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元プロのヒィル・ガイモンはJumbo-Vismaがコンポを変えたことで損失すると言う その理由とは?

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Photo credit: thatmatt on VisualHunt
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Jumbo-Vismaが来シーズンからコンポをシマノからSRAMに変えるというニュースがある。

 

元プロライダーでCannondale-Drapac Pro Cycling Teamで走っていたヒィル・ガイモンはツイッターでJumbo-Vismaは小さな損失を受けると言っている。

SRAMの製品のほとんどはシマノと比べて、劣ることはないけど特定のパーツで劣る部分があると言う。

走る上で損失を受けてしまう可能性があるパーツとは何を言っているのだろうか?

 

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わずかな損失

 

Jumbo-Vismaは、高価なスキンスーツ、風洞実験の繰り返しによるTTポジションの見直しなど、出来る限りのタイム削減に取り組んでいる。

ヒィル・ガイモンがいう僅かな損失を受けるかもしれないパーツとはSRAMのチェーンについてだ。

SRAMの最新のトップチェーンは、同社のロードテクニカルマーケティング コーディネーターである Brooklyn Fowler 氏によると、

「ハード クロームを特徴としており、非常に厳しいプロセス制御を必要とするはるかに高価なプロセスであり、結果として非常に硬く、したがって摩耗が生じる」

と説明されている。

チェーンの摩耗と耐久性については、SRAMはとても良いと結果が出ている。

ヒィル・ガイモンはCeramicSpeedがUFO チェーンを使った場合のレース当日のチェーンごとの摩擦で失われる実際のワット数の実験結果のことを言っているようだ。

 

Image credit: CeramicSpeed

 

上記の表を見ると、時間当たりの損失ワット数がSRAMの場合Shiamanoの11速チェーンよりも悪い。同じ12速で比べて貰いたいところだけど。

ただ、これはコーティングにUFOトリップを使った場合だし、この損失がタイムにどれくらい影響を与えるのかは不明だ。

 

Image credit: CeramicSpeed

 

CeramicSpeed独自のUFOチェーンデータは、どのブランドが速く、どのブランドがそうでないかをグラフで示している。

ただ、グラフは平均ワット数を示しているため、概算にすぎない。

この結果に対して、SRAMのBrooklyn Fowler氏は、SRAMは実際に効率テストを行い、それに応じて製品を設計していると説明している。

 「効率テストを適切に行うのは非常に困難であり、完全なシステムをテストする場合にのみ有効だ。

そのチェーン用に特別に設計されていないコグまたはチェーンリングでのチェーンのみのテストは無意味だ。SRAMは、これを正しく行うために、何年にもわたって数え切れないほどの時間を投資してきた。

私たちのデータは、私たちのドライブトレインが競合他社と同等に機能することを示しており、通常は効率の +/- 10 分の 1 (0.x%) の範囲内で、わずかに上回ることもあればわずかに下回ることもある。」

と述べている。

つまり、このCeramicSpeedの結果だけでは実際には劣っているとは言えないということだ。

Shimanoチェーンの場合、10速は 9速と8速から耐久性が大幅に向上し、Shimanoの最新の12速XTR マウンテンバイクチェーンは、Shimanoで最も耐久性の高い製品として定着している。

この理由はあまり明確ではないが、特定の材料が改善され、製造プロセスが洗練され、新しい低摩擦コーティングが追加されている。

まあ、ヒィル・ガイモンが言うのは、僅かでも劣っているならば、限界利益を追及しているチームにとって損失があるのではないかと言うだけだ。

 

SRAMとShimanoの違い

逆に、こんな問題もある。シマノのクランクは中空のホローテック。これが折れる可能性もある。実際、私の身近で2回クランクを折った人もいる。

 

一方、SRAM は高性能グループセットにカーボン クランクを使用している。これは出力対重量比が高いため、クランクはそれほど重くならずにアルミ製クランクよりも剛性がある。

耐久性が多少劣るかもしれないが、Jumbo-Vismaは、毎年変えるので問題はない。

変速システムを見ると、いくつかの違いがある。Shimanoの電動グループセットが1つのバッテリーを使用するのに対し、SRAMは2つのバッテリーを使用する。

両方のディレイラーには、SRAMのグループセットに独自のバッテリーがあり、20時間持続する。これは、2000kmを超えるShimanoのDi2システムのバッテリー寿命よりも大幅に短い。

ただ、変速性能に関しては全く違いはない。

ただ、気になるのはSRAMで原因不明のチェーン落ちがあったことだ。2022世界選手権ミックスリレーでオランダ代表のバウケ・モレマはフロントシングルなのにチェーンが落ちてしまった。

関係ないだろうけど、女子代表のアネミエク・ファンフルーテンもSRAMを使っていたが謎の落車をしている。

 

これらについては、原因が何だったのかSRAMからは語られていない。

走りの結果はJumbo-Vismaが来シーズン見せてくれるだろう。チェーンの違いだけで勝敗が決まることがあるとは思えないが、果たしてどうなるか。

 

CeramicSpeedがチェーンの実験を行った結果は以下の記事を参考までに。

 

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