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2024年の自転車ロード統計ではUAE Team Emiratesとタデイ・ポガチャルの優位性が示される

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Gerd AltmannによるPixabayからの画像
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10月21日のベネトクラシックで欧州のレースは全て終了。最後はUno-X Mobilityのマグナス・コルトニールセンがあり得ない逃げを成功させる素晴らしいレースで締めくくってくれた。

 

2024年シーズンの統計記録が出てきている。最多勝利チームや、最多勝は、誰もが想像のつく結果だけれども、最も逃げたライダーなどはちょっと予想外れ。

多くの記録をまとめてくれているStatsOnCyclingの投稿で見てみよう。

 

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最多勝利チーム

 

  1. UAE Team Emirates 81勝
  2. Lidl – Trek 42勝
  3. Soudal – Quick Step 33勝
  4. Team Visma | Lease a Bike 32勝
  5. Decathlon AG2R La Mondiale Team 30勝
  6. Alpecin-Deceuninck 26勝
  7. Lotto Dstny 22勝
  8. Intermarché – Wanty 13勝

 

UAE Team Emiratesは、近年最高だった2018年のSoudal – Quick Stepの72勝を抜いている。

さらに年間最多勝を獲得しているTeam Columbia – HTCが2009年に作った85勝という記録を抜く勢いだった。

当時のTeam Columbia – HTCには、マーク・カヴェンディシュ、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン、アンドレ・グライペル、トニー・マルティンの豪華メンバーが並んでいた。

UAE Team Emiratesはタデイ・ポガチャルだけで25勝を稼ぎ出したが、他のメンバーも凄かった。

タデイ・ポガチャルだけでなく20人が勝利に貢献。これは2000年にマペイが記録した19人を上回っている。

さらに、ワールドツアーレースでは41勝をマーク。これほどの成績を収めたチームはかってないはず。

ただ、来年はマルク・ヒルシが移籍。9勝をあげた選手が抜けるのは痛い。

 

まあ、それでも若手が育っているので、UAE Team Emiratesは来シーズンも最多勝となる可能性は高い。逆に、2023年シーズンに69勝をあげたTeam Visma | Lease a Bikeは32勝と激減。

ヨナス・ヴィンゲゴー、ワウト・ファンアールトなど主力選手のあいつぐケガ、プリモッシュ・ログリッチの移籍の影響もあり、不運なシーズンをおくってしまった。

 

ベストサイクリスト

 

  1. タデイ・ポガチャル UAE Team Emirates 25勝
  2. ティム・メルリエ Soudal – Quick Step 16勝
  3. マッズ・ピーダスン Lidl – Trek 12勝
  4. ジョナサン・ミラン Lidl – Trek 11勝
  5. レムコ・エヴェネプール Soudal – Quick Step 9勝
  6. ティボー・ネイス Lidl – Trek 9勝
  7. ジャスパー・フィリップセン Alpecin-Deceuninck 9勝
  8. マルク・ヒルシ UAE Team Emirates 9勝
  9. ヨナス・ヴィンゲゴー Team Visma | Lease a Bike 9勝
  10. ブランドン・マクナリティ UAE Team Emirates 9勝

 

タデイ・ポガチャルは今世紀の最多勝利数、アレサンドロ・ペタッキの25勝に並んだ。

  • アレサンドロ・ペタッキ 2005年 25勝
  • タデイ・ポガチャル  2024年  25勝
  • アレサンドロ・ペタッキ 2003年  23勝
  • マーク・カヴェンディシュ 2009年 23勝
  • ピーター・サガン 2013年 21勝

 

スプリンターでない選手が25勝もあげるのは驚異的。しかも、レース数が58レースなのだから、勝率は38%とこれまた驚異的。

しかも、ステージレースでは無敗。グランツールでは39日間リーダージャージを着用している。これも記録なのでは。

そして、同一年でジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、世界選手権制覇のトリプルクラウンの史上3人目の達成者。

  • エディ・メルクス(1974年)
  • スティファン・ロッシュ(1987年)
  • タデイ・ポガチャル (2024年)

 

エディ・メルクスが最も活躍した年と言われる1972年でも、モニュメントは3つ獲得しているが、世界選手権は取れていない。

タデイ・ポガチャルの今シーズンは、歴史上、最も成功した年と言ってもよい。これ以上をまた記録するのだろうか。

歴代でいうとエディ・メルクスが1970年に達成した37勝が最多勝だと思うけれども、これ以上のライダーがいたかも。どなたかご存じでしたら教えて下さい。

レムコ・エヴェネプールのパリオリンピックロードとTTの勝利、世界選手権個人タイムトライヤルの2年連続制覇、ツール・ド・フランス総合3位など、凄い記録なのだけどタデイ・ポガチャルには及ばない。

さらにレインボージャージを着用してロンド・ファン・フラーンデレン、パリ~ルーベのモニュメント2冠、グラベル世界選手権、シクロクロス世界選手権も獲得したマチュー・ファンデルプールもタデイ・ポガチャルの前には、少しかすんでしまう。

それほど、今シーズンのタデイ・ポガチャルは凄かった。

 

もっとも逃げた選手

 

  1. ヨナス・アブラハムセン Uno-X Mobility 1,948km
  2. マヌエーレ・タロッチ VF Group – Bardiani CSF – Faizanè 1,869km
  3. マルク・ソレル UAE Team Emirates 1,748km
  4. マティス・ルベール Arkéa – B&B Hotels 1,655km
  5. ドリース・デポンド Decathlon AG2R La Mondiale Team 1,563km
  6. ミルコ・マエストリ Team Polti Kometa 1,465km
  7. オイエル・ラスカノ Movistar Team 1,329km
  8. ジュリアン・アラフリップ Soudal – Quick Step 1,325km
  9. パブロ・カスティーリョ Equipo Kern Pharma 1,264km

 

Uno-X Mobilityのヨナス・アブラハムセンはツール・ド・フランスだけで、753kmも逃げていたので目立っている。

2位はVF Group – Bardiani CSF – Faizanèのマヌエーレ・タロッチ。ジロ・デ・イタリアでは4レース逃げている。これも以外に逃げている予想外の選手ですね。

やはり、レースで逃げている選手は目立っているし実力も十分にあるということだ。リストにタコ・ファンデルホールンが今年いないのが残念。

脳震盪から復帰して勝利もしたのに、まだ2025年シーズンの所属先が決まっていないのも気がかり。

9位のパブロ・カスティーリョも1,264kmも逃げている。普段は、Equipo Kern Pharmaのエースなので逃げることはほぼない。この逃げの距離は初出場のブエルタ・ア・エスパーニャで記録されているのだから凄いことだ。

ブエルタでは、ステージ2勝もしており凄い選手となりそうだ。

コメント

  1. mataneko より:

    気がついた範囲だけですが…

    マルク・ソレル がUAEで
    ミルコ・マエストリ がporti cometa  

    ですね
    いつもレースや各情報まとめありがとうございます

    • ちゃん より:

      matanekoさん、ご指摘ありがとうございます。
      各ライダーの所属チームは、以前のチームで覚えていることが多くて、つい間違えてしまいます。
      2025年シーズンも、また移籍した選手を間違えそう。また、教えていただけると助かります。

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