ゲラント・トーマスが世界選手権個人TTに出場するのは今回が初めてのこと。
ティレーノ・アドリアッコではTTで順位を上げて総合2位まで上がった。 クリテリウム・デュ・ドーフィネの時の走りとは全く別人のように山岳でも走れていた。
ゲラント・トーマスがこのティレーノ・アドリアッコでの好調な理由と世界選手権TTへの出場の思いを語ってくれている。
ドーフィネ以降の改善
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上の投稿を見てもわかるように、ゲラント・トーマスは顔が少し痩せているのがわかる。絞れたと言ったほうが良いかも。
ティレーノ・アドリアッコでのトーマスの走りは、ドーフィネでのライドとは対照的だった。
オンライン記者会見でゲラント・トーマスは彼の状態を正直に評価している。
ティレーノでのパフォーマンスについては、
少し軽くなったと思う。ドーフィネの後は、本当に厳しいトレーニングをした。チームがパスタ、プロテイン、野菜の量を教えてくれ、6~7時間のロングライドを楽に走るようにした。
そのおかげでウエイトを少しずらすことができたし、それが大きな違いになった。ドーフィネはパワーがあったので、序盤は少し重く走っていただけだった。
ティレーノではトップで走り、バイクの調子も良くなっていたし、急に下降スパイラルではなく、波の頂点に立った。日が経つにつれ、さらに良くなっていく。
単純に体重の問題もあったようだ。
ドーフィネではパワーは出ていたが、体重が重いために山岳で良い走りができなかった。
ゲラント・トーマスもレースを重ねてコンディションを上げていくタイプのようで、ツールに出ていたらと言う気もしないではないが。
世界選手権TTに出場する理由
トーマスがTTに出場するのは、ジロで行われる3つのタイムトライヤルのためだけではない。
世界選手権の行われる時期は、ツールの後であり例年は疲弊していて出場することが出来ない期間。
数日後にはイタリアに向かい、レース中に3つのタイムトライアルが行われ、彼のスキルに最適なコースで競い合うことになる。
世界選手権での個人タイムトライアルは、トーマスにとって今年3回目のタイムトライアルとなるが、これまでで最長のTTとなる。
明らかに大きな役割を果たしている。でも同時に、レースをするチャンスがあるからこそ、とにかく(世界選手権に)出たいと思っていたんだ。
いつものようにシーズンが終わる頃には、いつも膝まづぃている。でも、今回はそれとは明らかに違う。
体調はかなり良いし、TTもやりたかったが、ジロで3回のTTがあることで、さらに重要性が増した。
例年にない調子の良さと、レースの数を増やすことも目的の一つのようだ。
ライバルはチームメイトのローハン・デニスにフィリッポ・ガンナ。トム・デュラムランにワウト・ファンアールト。
ツールから出てきた誰かが勝つと思うよ。ツールであれだけハードなレースをしてきたんだから、必ずしもGCでレースをしていた人ではなくても、ハードなツアーをしていてもタンクを空にしていない人が優勝するんじゃないかな。
見ていてワクワクするようなレースになることは間違いない。
ゲラント・トーマスの予測はツールを走った誰かだと思っているようだ。疲れは関係ないのかな?
トーマス自身は世界選手権のコースについて
コースは良いけど、理想的にはもっと起伏のあるコースが良かった。
でも、ここ数日のティレーノでの経験では、僕は最後に競い合う中に入っていたんだ。明日はそこらにいたいと思っている。もちろん、自分のすべてを出し切って、最高の結果を出したいと思っている。
でも、そうだね。ステージレース以外でTTを走るのは初めてだし、不思議な感じだ。違っているが、ジロのためにも役立つだろう。
ツールのセレクトについて
トーマスにとっての最重要ポイントは、ツール・ド・フランスのイネオスでの場所を逃した失望の後、誰かの間違いを証明する必要性を感じていないということ。
正直言って、私はすぐにそれを乗り越えた。最初の失望というよりも、今年の目標を達成できなかったのは初めてのことだった。
優勝を狙える状態ではないことはわかっていた。それは残念だったが、簡単な週を過ごし、カーディフに戻って息子に会いに行って数日間はオフにした。その後は気を引き締めてジロに向けて準備をすることができた。
モナコに戻ってジロのプロジェクトを始めると、すぐにやる気が出てきた。
それは私に新たな弾みを与えてくれたんだ。誰かに何かを証明しようということではなく、ドーフィネの後にデイブ(イネオスGM)と私が一緒に決めたことだ。
実際、僕にも新たな人生を与えてくれたんだ。
やはり、ツールに出なかったのは彼自身の状態によるものだったことがわかる。
つまりメンバーセレクトの問題性はなかったということになる。ジロではティレーノ・アドリアッコでの好調さが励みになると言う。
ゲラント・トーマスは、2017ジロ・デ・イタリアでエースとして乗り込みながらリタイヤしてしまった借りを返す時だ。
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