリントで勝利。

これでAlpecin-Fenixは、今シーズン11勝目。ティム・メルリエは4勝目を上げている。今日もバット見るとスプリンターステージに見えるけれども、分類としては丘陵ステージとなる。

ゴールは、純粋なスプリンターの争いとなるように各チームがアタッカーを追い込むかにかかっている。

ただ、登れるスプリンターでないと生き残れないだろう。そうなるとサガン?

 

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第3ステージ ビエッラ〜カナーレ 190㎞

コースマップ photo giroditalia

 

3日連続でピエモンテ地域でのレース。北部にある重要な繊維都市であるビエッラからスタート。保存状態の良い中世の中心部は、ピエモンテのプレアルプの麓にある。

ビエッラから、キャラバンは南に向かって190kmで獲得標高2,100mのレースに向かう。

 

第3ステージ photo giroditalia

 

前半は、なだらかな下りの平坦。逃げのメンバーが良ければ高速でレースは進むはず。最初のスプリントポイントを越えると3級山岳(7.5km・4.9%)を登る。

その後、4級山岳(5km・4.9%)に続いて連続で4級山岳(5.4km・5.3%)が続く。最後の4級山岳頂上からゴールまでは約40kmあるので逃げは捕まるかな。

 

2回目のスプリントポイント photo giroditalia

 

問題は、2回目のスプリントポイント。頂上手前には最大勾配15%の劇坂が待ち受けている。

なんでこれがスプリントポイントなんだろうか? 

ここを一気に越えるとゴールまでは15kmなので逃げ切りも可能となる。しかも、ゴール前は下っているので高速で進む。集団だと、下りゴールは危ないのではないかな。

 

photo today cyclingストリーミングより 以下同様

今日は、雨が降っているので皆レインブレーカーを着ている。

フィリッポ・ガンナはリーダージャージを守れるだろうか?   危険なアタッカーを逃さずマークしておかないといけない。

 

まあ、イネオスはジャンニ・モスコンが逃げればいいのだけど。総合10位で26秒差なので、逃げ切れればいけるかな。リーダージャージを交代する作戦も面白いけどなあ~。

 

レースは雨の中スタート。4賞を一応紹介しておくと。

  • マリア・ローザ(総合) フィリッポ・ガンナ
  • マリア・チクラミーノ(ポイント賞)  ティム・メルリエ(Alpecin-Fenix)
  • マリア・アッズーラ(山岳賞) ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ (EOLO-Kometa)
  • マリア・ビアンカ(新人賞) エドアルド・アッフィニ(Team Jumbo-Visma)

 

8人の逃げ

リアルスタートになってすぐに、一列棒状に。雨の中なので落車がなければよいのだけども。

 

集団は見送りで、逃げが完成しそうだ。

 

積極的に先頭を引いていたアレクシー・グジャール(AG2R Citroen Team)を含む8人の逃げが完成。

 

  1. タコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)
  2. ラース・ファン・デン・バーグ (Groupama – FDJ)
  3. ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ( EOLO-Kometa)
  4. リヴィ・サムエレ(EOLO-Kometa)
  5. サミュエル・ゾッカラート(Bardiani-CSF-Faizanè)
  6. シモン・ペラウド(Andrioni Giocattolo – Sidermec)
  7. アンドレイ・ポノマールr(Andrioni Giocattolo – Sidermec)
  8. アレクシー・グジャール(AG2R Citroen Team)

Team Jumbo-Vismaとの延長契約が取れず、ギリギリで契約の決まったタコ・ファンデルホールンもいる。

 

雨も止んで走りやすくなってきたかな。ガンナも喋りながら走っている。

残り114kmで4分30秒のタイム差。全員1分前後のタイム差しかないので、間違いなく逃げを最後まで逃がすことはない。

 

集団はBORAとAlpecin-Fenixが一人ずつ先頭に送り込んでいる。ロットが出してないのは、カレブ・ユアンのスプリントは狙ってないということか。まあ、登りで遅れるでしょうしね。

 

スプリントポイントまで、あと10km以上あるのだけどBORAがサガンのために上がってきている。

先頭は、ずっとジミー・ヤンセンス(Alpecin-Fenix)が引いている。

 

上空からの映像で一番下に新城幸也が見える。ゼッケンナンバーは52番だ。

 

スプリントポイントを狙ったのは二人。

  1. シモン・ペラウド(Andrioni Giocattolo – Sidermec)
  2. サミュエル・ゾッカラート(Bardiani-CSF-Faizanè)

 

スプリントポイントを通過して、今度はアンドレイ・ポノマールr(Andrioni Giocattolo – Sidermec)が一人で抜け出すが、すぐに捕まってしまう。なんだったのかな?

