ペーター・サガンは世界選手権3連覇。ツール・ド・フランスでは6回目のグリーンジャージ獲得と、自転車界では大人気の選手。
そんなサガンの2017年11月のトレーニングについてみていきます。
サガンは、プロとなってすでに100勝以上を獲得。
現在109勝!
Rider | Team | Wins | |
---|---|---|---|
1 | アンドレ・グライペル | Lotto Soudal | 155 |
2 | マーク・カヴェンディシュ | Team Dimension Data | 146 |
3 | アレハンドロ・バルベルデ | Movistar Team | 122 |
4 | ペーター・サガン | BORA – hansgrohe | 109 |
5 | マンセル・キッテル | Team Katusha – Alpecin | 88 |
6 | フィリップ・ジルベール | Quick-Step Floors | 73 |
7 | ボアッソン・ハーゲン | Team Dimension Data | 72 |
8 | アレクサンダー・クリストフ | UAE-Team Emirates | 71 |
9 | エリア・ヴィヴィアーニ | Quick-Step Floors | 67 |
10 | トニー・マルティン | Team Katusha-Alpecin | 65 |
引用 Active riders victory ranking 2018.11.16日現在
現役の選手としては4番目に勝利を上げている。
この中には、ツール・ド・フランスでの勝利やツール・ド・スイスで15勝。カリフォルニアで16勝。ヘント〜ウェヴェルヘムを3回。ツールド・フランダースのツアーの勝利も含まれている。
2017年はUCIの世界ランキングでは3位。そして2018年はサイモン・イェーツについで第2位と躍進しています。
サガンのオフスケジュール
サガンのコーチでもあるバッツイ監督(Patxi Vila Errandonea)は、2017年11月20-26日のサガンのトレーニングスケジュールについて述べています。
1週間で約19時間のトータルトレーニング量。サガンのべースビルディングウィークは、ほとんどのアマチュアライダーにとっては最も厳しい1週間(またはとても良いトレーニングキャンプ)になるでしょう。
しかし、彼にとっては、オフシーズンの主な目的はニュートラルに戻しているだけです。
力強さとコンディショニングのトレーニングがとても重要となります。
サガンのオフシーズンの1週間
月曜
イージーライドとジムでのセッション
オフの1週間は、1日おきにイージーに乗るように構成されており、これがオフの始まりとなる。
午前中は2時間ほどのイージーライド。主な目的は脚を回転させて夕方に備えること。
ジムセッションでは、バイクのスピードに焦点を当てたジムでのサーキットが含まれている。
火曜日
3.5時間のロングライド
2日目には、自転車でのトレーニングがもう少し具体的になる。単純な持久力のライドでも、安定したペースでもない。
代わりに3.5時間のライドでサガンの最大有酸素バワー(MAP)の85%で10分間 4~6セットを繰り返し行う。FTPではなく有酸素閾値(FTPは嫌気性閾値を示す)。
水曜日
登りを含む4.5時間のライド
これは、今週2度目のロングライド。
4~4.5時間で、2つか3つの丘が含まれ、サガンはMAPの90%で各丘を上がります。
ここでも、FTPよりもかなり低いバワーで登っている。丘の長さは10~20分になり安定したペースで登るように指定されています。
木曜日
回復走とジムセッション
木曜日は、週の回復日になる。この場合のリカバリーは完全な休養ではなくて、アクティブリカバリーとなる。
午前中は1.5時間のイージーライド。午後には月曜日と同じプログラムでジムセッションを行います。
このジムセッションは当日のトレーニングの最も重要な部分となる。
金曜日
インターバルを含む3.5時間ライド
金曜日には、再びロングライド。3時間から3.5時間を予定しています。このトレーニングは最大
酸素摂取量の力を高めることを目的としています。
最大有酸素バワーの100~105%で1分間+イージー2分間 × 12回 × 2~3セット。
この短いインターバルは丘陵で行われます。
土曜日
長距離ライド
土曜日は、長距離ライドに出かけます。約4~5時間で特別なメニューは入っていません。
サガンは友人達と乗ったりします。オフにはそんな自由な日を週に1~2日設けています。
もし、彼が少し追い込む必要があると感じたら、そうするでしょう。時には、50~60rpmで3分間。90rpmで2分間交互に、登りでいくつかのトルクを加えます。
日曜日
休息日
オフシーズンには、少なくとも週1回の休みがあります。身体を再び活性化させるためには、とても重要です。
「休みの日には、いつもよりも少し寝るようにしています。」
とサガンは付け加えます。
「Netflixで映画を見て、プレイステーションで遊ぶこともあるさ。」
- 月曜日(2時間) イージーライド + ジムトレーニング
- 火曜日(3.5時間) MAP 85% 10分 × 4~6セット
- 水曜日(4.5時間) MAP 90% 10~20分 × 2〜3セット
- 木曜日(1.5時間) 回復走 + ジムトレーニング
- 金曜日(3.5時間) MAP 100~105% 1分ハード 2分イージー × 12回 × 2〜3セット
- 土曜日(4〜5時間) ライド 坂を登る時に3分 50〜60rpm + 3分 90rpm を交互
- 日曜日…休息日
Peter Sagan:トレーニングQ&A
Peter Sagan:私がトレーニングスケジュールは、シーズンの期間と私のチームの目標によって決まります。
自転車に乗るのは好きなので、特に好きなトレーニングセッションはありません。
一人で乗るよりも、仲間と乗るのが最も楽しいと感じるかな。
私は、ファンが喜んでくれることを楽しんでいます。常にみんなにベストな結果を報告したいと思っている。
私の最大の間違いは、私が待っていなければいけなかった時に、自分の身体の声を聞かなかったこと。
優秀な指導者に言われた。
「予定よりも少ないセッションをすることは、あまりにも多くのセッションを行うよりも望ましい。」と。
サガンの場合には、強度の指定はしていますが、サガン自身の感覚で追い込んでいる部分が多いみたいです。オフシーズンのトレーニングなのでイージーなメニューになっているようですね。
コメント
「2日目には、最大有酸素バワー(MAP)の85%で10分間 4~6セット。これはサガンのFTPの60~70%に相当します。」
MAPの85%がFTPの60~70%というのはありえないと思います。
Westwindさん、コメントありがとうございます!
MAPは、Mean Maximal Power=最大平均パワー。任意の運動時間における、平均パワーの最大値。なので60分MAP=FTPと考えて良いですかね。
それだとMAPの85%はFTPの85%と考えて良いのかな。
持久系の指標のFTPと最大値の指標を混同してはいけませんね。訂正しておきます。
間違ってたら、また指摘してください<(_ _)>