2021ジロ・デ・イタリアで優勝したエガン・ベルナルはブエルタの総合優勝も目指していた。
だが、第9ステージの最後の超級山岳の登りで、その夢も後退してしまったかもしれない。
総合順位は6位から5位に上がったが、プリモッシュ・ログリッチとエンリク・マスの走りにはついていけなかった。
加速についていけない
“We decided to give it our all. The idea was to put in a hard tempo during the stage and then to try it on the last climb”
Hear from @Eganbernal on a gruelling finish atop Alto de Velefique at #LaVuelta21 https://t.co/LrdRjRUowd pic.twitter.com/7mTIyRsc6Z
— INEOS Grenadiers (@INEOSGrenadiers) August 22, 2021
イネオスは、1級山岳 コリャド・ベンタ・ルイサの中腹からメイン集団先頭を引く。山岳賞のパヴェル・シヴァコフ、ディラン・ファンバーレを使って先頭集団を追う。
だが、タイム差が縮まるどころか、逆にタイム差は広がってしまう。先頭を走るダミアーノ・カルーゾと比べて、ペースが遅かったと言わざるを得ない。
これでは、集団を絞るどころか、ライバルチームのアシストも助けることになる。
アダム・イェーツは超級山岳の残り8.7kmで最初のアタックを行う。これはレース前から決まっていたのだろう。
とても、良いアタックで一気に後続を引き離したが、完全に粉砕するまでには至らなかった。その後も、アダム・イェーツは2度に渡ってアタックするが、だんだんと勢いはなくなってしまう。
エガン・ベルナルはレース後のインタビューで
今日は頑張ろう、と決めていた。クレイジーな展開になることはわかっていたので、長い上り坂で安定したリズムを保つことを考えていた。
そして、最後の登りで盛り上がりたいと思っていたんだ。しかし、もっと強いライダーがいたと言わざるを得ない。
今回のことは過去のこととし、次の機会に再挑戦する以外の選択肢はない。気分は良かったが、ペースについていくための体力が不足していた。
彼らが加速するたびに、自分にはできないと感じた。だから、私は手放さなければならなかった。
アダム・イェーツが私を助けようとしてくれたが、ある時、私は彼にベストを尽くすように言った。明日は休んでから様子を見よう。
最後は、加速についていけないので、自分のペースで登ることを選択したようだ。大崩れしていないので、脚の調子はそれほど悪くないけど、やはり、調整不足の感じがする。
ジロの後のコロナで体調を崩し、更にレース数の不足が響いている。ベルナル自身も100%の状態でブエルタに着た訳ではないことを告白しているし。
チームミーティングで、今後の戦略が練られるだろうけど、ベルナルがアダム・イェーツのアシストに回ることもあるかもしれない。
エガン・ベルナルは1分52秒、アダム・イェーツは2分7秒の遅れ。その差15秒だが、最後のTTを考えると早めにエースを絞ったほうが良いかもしれない。
チームは難しい選択を迫られることになる。
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