北のクラシックがはじまってます。2017年ベルギーロードレースチャンピオンのオリバー・ナーセンは、オンループ・ヘットニュースプラッドで10位、翌日のクールネ~ブリュッセル~クールネで43位となりました。
オリバー・ナーセンはSTRAVAでデータを公開しており、これらのレースがどれほど厳しいものだったか証明しています。
クラシックレースで上位に入るライダーがどれくらいのワット数で走っているのか見てみましょう。
オリバー・ナーセン
Decided to spend my afternoon out enjoying the sun instead of watching the Giro today. Did I miss something? pic.twitter.com/Pda8eDDyrv
— Oliver naesen (@OliverNaesen) 2018年5月25日
2017年のベルギーチャンピオン。
引用 Wikipedia
ブルターニュクラシックを2016年と2018年に優勝。AG2Rの北のクラシック班としてチームとはしては、もっと勝ち星を伸ばして欲しいと思っているだろうか。
エースのロマン・バルデに続いてUCIポイントを大きく稼いでいるチームの稼ぎ頭の一人でもある。
オンループ・ヘットニュースプラッド
北のクラシックの開幕であり、ヨーロッパで最初に行われるワールドツアーレース。
ベルギーのオースト=フランデレン州で1945年から開催され今年で74回を数える。
オンループ・ヘットニュースプラッドの石畳急坂は13箇所ある。ロンド・ファン・フラーンデレンで有名な急坂カベルミュールも含まれている。
こちらのレースのカベルミュールはちょっと距離が短いが最大勾配は20%あり、勝負のかけどころであるのには変わりない。
1 | レベルグ | 950 m | 4.2 % | 13.8 % |
2 | デン・アスト | 450 m | 4.7 % | 7.1 % |
3 | カッテベルグ | 1000 m | 5.0 % | 11.4 % |
4 | レベルグ | 950 m | 4.2 % | 13.8 % |
5 | レケルベルグ | 800 m | 4 % | 9% |
6 | ファンケルベルグ | 540 m | 8.1 % | 12.8 % |
7 | ヴォルフェンベルグ | 645 m | 7.9 % | 17.3 % |
8 | モーレンベルグ | 463 m | 7.0 % | 14.2 % |
9 | レベルグ | 950 m | 4.2 % | 13.8 % |
10 | ベレンドリース | 940 m | 7.0 % | 12.3 % |
11 | フォッセンホール | 1268 m | 3.6% | 9 % |
12 | ミュール・カペルミュール | 475 m | 9.3 % | 19.8 % |
13 | ボスベルグ | 980 m | 5.8 % | 11.0 % |
オンループ・ヘットニュースプラッドで、オリバー・ニールセンは最終的なレースの勝者ゼネク・スティバル(チェコ、ドゥクーニンク・クイックステップ)や、グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)の先頭集団5人を追走する集団の中にいた。レース全体では326wの平均パワーを記録。
平均で336wで約5時間走っているんだから凄すぎですね。
ニールセンの体重は71kg。単純に計算すると336w÷71kg=4.73
レース全体で4.73W/kgを保持していたことになります。
有名な急坂、カペルミュールは20%以上の勾配でフランダースで最も難しい登りの一つです。
ニールセンは、カペルミュールの頂上の教会に着いたときに最大958wで、480w-6.7W/kgで登っています。
それから、ほんの数分後にボスベルグのファイナルクライミングで435w、25.5km/hのスピードで登りきっています。200キロ近く走っての最後の登りでこれですから、プロがどれだけパワーがあるのかわかりますね。
クールネ~ブリュッセル~クールネ
こちらは、オンループ・ヘットニュースプラッドの翌日に行われたレース。
オウデクワレモント(Kwaremont)の石畳の急坂では、イアン・スタナード(Team Sky)とイヴ・ランパールト(クイックステップ)のアタックに反応するために最大511W、3分45秒間で平均419Wで登っています。
このレース、ルクセンブルクチャンピオンジャージを着たボブ・ユンゲルス(クイックステップ)が逃げ集団からアタックして実に16キロも独走して勝利した。
後続集団のトップはチームスカイのオウェイン・ドゥール。
最後のボブ・ユンゲルスへの追走は、ジャンボ-ヴィスマとボラ-ハンスグローエの合同チェイスに合わせて、ニールセンはアベレージ45km/h、平均344wで走った。
これらの数字は優勝したユンゲルスの超人的アタックの凄さを際立たせるものになります。
ニールセンの数値から考えると、ユンゲルスは追走から逃げ切るためにもっと莫大なレベルで走行していたはず。しかも、向かい風だったというから凄いパワーで走ってたんですね。
後ろは集団、彼はソロで走っているのですからそのパワーはどれほどのものだったか。トッププロライダーの凄さがわかります。
選手の大多数は前日も走っており、200キロ走った次の日に、また200キロを全力で走れるプロの体力とパワーには驚くばかり。私は200キロ走ることさえ出来んのに~。
北のクラシックを走り切るには、4分間6.7w/kgで走れる能力がないと完走さえも出来ない訳ですね。パワーメーター持っている人は是非チャレンジしてみて下さい。
私は3秒でも絶対無理ですけど^^;
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