DT Swissは、 ARC(AERO ROAD CARBON)シリーズのARC1100 DBとARC1400 DBホイールを発売。
二つのホイールの差は、1100 DBがDT 180ハブを中心に構築されており、スポークも新型を使用。1400はDT 240ハブを使用している。
それぞれのホイールには50、62、80mmの3種類のリムハイトが用意される。
リム形状の進化
ARCホイールの形状は、これまでのリム形状から進化している。一番左側が既存のV-shapeと呼ばれるこれまでのホイールリム。
直線は良いけど、横風とかには弱いですよね。
ディスクブレーキがロードに採用されていなかった時代には、このリムが一般的な形状だった。これまでのARCホイールのリム形状が右側のU-shapeと呼ばれる形状。
そして今回新しく、VU-shapeと呼ばれる形状となった。先端がより細くなっていることがわかる。
リムブレーキの制約がないことから、内部幅は20mmに増加。これにより最大外幅が30mmに近いため、タイヤからリムへの移行がスムーズになり、25〜28mmのタイヤでエアロのメリットを最大限に引き出すことができる。
より広いリムは、転がり抵抗を減らし、より速い転がりを実現し、快適さとコントロールを向上させる。
何度も見かける図解だが、太いタイヤは設置面積が減る。DTスイスはタイヤは製造していないが、フロントホイールに25mm、リアホイールに28mmのタイヤを推奨している。
他社との比較
DT SWISSは空力において他社を上回っていると風洞実験の結果を公開している。
条件は、45km/hでContinental GP5000TL(25C)を使用。
ARC1100 50 mmは、Zipp 303およびEnve 5.6よりも高速であると主張。ただ、グラフを見るとヨー角が15度を越えるとENVEが上回っている。
だが、ARC1100 62 mmだと、全てのヨー角で他社を上回っている。
ヨー角とは
ヨー角(yaw angle)はBの角度のことで、黒線と緑線の間の角度のことをいう。
Aerolite II&Aero Comp IIスポークも高速化
スポークについても進化しており、Aerolite IIおよびAero Comp IIスポーク形状を実現した。
Aerolite IIは、長年使用されてきたAeroliteのアップデート。新しいスポークは、古いAeroliteより35%幅が広く、23%薄いため、より空力的。
これらのスポークは、ARC 1100フロントホイールとリアホイールの非ドライブ側で使用される。
2つ目は、Aero Comp II。これらは、高い横方向の剛性が得られるように設計されており、古いAero Compに比べてより広く、より薄いエアロ断面を備えている。
これらは、ARC 1100リアホイールのドライブ側に使用される。
ARC 1100の仕様
- リム内部幅: 20mm
- リム高さ: 50mm、62mm、80mm
- リム直径: 700Cまたは650B
- ブレーキ:ディスクのみ チューブレス対応
- ハブ: 180Dicut
- ハブの内部: 36TラチェットEXP
- 軸受: CINCセラミック
- ローターマウント:センターロック
- スポーク: DT Aerolite IIフロントおよびリアの非ドライブ側、DT Aero Comp IIリアドライブ側、2xパターン
- ニップル:内部DT Pro Lockアルミニウム
- 重量: 1,472 g(50 mm)、1,676 g(62 mm)、1,762 g (80 mm)
- 価格 : $3025(約32万2千円)
ARC 1400仕様
- リム幅: 20mm
- リム高さ: 50mm、62mm、80mm
- リム直径: 700Cまたは650B(50mmのみ)
- ブレーキ:ディスクのみ チューブレス対応
- ハブ: 240 Dicut
- ハブの内部: 36TラチェットEXP
- ベアリング:ステンレス鋼
- ローターマウント:センターロック
- スポーク: DT Aero Comp、Tヘッド
- ニップル:内部DT Pro Lockアルミニウム
- 重量: 1,552 g(50 mm)、1,753g(62 mm)、1,837g(80 mm)
- 価格 : $2479(約26万4千円)
DT Swissのホイールは性能は良いのでしょうけれども、価格が中々良い値段がしますね。ここも検討していただけると良いのですけど~。
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