 

最初の3級山岳に向けて、タコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)先頭で、登り始める。

 

集団は、Maciej Bodnar(マチュイ・ボドナール)が引いている。

 

先頭は、リヴィ・サムエレ(EOLO-Kometa)が引いている。これは、昨日も逃げていたヴィンチェンツォ・アルバネーゼ( EOLO-Kometa)の山岳ポイントのためだ。

現在3ポイントだけどトップだし。

 

ここのポイントは、やる気の違うヴィンチェンツォ・アルバネーゼ( EOLO-Kometa)がトップで通過。

山岳ポイント

  1. ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ( EOLO-Kometa) 9ポイント
  2. ラース・ファン・デン・バーグ (Groupama – FDJ) 4ポイント
  3. シモン・ペラウド(Andrioni Giocattolo – Sidermec) 2ポイント
  4. アレクシー・グジャール(AG2R Citroen Team) 1ボイント

 

集団で落車。下りでスピードが出ていたので痛そうだ。

マヌエル・ベッレッティ( EOLO-Kometa)がこけている。

 

ディラン・フルーネウェーヘンは4級山岳で集団から切れていった。これはスプリントには絡めない。

 

昨日優勝のティム・メルリエも、フェルナンド・ガビリアも切れてしまう。ガビリアは最後には復帰したけど。

 

カレブ・ユアンも切れていく。ジャコモ・ニッツォーロはギリギリ越えたかな。

 

2回目の山岳ポイント通過。ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ( EOLO-Kometa)が1位通過。

 

残り45kmのゲートを集団通過。新城幸也は集団後方で危なかったけど越えられたかな。

 

BORA先頭で、残り40kmのゲートも越えていく。サガンはアシストに守られて先頭付近にいる。新人賞ジャージのエドアルド・アッフィニ(Team Jumbo-Visma)も遅れてしまう。

 

昨日2位のジャコモ・ニッツォーロも切れてしまった。スプリンターが段々と減っていく。

 

純粋なスプリンターが次々と切れていく中、サガンは集団前方で登りもこなす。

 

先頭集団も6人に減っている。集団とは1分30秒のタイム差となってきた。

 

先頭は3回目の4級山岳ポイント前に二人が抜け出る。

4級山岳ポイント

  1. シモン・ペラウド(Andrioni Giocattolo – Sidermec) 3ポイント
  2. サミュエル・ゾッカラート(Bardiani-CSF-Faizanè)  2ポイント
  3. ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ( EOLO-Kometa)  1ポイント

下りで、追いついて5人が先頭となる。すでにタイム差は残り30kmで1分33秒だ。

 

先頭は、2回目のスプリントポイントまで逃げれるだろうか?   タイム差は1分となっている。

 

最後のスプリントポイントに向かって登り始める。ゴールまでは残り17.6kmだ。

 

先頭からシモン・ペラウド(Andrioni Giocattolo – Sidermec)がアタックをかける。

 

これに2人が追いつく。

  1. タコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)
  2. サミュエル・ゾッカラート(Bardiani-CSF-Faizanè)
  3. シモン・ペラウド(Andrioni Giocattolo – Sidermec)

 

スプリントポイント前の登りでトニー・ガロパン(AG2R Citroën Team)とジュリオ・チッコーネ(Trek-Segafredo)がアタック!

 

スプリントポイントは、シモン・ぺラウドがトップ通過。

  1. シモン・ペラウド(Andrioni Giocattolo – Sidermec)
  2. タコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)
  3. サミュエル・ゾッカラート(Bardiani-CSF-Faizanè)

 

スプリントポイントの登りでジュリオ・チッコーネとトニー・ガロパンがアタック!

だが、集団とは10秒しかタイム差が開かない。

 

トニー・ガロパンとジュリオ・チッコーネは、先頭からちぎれたサミュエル・ゾッカラート(Bardiani-CSF-Faizanè)に追いつく。

 

タコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)が先頭交代のタイミングでアタックだ。これは決まるか。

 

集団まで45秒。ゴールまで7.9kmだが、逃げ切ることが出来るか?

 

もう完全に全開で走っている!

 

ジュリオ・チッコーネとトニー・ガロパンは2位にあがる。そのままジュリオ・チッコーネはアタックだ。

 

集団には20秒のタイム差をつけている。これは二人もゴールまで逃げ切れるかな?

 

あと3kmでゴールだ。集団は33秒後ろ。ジュリオ・チッコーネと、トニー・ガロパンは17秒後ろだ。

 

ジュリオ・チッコーネとトニー・ガロパンは集団に飲み込まれてしまう~。

 

タコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)は、ラスト500mだ。

 

後ろに集団が見えてきた~。あと200mだ。

 

タコ・ファンデルホールン(Intermarché – Wanty Gobert)は、ギリギリで逃げ切った~。

これは素晴らしい逃げ切りだ。2020年末には、チーム契約がなく途方にくれていた。当初はオランダのコンチネンタルチームBEATCyclingと契約を結んでいた。

ギリギリでIntermarché – Wanty Gobertと契約して、ワールドチームに返り咲いた。苦労したが、この勝利で報われたと言って良いだろう。

脳震盪で全く走れない期間も長くあり、苦労している。救ってくれたチームにも待望の1勝目をプレゼント出来て、恩返しが出来たことだろう。

 

 

