ポール・セイシャスは、ツール・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプの第7ステージの下りで激しく落車した。
そのために第8ステージの途中でリタイヤに追い込まれていた。
ツール・ド・フランスには、間に合うけれど、中々発表はない状態が続いていた。これは、あくまでツール・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプの怪我の影響かと思われていたが、もう一つ理由があったようだ。
ツール・ド・フランス開始してからも、左肘にはサポーターが巻かれており、この時の怪我かと思っていたけれど、どうやら真相は違うようだ。
言い訳を拒んだ19歳の闘いと隠された真相
上記は第2ステージのプレゼンテーションの写真。第1ステージはチームタイムトライヤルだったので長袖。
左肘には、大きなキズパットのようなものが貼られている。そしてその傷を覆うためのサポーターは第13ステージまでつけられていた。
自分も、これはツール・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプの怪我だと信じていた。ただ、怪我をしたのは6月13日だ。
その間、キャンプやバスに乗る時の映像では、すでにツール・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプで痛めた肘のサポーターや絆創膏はなかった。さすがに3週間近くも絆創膏が貼られることは考えれない。
ツール・ド・フランスで、再び左肘に絆創膏があった理由は以下だ。
ポール・セイシャスはツール・ド・フランス開幕直前、バルセロナで行われたチームタイムトライアル(TTT)の試走中に落車していたのだ。
Decathlon CMA CGM Teamは、このTTTでの落車による怪我を言い訳にされたくなかったため、フランスメディアからの要請もあり意図的に公表を控えていたという。
また、彼が第1週に風邪をひいてマスクを着用していたことについても、不調の言い訳と受け取られることを避けるために伏せられていた。
これで、ツール・ド・フランスを通じて彼が長く左肘にサポーターを巻いていた本当の理由が明らかになった。
これまでツール・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプでの怪我の治りが遅いと思われていたが、実は直前にもう一つのダメージを負っていたのだ。
この事実は、ポール・セイシャスがツール・ド・フランスの期間中、決定的な場面で自ら攻撃的なアタックをしてこなかった理由とも完全に合致する。
大体、ストラーデ・ビアンケやリエージュ〜バストーニュ〜リエージュで、タデイ・ポガチャルにただ一人くらいついたポール・セイシャスが、全くアタックしないのだから不思議でしょうがなかった。
19歳という若さとトップレベルでの経験不足に加え、直前の落車と体調不良という幾重もの逆境。
それでも彼は言い訳を一切せず、アイザック・デルトロ(UAE Team Emirates – XRG)らと総合表彰台をかけて戦い抜いた。すべての苦境を隠して総合4位でフィニッシュしたその姿勢は、非常に誇り高い。
タラレバはないけれど、もし、仮にツール・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプの落車がなく、直前の落車もなければ、結果はもう少し変わっていたはずだ。
来シーズンは、いや来年のツール・ド・フランスは万全の状態で出場して貰いたい。
Decathlon CMA CGM Teamは、ポール・セイシャスのためにPinarello Q36.5 Pro Cycling Teamと同じように、1300万ユーロ(約22億円)を用意していると言われている。
是非、タデイ・ポガチャルとは違うチームから出場して貰いたい。






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