ジュリアン・アラフィリップへのプレッシャーは続いている。
2年連続で世界チャンピオンとなったジュジュは、2019年にはツール・ド・フランスで14日間マイヨ・ジョーヌを着用した。
2年前までは、ロマン・バルデ、ティボー・ピノがフランスで頂点を目指すライダーだと思われていたが、今では世界チャンピオンに委ねられている。
実際の所、ツールに集中することが可能なのか、フランス人最後のツール覇者、ベルナルール・イノーとのインタビューで答えているので聞いてみよう。
ツールへの期待
2019ツール総合5位以降、誰もが彼を信じており、関係者によれば、本人も偉業を考えていることを否定していない。
しかし、これは大きなリスクでもある。
これについてジュリアンは以下のように語る。
問題は、自分の状態がよくわからないことだ。なぜ、1つの目標のためにシーズンを確保するリスクを冒すのか?
2日間のレースで体調を崩したり、事故ったりすれば、すべてが水の泡になってしまう。ツールの間は何も計画できない。
起こるべきことは起こる、と何度か説明しているように、その思いが伝わってくるように思う。ツール・ド・フランスへのモチベーションは常に高いが、私も30歳ですからね。
今、22歳のライダーが初めて3週間のステージレースで表彰台に上がり、ポガチャルのようにどこでも常に勝つライダーがいる。
私は他人と自分を比較しない。私は自分の手段で最高のキャリアを築こうとしている。
グランドツアーで1ステージでも勝つことがいかに難しいか、みんな忘れているんだ。一般的なレベルは非常に高い。
グループの半分は高地でトレーニングしている。各ステージの始まりは戦争だしね。ただ、自分のベストを尽くすことに集中し、スポーツだからこその喜びを大切にしたい。
もっとうまくやりたいと思うのは普通のことだが、人生もあるんだ。
ツールだけが、レースではないと思っている。まあ、当然そうでツールに集中しても事故や不運があれば、全てが得られないこともあり得る。
ジュジュの場合には、クラシックでも強さを発揮できるのでなおさらだ。
痛みに耐える
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ベルナルール・イノーは、ジュリアン・アラフィリップを褒め、攻撃的なレーススタイルを比較した後、話題は来る2022年のウランゴン世界選手権に移った。
チームの慰労会でみんなに『世界選手権のコースを見たか、最終サーキットに上りがあるぞ!』と言われて、『まだ今年のタイトルを消化できないから2秒ちょうだい』と言ったんだ。
レースに勝つためには苦しみが好きでなければならないし、偉大なことをするためには苦しみの中に深く入り込むことができなければならない。
自転車に乗るのはマゾヒストでなければできない、本当に難しいスポーツなんだ。
レースの勝利のためには、苦しみに耐える力が必要だ。
2022ウランゴンの世界選手権のコースは、パンチャー向けだ。ジュリアン・アラフィリップには3連覇の偉業を期待されて当然となる。
だが、それを得ようとすればツールには集中できないだろう。難しい判断となりそうだが、どちらに重きを置くかは明白なような気がする。
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