タデイ・ポガチャルが残り38kmで落車し、マチュー・ファンデルプールが単独走を開始。
しかし、ゴール手前では向かい風となっており、時折見られるマチューの顔は苦痛に歪んでいた。
もう限界に近かったのは間違いない。そこで、チームとマチューは違反とは知りつつジェルの補給をしている。
それが以下の場面だ。
限界手前
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残り12km。マチューはチームカーに補給を要求した。
クリストフ・ルードホフト : 1分10秒だ
マチュー : ジェル!
マチュー : (ja,ik kan niet meer)もうこれ以上無理だ! くそー!
クリストフ・ルードホフト : (-ledereen staat stil,komoon) 誰もが立ち止まっている、カモン!
チームカーのクリストフ・ルードホフトもゴール手前14km以内の補給が認められていないことは知っている。
だが、もうマチューは完全にエネルギーがなくなる寸前。もし、補給していなかったらタイム差は縮まり最後のスプリントの力も残らなかったのでは。
タデイ・ポガチャルを倒すには、ゴールのはるか手前から攻撃をしてチャンスを見出さないといけない。エネルギー消費は半端ないのだ。
2人は1,000スイスフランずつの罰金。二人分だから日本円で35万円という高額な罰金を支払っている。
ただ、何故ゴール手前14km以内は補給が認められないのか。一番エネルギーがなくなる場面で補給できなければ、誰もがハンガーノックになってしまうのは当たり前だ。
ファンの非難のコメントでは、UCIはまたしても彼らがマフィアであることを証明したと。ボトルの受け渡しもだめなのも不思議。最後が登りならば間違いなく飲料は必要。
サポートカーがレースの邪魔になるとか理由はあるだろうけど、選手を守るためにもルールを緩和するべきだ。
UCIの理不尽な罰金はつい最近もあった。UAE Team Emirates – XRGのアイザック・デルトロがゴールでジッパーをあけたままだったので罰金。
これなど、エアロジャージで着替えることも出来ない状態でジッパーが壊れてしまったのだから、本人もチームもどうしようもないことだった。
これもあまりにも理不尽。
コメント
ルールがおかしいということと、ルールを意図的に破るのとは完全に別問題と思われます。例えば2人が競った状態で、片方がルールを無視して補給をし、もう片方がルールを守って補給せずにハンガーノックになってゴール前で失速して負けたらどうなります?3カ月のチームの出走停止くらいあってもいいくらい悪質と思います。ボクシングでたまにハンガーノック状態になっている選手を見ますが、ラウンド途中に給水しているところなど見たことないです。
確かにそうですね。大変申し訳ございませんでした
ルールに苦言を呈するのは良いけど、それとルールを破るのとは別問題だよね。
例えば、6.8kgルールや、トライアングル型でないいわゆる「非UCIフレーム」などを勝手に使って走って勝った選手がいたとして、それで非難されるべきはUCIではなくルールを破った選手やチームであるべきだし、今回のマチューやドゥクーニングはそれを理解しているから粛々と受け入れて罰金を支払っている訳で。
それに対して「UCIはマフィアだ」って批判はちょっと違うかなぁ。
「UCIはマフィアだ」と批判していたのはファンの言葉です。
実に様々な意見があり、擁護する意見、失格とする意見、金持ちから金をとってどうするんだと色々。
一旦問題となるとUCIはすぐに動くのですが、今回はどうでしょうね。ルールが変わるのかはわからないですね。