第19ステージは、勝っていないチームにとって最後の逃げのチャンスだった。序盤からのアタック合戦で、集団は分裂。
最後は、前日優勝のカスパー・アスグリーン、マテイ・モホリッチ、ベン・オコナーの3人が逃げ切った。
終わってみれば、アベレージ49.13km/hという爆速ステージとなっている。しかし、追走8人は豪華メンバー。追いつくと思われたが結局39秒も離されてゴールしている。
追いつかない
💚The green jersey group is more than 30″ behind with 4 KM left
💚Le groupe maillot vert a plus de 30″ de retard à 4 KM de l’arrivée #TDF2023 pic.twitter.com/aava8lVpc8
— Tour de France™ (@LeTour) July 21, 2023
31人の決定的な逃げが決まると、総合勢は静観。明日のステージに向けて休養となった。しかし、前のグループは熾烈。
獲得標高1,934mでav49.13km/hは、ツール史上5番目の記録となっている。最速は1999年第4ステージで、av50.36km/h。
ちなみに、200km以上の公認レースで最速は、2019ブエルタで50.63km/hが記録されている。
勝ち逃げとなったカスパー・アスグリーンのアタックは残り32kmから。これを豪華なメンバーが追う。
- ジャスパー・フィリップセン Alpecin-Deceuninck
- マチュー・ファンデルプール Alpecin-Deceuninck
- マッズ・ピーダスン Lidl-Trek
- マッテオ・トレンティン UAE Team Emirates
- クリストフ・ラポルト Jumbo-Visma
- アルベルト・ベッティオル EF Education-EasyPost
- ルカ・メズゲッツ Team Jayco AlUla
- トム・ピドコック INEOS Grenadiers
一流スプリンターが乗った逃げは、上手くまわらない。ジャスパー・フィリップセンは再三、逃げのメンバーに激を飛ばしていたけど、追いつけばフィリップセンがスプリント最強なのはわかっている。
しかも、マチューがリードアウトしたらかなう相手はいない。だが、追いつかない理由はほかにもあった。これについてトム・ピドコックが語っている。
トップスプリンター、トップルーラーが乗った逃げで10位でしたね。
どうすれば勝てるか頭を悩ませていた。自分は大丈夫だったと思う。できる限りセーブして、チャンスが訪れるかどうかを見ようとしたが、おそらくそれが期待できる範囲内だった。
ステージはクラシックレースのようで、フロントでのノンストップアクションが行われてましたが。
スタートはフル、フルアクセルだった。大きな動きをしていたが、それが元に戻り、文字通り体を起こした瞬間に次の動きが始まる。
一瞬ためらってタイミングを逃したが、スプリントポイントの後に追いついた。レースをするのは気分がよかった。確かに、何キロか体重を抱えている選手たちがいたので、有利にプレーするにはもう少し大きな坂が必要だった。
しかし、残り4、5kmで前のグループが引き離し続けたとき、お互いを見つめ始めない限り引き戻せないことはなんとなく分かっていたが、マテイとアスグリーンは休憩から勝つ方法を知っていた。
追走グループ内の連携は良好だったが、疲れているように見える数人がいたように見えましたが。
そうだ、私だ。それが遠ざかっていたという事実は、前を走る3人のライダーの強さを証明していた。 グループの何人かはバイクか何かについて文句を言っていたが、でも公平に見てほしい。
この3人はかなり強いですよね。彼らを連れ戻すにはかなりの脚が必要だっただろう。しかし、バイクレースに戻ることができてうれしい。
ライダー達は、ここまで厳しいステージを走ってきている。その疲労はピークに達しており、フレッシュな足を持ったライダーはいない。それに加えて、序盤からのアタック合戦。すでに登りを最速で越えた3人に追いつくすべはなかった。
とくに、クライマーで総合系のベン・オコナーまで先頭に入っていた。彼自身勝てる見込みはないけれど、最後まで力を出し尽くしている。これが、今年のツールを象徴しているようにも思える。
全く気を抜くことが出来ないステージばかりだ。
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