昨日の女子エリートレースでは、落車が多数。女子で2位となったアンマリー・ワーストなどは3回以上こけており、最後もルシンダ・ブランドと絡んで落車。
優勝候補だった、ディングチャンピオンのセイリン・アラマバードも最初のコーナーで落車して勝利を逃している。
このコースはいかに落車しないかが鍵となりそうだ。その点、女子エリートで優勝したルシンダ・ブランドはタイヤの選択が良かったのだろう。
さて、男子エリートのマチュー・ファンデルプールとワウト・ファンアールトはどのようなタイヤを選択して走るのだろうか?
二人の対決の勝者が世界一となるのか、他のライダーが食い込んでくるのか結果を見てみよう。
UCIシクロクロス世界選手権
コースは昨日も紹介したが、大きなカギとなるのは砂浜を走る部分と巨大なブリッジ。昨日は雨も降っており、階段も濡れていて落車が多発。
いかに、コーナーで滑らず砂場で遅れないことが重要となりそうだ。男子などはミス一つで勝敗が決まるかもしれない。
女子U23
7番はマノン・パッカー(オランダ)。
2020世界ジュニア王者シリン・ファンアンローイ(Shirin van Anrooij)は、ディスクブレーキでケガをしてから、レースに出ていない。2列目に姿が見えたが、いきなり出場して大丈夫なのだろうか?
シリン・ファンアンローイは途中でリタイヤしていた。パンクと落車があり、やはり腕が完全に治っているようではない。スタートも怖かったとか。
開始45秒で大渋滞。ここで足をついた選手は全て遅れてしまう。
砂浜でトップに立っていたフェム・ファンエンペル(Fem van Empel)が落車。前の走者の後輪にハスッたようだ。
2周目に入って、インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ)がトップ。
2位グループには、エリートでも活躍するブランカ・カタバス(VAS Kata Blanka)が入っている。
3周目に入って、2位グループの3人が追いついてきた。この後、ブランカ・カタバスがトップに立つ。
ハンガリー代表のブランカ・カタバス対オランダ勢3人の戦いとなる。
ラスト周回は、完全に4人の争い。
砂浜でバイクを担いで走ったフェム・ファンエンペルがトップに。2位はインゲ・ファンデルヘイデン(オランダ)。
フェム・ファンエンペルは、2位に3秒差で勝利。表彰台の1位と2位をオランダ勢が占めることになった。
リザルト
- フェム・ファンエンペル(Fem van Empel)オランダ 36:59
- アニック・ファンアルフェン(Aniek Van alphen)オランダ +0:03
- ブランカ・カタバス(Kata Blanka Vas)ハンガリー) 0:09
- インゲ・ファンデルヘイデン(Inge van der Heijden)オランダ 0:27
男子エリート
さあ、男子のスタートだ。スタートダッシュはマチュー・ファンデルプールが決めた。
だが、橋の下りからワウト・ファンアールトがトップを奪う。
スタートして4分もたたないうちに、二人の戦いとなってしまう。後ろはベルギー勢が追っている。
マチューが前にでる。砂場でもスパートをかけるが差は広がらない。
マチュー・ファンデルプールは砂場で足を取られてしまいバイクを降りる。ここで二人の差が初めて広がった。
マチュー・ファンデルプールは、焦ったのかカーブでも落車しそうになる。
これは二人の実力からいうと追いつくのは難しいのでは。
3周目で12秒のタイム差をつけて、ワウト・ファンアールトがミスなく走っている。このままワウト・ファンアールトが独走するのか?
しかし、マチュー・ファンデルプールはあきらめない。前を走るワウトまで8秒と迫る。一気に差をつめてきた。もう、前に見えている。凄いスパートだ。
これでは、流石のワウト・ファンアールトでもどうしようもない。
凄い! マチュー・ファンデルプールは追いついたと思ったら、一気にスパートをかけてワウト・ファンアールトを抜き去ってしまう。逆にリードを奪うことに成功。
マチュー・ファンデルプールは橋の登りで、ペダルが外れてしまうがなんとかそのまま上がっていく。ワウト・ファンアールトとの差は5秒もない。
5周目に入って、少しずつ差が開いてきたか? 少し、ワウト・ファンアールトのペースが落ちたようにみえる。3位にはトーン・アールツ。4位にはトム・ビドコックが上がってきた。
6周目に入って、タイム差は12秒まで広がる。実にいいペースでマチュー・ファンデルプールは走り続ける。カーブでは慎重に走っており、もう落車することはないのでは。
ワウト・ファンアールトも全開で追っているが、マチューのペースが速いのか16秒までタイム差が広がる。
表彰台を巡る争いは、トーン・アールツに軍配が上がりそうだ。トム・ピドコックは一度3位まで上がったが、遅れてしまった。
マチュー・ファンデルプールは最終周回に。
すでに30秒のタイム差をつけている。6周目のラップが一番はやく24.0km/hを出している。ここでタイム差が広がった訳だ。
マチュー・ファンデルプールはリードを保ったままゴールに。これで世界選手権3連覇を飾った。一時は落車によって、20秒までタイム差が開いたが見事に持ち直した。
スパートをかけた時には、ワウト・ファンアールトでもついていくことが出来るスピードではなかった。これはワウト・ファンアールトがパンクしていたためだ。
これで、二人の対決はロードに移ることになる。まだまだ二人の戦いは続いていく。
元世界チャンピオンのゼネク・スティバルは5分42秒遅れの18位でゴールしている。マチュー・ファンデルプールの兄、ダヴィド・ファンデルプールは22位。Bahrain – Victoriousのハインリッヒ・ハウッスラーは35位でゴールしている。
リザルト
- マチュー・ファンデルプール 58:57
- ワウト・ファンアールト +0:37
- トーン・アールツ 1:24
- トム・ピドコック 1:37
- ローレンス・スウィーク 2:05
- マイケル・ファントーレンハウト 2:14
- エリ・イーゼルビット 2:18
- クインテン・ハーマンズ 2:23
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