6月にシクロクロスがあるとは思ってもみなかった。サマーシクロクロス?
スヴェン・ネイスサイクルトレーニングセンターで行われたslag om balenbergでは、11名の男女トップシクロクロッサーが対決。
普通のシクロクロスではなく3つのシクロコースでのタイム差によるポイント勝負だった。ここで大番狂わせが起ってしまう。
2020世界シクロクロスチャンピオンのマチュー・ファンデルプールが2020世界シクロクロスジュニアチャンピオンのティボー・ネイス(Thibau Nys)に敗れてしまう。
slag om balenberg
slag om balenbergは、3つのタイムトライヤルで争われるポイント制のレース。これは今シーズンのシクロクロスがコロナによって行われないかもしれないことに危機を感じたスヴェン・ネイス(Sven Nys)によって行われた。
これはベルギーで新たに行われるGP Vermarc Sportのロードレースと同じだ。誰かがやらなければ終わってしまうという危機感があるのだ。
slag om balenbergの開催場所も、スヴェン・ネイスがシクロクロスのスクールを開いているコースを使っているのでコロナ対策もバッチリと出来る。観客はほとんどいないし。
シクロクロス界の皇帝の以外の呼び名は、バアルの人食い人種。コッペンベルクの王。ミスタースーパープレスティージュュとも言われる生きる伝説だ。
レース内容
バレンベルグの森の中で、400メートルの技術コースをできるだけ早く走るTT。勝者は6ポイント、2番目は5ポイント
砂場を上がっていくTT。これはどこまで上がっていけるかというコース。絶対最後には足をついてしまうほどキツイコースだ。
1.68kmのシクロクロスのタイムトライアルコース。ここでの勝者は2倍のポイントが与えられる。
参加者
- マチュー・ファンデルプール 3年連続世界チャンビオン
- ローレンス・スウィック 2020ベルギーチャンピオン
- トーン・アールツ 2019ベルギーチャンピオン
- エリ・イーゼルビット 小さな巨人
- ティボー・ネイス 2020世界ジュニアチャンピオン スヴェン・ネイスの息子
- Annemarie Worst
- シリン・ファンアンローイ(Shirin van Anrooij)
- Denise Betsema
- Laura Verdonschot
- Ellen Van Loy
何故マチュー・ファンデルプールは負けたのか?
今回、全てのレースで17歳のティボー・ネイスがマチュー・ファンデルプールを上回った。これには秘密がある。
ティボー・ネイスはスヴェン・ネイスの息子であり、このスヴェン・ネイスサイクルトレーニングセンターのコースは親父が作ったコース。
つまり、毎日でも練習出来る訳だ。それに対して他の選手は今日が初めて走るというコースばかり。これでは勝ち目はない。
ティボー・ネイスの身体能力も普通ではない。マチュー・ファンデルプールも出場したコンテナカップ。10種類目の競技で争う複合スボーツでも17歳で優勝しているのだ。
17歳とはいえ、今後シクロクロスでもマチュー・ファンデルプールやワウト・ファンアールトに対抗していくライダーとなることは間違いない。恐るべきサラブレッドだ。
追記 マチュー・ファンデルプールとティボー・ネイスを比較した映像。スゴイ17歳だ。マチュー・ファンデルプールより2秒速い!
以下の記事の中で、レースの動画もみれます。
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