タデイ・ポガチャルがブエルタ・ア・エスパーニャでの落車による負傷で2026年シーズンを終了し、9月27日にモントリオールで開催される世界選手権ロードレースを欠場する。
これを受け、アメリカ代表のUAE Team Emirates – XRGのケヴィン・ヴェルマーケは「1993年のランス・アームストロング以来、アメリカにとって最大の優勝チャンス」との見方を示している。
アメリカ代表メンバー
USA Cyclingが9月1日に正式発表した男子エリートのロードレース代表は以下の8人。
クイン・シモンズ
マッテオ・ヨルゲルソン
ブランドン・マクナリティ
ニールソン・ポーレス
ショーン・クイーン
アルテム・シュミット
ケヴィン・ヴェルマーケ
ラリー・ワーパス
この8人がモントリオールの世界選手権ロードレースを走る。ブランドン・マクナリティとアルテム・シュミットは個人タイムトライアルにも出場する。
1993年以来最大のチャンス
アメリカが男子エリートのロードレースで最後に世界王者を輩出したのは1993年。
オスロでランス・アームストロングが優勝して以来、アメリカは世界選手権の男子ロードレースで優勝から遠ざかっている。
今回のアメリカ代表には、クイン・シモンズ、マッテオ・ヨルゲルソン、ブランドン・マクナリティ、ニールソン・ポーレス、ショーン・クイーン、アルテム・シュミット、ケヴィン・ヴェルマーケ、ラリー・ワーパスの8人が選出された。
このメンバーについて、ケヴィン・ヴェルマーケは「1993年にランスが勝って以来、おそらくアメリカにとって最高の優勝チャンス」と語っている。
8人全員がそれぞれの役割を担えること、そして250kmを超える長距離レースへの経験が豊富であることが、その理由だという。
では、最後は誰に託すのか?
ただ、ここで一つの疑問が浮かぶ。アメリカは最後に誰をエースとして勝負させるのか。世界選手権は通常のワールドツアーとは違い、チーム内で明確なエースを決めて最後まで守るとは限らない。
特に今回のモントリオールの男子ロードレースは273.7km、獲得標高約3800mという非常に厳しいコース。
終盤まで複数の選手を残すことができれば、アメリカにとって大きな武器になる。
ケヴィン・ヴェルマーケも、終盤50kmで複数のアメリカ人選手が残っている状況を作り、他国のエースを孤立させる戦い方を示唆している。
つまり、最初から一人にすべてを託すというより、終盤までカードを複数枚残し、最後に最も脚のある選手へ勝負を託すという展開も考えられる。
公式サイトが挙げるがクイン・シモンズ
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その中で注目したいのが、クイン・シモンズだ。
USA Cyclingは代表チームの発表で、クイン・シモンズについてロードレース全米選手権で3度の優勝経験を持つ選手として紹介している。
実際、クイン・シモンズは2024年と2025年に続き、2026年もアメリカ選手権ロードレースを制しており、国内選手権ではすでに3度のタイトルを獲得している。
さらに世界選手権でも、クイン・シモンズはすでに結果を残している。2024年のチューリッヒ大会ではトップ10に入り、アメリカ勢としても存在感を示した。
長距離を走り、登りにも対応でき、最後の勝負にも絡める。
今回の代表メンバーの中で、「最後の一枚」としてクイン・シモンズを考えるのは決して不自然ではない。
マッテオ・ヨルゲルソン、マクナリティも重要なカード
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もちろん、クイン・シモンズだけがエース候補というわけではない。
マッテオ・ヨルゲルソンも、モントリオールのコースとの相性を考えれば非常に重要な存在になる。
そしてブランドン・マクナリティも見逃せない。
マッテオ・ヨルゲルソンはグランツールやクラシックで長距離レースへの対応力を証明している。
ブランドン・マクナリティはモントリオールで開催される2025 グランプリ・シクリスト・ド・モンレアルのディフェンディングチャンピオンという実績を持つ。
つまりアメリカには、
クイン・シモンズ
マッテオ・ヨルゲルソン
ブランドン・マクナリティ
ニールソン・ポーレス
という複数の勝負カードがある。
この「誰か一人に依存しない」という点こそ、タデイ・ポガチャル不在の今年、アメリカが持つ最大の強みかもしれない。
アメリカはどう戦うのか

Image generated by Midjourney
一方で、ベルギーにはレムコ・エヴェネプールとワウト・ファンアールト。
フランスにはポール・セイシャス、スペインにはフアン・アユソとエンリク・マスなど、強力なライバルが揃う。
特にタデイ・ポガチャルがいなくなったことで、アイザック・デル・トロ、レムコ・エヴェネプール、ポール・セイシャスらが優勝候補として浮上している。
だからこそ、アメリカが正面から一人のスター選手を守るだけでは勝負は難しい。
ただし、最大のポイントは「誰がエースなのか」ではなく、「最後に誰へ勝負を託すのか」かもしれない。
公式発表で実績が強調されているクイン・シモンズなのか。
それともマッテオ・ヨルゲルソン、ブランドン・マクナリティ、ニールソン・ポーレスなのか。
モントリオールの273.7kmを走り終えたとき、アメリカがどのカードを最後まで温存しているのか。
ポガチャル不在によって開いた世界王者への扉を、アメリカは33年ぶりにくぐることができるのか。





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