パリ~ニース第3ステージはチームタイムトライヤル。
自信があるとレース前に語っていたレムコ・エヴェネプール率いるSoudal – Quick Step。
中間計測では、UAE Team Emiratesを17秒も上回っていた。間違いなくトップと思われたけれど、ゴールでは4位に沈んでしまった。
何故かと思っていたけれど、遅れたのには二つの理由があった。
天候とティム・デクレルク
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まずは、天候だ。UAE Team Emiratesはゴールまで晴天。しかし、Soudal – Quick Stepは中間地点を過ぎての下りから雨となってしまった。
これでは、全速力でカーブを曲がって下ることなどできはしない。加えて、レムコには腹立たしいと思った理由があった。
ゴール後のレムコのコメント
中間ポイントではUAEに20秒差をつけていたし、下りのストレッチではほとんどタイムを落とせなかった。でも、単純に雨が降って、風が変わったんだ。
ラスト1kmにはテクニカルなコーナーがいくつかある。フルスピードで行けば、1コーナーあたり4~5秒は短縮できる。今日はそれができなかった。
タイムトライアルの最初のほうで、僕らがみんなを圧倒していたのを見れば、僕らのチームが超優秀だということがわかる。ただ、今日は僕らに有利ではなかった。
天候のほかに、もうひとつ「不運な瞬間」があり、計画を狂わせた。元チームメイトのティム・デクレルクだ。
彼はテクニカルなカーブで私たちの前を走り続け、バイクを停めなかった。彼にありがとう。彼には感謝している。
ティムは元チームメイトだったかもしれないけど、あんなことはしない。彼がわざとやったのかどうか?そうでないことを願うけど、可能性はある。
ティム・デクレルクの言い分
レムコが、私が意図的にSoudal – Quick Stepの邪魔をしたかのような言い方をするのは残念だ。
Soudal – Quick Stepが落胆していることは理解している。そして、私が意図せずに彼らの邪魔をしたのかもしれない。
しかし、レムコが、私が故意にそのようなことをしたと思わせることは、私にとって非常に残念なことだ。
レムコとは長い間チームメイトで、彼も私のことを少しは知っている。それなら、そのような侮辱を笑うことはできない。
チームタイムトライアルで邪魔になりそうな瞬間、いったい何が起こったのだろうか?
自分は解放されていたが、ある時、チームカーが並走してきたんだ。コースの曲がりくねったところを走っていた。クルマやバイクがひっきりなしに追い抜いていった。
500m後ろに、Soudal – Quick Stepの選手がいると言っていた。でも、後ろを振り返っても、Soudal – Quick Stepの選手は来ていなかった。
突然、選手たちの叫び声が聞こえたので、すぐにバイクを止めた。どうやら彼らはしばらく叫んでいたようだが、時速70kmの下り坂では何も聞こえない。
わざとやったと非難されるのは残念だが、決してそんなことはしないからね。彼らの邪魔をしてしまったのなら謝りたい。
でも実際、前を走っていたバイクはクイックステップの選手がそこにいると言うべきだった。そうしたら、すぐにバイクを止めたのに。
僕は、ライダーの邪魔をしたりは決してしない。僕はそういう人間じゃない。意図的にやったと非難されたことを後悔している。
レムコは謝罪
レムコはSTRAVAの投稿で謝罪。
「いや、ティムのせいで負けたわけじゃない!ステージの後、ちょっとはしゃぎすぎたし、僕らの邪魔をした彼を責めたくはない!コミッショナーは彼に警告すべきだった。」
まあ、普通に考えれば元チームメイトがわざと邪魔をしたりするはずはない。下りで70km/hも出していれば、後ろから叫んでも聞こえないのは当たり前だし。
レース後は、アドレナリンが出て興奮しているので、思わず口に出したのだろうけど、少し冷静に考えるべきだった。
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