タコ・ファンデルホールンは、インタビューで

ジロ全体をアグレッシブに乗りたいので、ブレイクアウェイになりたかった。一流のグループで最後までやり遂げるのは難しいことを知っている。

しかし、どんなに小さなチャンスでも、すべてのチャンスは1つなんだ。実は、25kmの時の差がまだ1分だったのが信じられなかった。

登りでは限界に達したけど、下り坂では、体重が重くなり、空力的にも良くなった。シモンは疲れていたので、彼を追い払った。その瞬間、40秒あると聞いて全開になったんだ。

信じられなかった。最後の1キロに入ると後ろを振り返り、「なんてこった、やるぞ!」と思った。これらの最後のメーターは本当に信じられないほどだった。

しかし、ゴール手前ギリギリの4秒差で逃げ切るとは~。これだからロードレースは面白い!

 

こちらはハイライト動画

 

リザルト

第3ステージ

Rnk Rider Team UCI Pnt Time
1  VAN DER HOORN Taco Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux 100 80 4:21:29
2  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 40 50 0:04
3  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 20 35 ,,
4  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits 12 25 ,,
5  BEVIN Patrick Israel Start-Up Nation 4 18 ,,
6  VERMEERSCH Gianni Alpecin-Fenix   15 ,,
7  GAVIRIA Fernando UAE-Team Emirates   12 ,,
8  BETTIOL Alberto EF Education – Nippo   10 ,,
9  OLDANI Stefano Lotto Soudal   8 ,,
10  MOSCA Jacopo Trek – Segafredo   6 ,,

集団トップは、ダヴィデ・チモライ。サガンは3位だ。

総合

Rnk Prev ▼▲ Rider Team UCI Time
1 1  GANNA Filippo INEOS Grenadiers 20 8:51:26
2 3 ▲1  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma   0:16
3 4 ▲1  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step   0:20
4 5 ▲1  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step   ,,
5 6 ▲1  CAVAGNA Rémi Deceuninck – Quick Step   0:21
6 10 ▲4  MOSCON Gianni INEOS Grenadiers   0:26
7 11 ▲4  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech   0:27
8 12 ▲4  BETTIOL Alberto EF Education – Nippo   0:29
9 13 ▲4  CASTROVIEJO Jonathan INEOS Grenadiers   0:30
10 16 ▲6  ULISSI Diego UAE-Team Emirates   0:32

新人賞ジャージを着ていたエドアルド・アッフィニ(Team Jumbo-Visma)は、登りで遅れてしまい一気に総合から消えてしまった。

代わりにレムコ・エヴェネプールが3位に浮上している。登りをきっちりと越えてきた総合系のライダーがトップ10を埋め尽くしている。

ポイント賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  MERLIER Tim Alpecin-Fenix 50
2 3 ▲1  VIVIANI Elia Cofidis, Solutions Crédits 38
3 2 ▼1  NIZZOLO Giacomo Team Qhubeka ASSOS 35
4 5 ▲1  SAGAN Peter BORA – hansgrohe 29
5    VAN DER HOORN Taco Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux 28
6 15 ▲9  CIMOLAI Davide Israel Start-Up Nation 25
7 4 ▼3  GROENEWEGEN Dylan Team Jumbo-Visma 18
8 6 ▼2  GANNA Filippo INEOS Grenadiers 15
9    PELLAUD Simon Androni Giocattoli – Sidermec 12
10 7 ▼3  TAGLIANI Filippo Androni Giocattoli – Sidermec 12

山岳賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Points
1 1  ALBANESE Vincenzo EOLO-Kometa 16
2    PELLAUD Simon Androni Giocattoli – Sidermec 6
3    VAN DEN BERG Lars Groupama – FDJ 6
4    ZOCCARATO Samuele Bardiani-CSF-Faizanè 2
5 2 ▼3  TAGLIANI Filippo Androni Giocattoli – Sidermec 2
6    GOUGEARD Alexis AG2R Citroën Team 1
7 3 ▼4  MARENGO Umberto Bardiani-CSF-Faizanè 1

ヤングライダー賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 1  GANNA Filippo INEOS Grenadiers 8:51:26
2 3 ▲1  FOSS Tobias Team Jumbo-Visma 0:16
3 4 ▲1  EVENEPOEL Remco Deceuninck – Quick Step 0:20
4 5 ▲1  ALMEIDA João Deceuninck – Quick Step ,,
5 6 ▲1  VLASOV Aleksandr Astana – Premier Tech 0:27
6 8 ▲2  HONORÉ Mikkel Frølich Deceuninck – Quick Step 0:36
7 10 ▲3  SOBRERO Matteo Astana – Premier Tech ,,
8 11 ▲3  SIVAKOV Pavel INEOS Grenadiers 0:37
9 12 ▲3  MARTÍNEZ Daniel Felipe INEOS Grenadiers 0:39
10 13 ▲3  JORGENSON Matteo Movistar Team ,,

明日の新人賞ジャージは、トビアス・フォスが着ることになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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