トーマス・デヘントは有言実行で最後のステージで見事な逃げを見せてくれた。
パリ~ニースの最終ステージとなった第7ステージで最後まであきらめずに逃げ続け素晴らしい走りを見せてくれた。
一人となったラスト3キロでも、まだ1分ちかい差があったのでひょっとすると逃げ切れるかと思って見ていたのですが~。
ナイロ・キンタナは飛ぶように走って抜いて行ってしまった。トーマス・デヘントの走りについて本人の談話があるので見てみよう。
逃げグループで引くのは
ジュリアン・アラフリップも入っている逃げグループは3分のリードで走り続ける。
スタートして10キロで出来た集団は強力だったが、実際にグループを引く人数は限られていた。
中間スプリントだけは狙ってくるから逃げグループにとっては精神的にもきついお目付け役だ。
そして、オウレリアン・パレパントル(AG2R La Mondiale)も引かなかった。彼は登り途中でジュリアン・アラフリップに「お前、引けよ」と言われてましたけど。
また、登りではアントニー・ペレス(Cofidis, Solutions Crédits)も役に立たなかったとトーマス・デヘントは言っている。
つまり、逃げているメンバーの中で積極的に引いていたのは、ジュリアン・アラフィリップとトーマス・デヘント。そして、二コラ・エデ(Cofidis, Solutions Crédits)くらいしかいなかった。
二コラ・エデは途中メカ・トラで一時離脱。なんとか追いついたが、いらない足を使ってしまいラスト16キロで脱落してしまう。
最後は、ジュリアン・アラフィリップとトーマス・デヘントだけとなったが、トーマス・デヘントはラスト15キロでペースアップ。
彼の顔を見て、疲れているのがわかったと言う。
少しの間はジュリアン・アラフィリップも耐えていたが、再度のペースアップで遅れてしまう。
その後もトーマスは良いベースを保っていたが、彼の言葉によるとすでにエネルギーがないことはわかっていたそうだ。
最後は、ナイロ・キンタナにも抜かれ力つきた。
キャンセルされなくて良かったと語るトーマス・デヘント
トーマス・デヘントはパリ~ニースが開催されて良かったと語っている。
そうでなければ、何もせずに一生懸命訓練していただろうと。
今年はより小さなプロトンでさえ素晴らしいレースだった。正直、多くのトップチームが脱落した後、レースは輝きを失ったが、毎日戦いがあった。
ティシュ・ベノートが勝ったステージを見てください。また彼が勝利のために戦った最終ステージのアタック。素晴らしかった。
ロット・スーダルはスタート前に7つのワールドツアーチームが撤退した後に、レースを開始した17チームの一つだった。
バーレーン・マクラーレンは第6ステージ、イスラエル・スタートアップネーションは第7ステージスタート前に離脱した。
レースは、1チームのメンバーを8人とし、2チームを招待して始まったが最終的な完走者は62人となっている。
もちろん、それらのチームの撤退にあらゆる同情を持っている。
各チームが選択を行い、各チームは他のチームの選択を尊重した。チームの医師が開始を許可しないと判断した場合は、ロットも開始しなかっただろう。
レース中、私たちはすべての指示に従い、最終的には自分のチームの人々とのみ密接な接触だったので、感染の可能性は最小限だった。現在の状況ができるだけ早く解決し、 1か月または2か月で再び競争できるように願っている。
現時点では2か月は楽観的な時間のように見える。
5月のジロ・デ・イタリアは延期となった。次のワールドツアーレースであるフランダースツアーもバスクカントリーツアーも開催されるかどうかはわからない。
トーマス・デヘントにとって、そして他のすべてのプロライダーにとって、レースキャンセルの問題は、今後数か月のうちに彼らが何をトレーニングし、どこを目指してピークに達するのかという問題にまで及ぶ。
それはコーチと話し合う必要があるものだ。最も難しいのは、私たちが何に向かって取り組んでいるのか、5月中旬、ベルギー選手権(6月)、ツール・ド・フランス?
見込みのない特定の日にピークを迎えるのは少しばかげている。ツールを続けることができると思う。それが私が目指していることだ。
全く持って先が見えない状況では、トレーニングにも身が入らないかもしれない。トーマス・デヘントの場合にはツール・ド・フランスにピークを合わすようだ。
ツールが開催される7月まであと4か月、事態が好転していることを願おう。
コメント