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ツール・ド・フランス第7ステージでモビスターによって救われたタデイ・ポガチャル

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Image by Gerd Altmann from Pixabay
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今大会最長ステージだったツール第7ステージ。

249.1kmを走りながら、平均時速は45.521km/h。最初の1時間の平均速度は50km/hを越えるというとても高速なレースとなっている。

結局ゴールは、離脱したグループに最後まで追いつくことはなかった。8秒差で総合2位につけていたタデイ・ポガチャルも5分15秒遅れてゴールしている。

リチャル・カラパスが2級山岳シニャル・ドゥションの急こう配でアタックをかけた時に、追従出来るライダーは誰もいなかった。

そして、タデイ・ポガチャルのアシストは、ラファウ・マイカただ一人。リチャル・カラパスが集団から逃げ切れば、タデイ・ポガチャルの順位も危ない状態だった。

 

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モビスターの牽引

 

リチャル・カラパスのアタックはピエール・ラトゥールが捕まった瞬間に行われており、絶好のアタックタイミングだった。

勾配のきつい部分でのアタックで誰もついていけない。

タデイ・ポガチャルも前にいたが、アシストのラファウ・マイカは集団の後ろ側。反応していない。

リチャル・カラパスは、残り13kmを独走する。

 

ディラン・ファンバーレが引く Tiz-cycling スクリーンショットより

 

さらに、リチャル・カラパスは、逃げていたディラン・ファンバーレのアシストを受けることになる。

これで、誰もがリチャル・カラパスの集団からの逃げ切りは成功したと思っただろう。残り2.7kmで24秒あれば、誰もが逃げ切ったと思うのは当然だ。

だが、リチャル・カラパスはゴールに一人で帰ってきながら、最後は集団に追いつかれてしまった。

タデイ・ポガチャルはカラパスと同タイムでゴールとなる。

 

何故、集団はリチャル・カラパスに追いついたのか?

この答えは、集団に多くのライダーを残していたモビスターの牽引にあった。モビスターは、集団の中に

  • アレハンドロ・バルベルデ
  • エンリク・マス
  • ミゲル・アンヘルロペス
  • イノマル・エルビティ
  • イバン・ガルシア

5人もライダーを残していた。下りの速いモビスターが総合14位のエンリク・マスのために全開で引いたのだ。

この引きがなければ、タデイ・ポガチャルはリチャル・カラパスに対してタイムを失っていただろう。

モビスターは、結果的にタデイ・ポガチャルを助けることになった。牽引を弱めておけば、タデイ・ポガチャルが追うしかなく、更にポガチャルを追い込むことが出来ただろう。

タデイ・ポガチャルは、最強のライダーかもしれないが、最高のチームを持っている訳ではない。

紙の上では、良いメンバーが揃っているが、ミッケル・ビョーグ、ブランドン・マクナリティが第1ステージで落車してベストでない。

更に、今日は29人に対して7人で200kmに渡り集団を引いた。

タデイ・ポガチャルは、このステージでは助けられたが、週末の山岳ステージではアシストを温存した、イネオスの攻撃に耐えなければならないかもしれない。

ただ、タデイ・ポガチャルは、一人でも戦える男だということも覚えていなければならないだろう。昨年のTeam Jumbo-Vismaの引きに一人で耐えたのだから。

ただ、このツールがオープンになったことは間違いない。週末の山岳ステージを楽しみにしておこう。

 

 

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