先日の残念なニュースでメリダの新城幸也選手がツールド・フランスの出場メンバーに入っていないことがわかりました。
日本のファンとしてまことに残念な出来事です。
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そして、ツール直前のここにきて、なんとフルームがツールに出れないのではないかというニュースも飛び込んできました。ぜんそく持ちのフルームが使用していたサルブタモールの陽性反応がでたことが原因のようです。
サルブタモールとは
サルブタモール(Salbutamol)は短時間作用性β2アドレナリン受容体刺激剤であり、喘息や慢性閉塞性肺疾患における気管支痙攣のリリーフに使われる。米国ではアルブテロール(米国一般名Albuterol)と呼ばれる。
サルブタモールは世界中でもっともよく処方されている気管支拡張剤であり、吸入(定量噴霧式吸入器、ネブライザー)、経口(錠剤、シロップ)の形で投薬される。吸入によって投与された場合、気管支平滑筋に直接効果をもたらし、速やかに気管支平滑筋を弛緩させる。吸入開始後ある程度のリリーフはすぐに見られるとはいえ、サルブタモールの最大効果は5~20分のあいだに起こる。
ウィキペディアより引用
上記の引用文では、アドレナリンと出ているので、ドーピングじゃないかと疑われそうですが、それは違うようです。
吸入の出来る治療薬ですね。
問題点はあるのか
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Photo credit: Brendan A Ryan on Visualhunt / CC BY-NC-SA
フルーム選手は喘息持ちであるため、治療薬としてサルブタモールを使っていることを申請しています。
ですから、尿検査でサルブタモールが検出されても問題はないはずです。
2017ブエルタ
問題となったのは、2017年ブエルタでの第18ステージ。
レース後に採取された尿サンプルから、サルブタモールの基準を大幅に越える分析結果が検出されたためです。
ドーピング規定によると、サルブタモールは禁止薬物ではありません。ですが、ベータ2作用薬とされています。
すべての選択的および非選択的ベータ2作用薬は、すべての光学異性体を含めて禁止される。
除外規定
- 吸入サルブタモール (24時間で最大1600μg、12時間ごとに800μgを超えないこと)
- 吸入ホルモテロール(24時間で最大投与量54μg)
- 吸入サルメテロール(24時間で最大200μg
治療としての吸入にかぎってみとめられています。
尿中のサルブタモールが1000ng/mL、あるいは尿中ホルモテロールが40ng/mLを越える場合は、治療を意図した使用とはみなされず、管理された薬物動態研究を通してその異常値が上記の最大治療量以下の吸入使用の結果であることを競技者が立証しないかぎり、違反が疑われる分析報告(AAF)として扱われることになる。引用世界アンチドーピング規定11Pより
問題点
少量であれば、問題なかったでしょう。ですが、ブエルタの尿検査で検出されたサルブタモールは基準値の2倍だったそうです。
そうなると、上記の規定によると競技者が立証しないかぎり違反が疑われる分析結果(AAF)として扱われてしまうことになりますね。
喘息の薬は禁止薬物が多い
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Photo credit: www.instants-cyclistes.fr on VisualHunt / CC BY-NC-SA
喘息の薬には禁止物質が多く、注意が必要です。
使用するには TUE 申請が必要になる薬が多いので、喘息の方は必ずアンチ・ドーピングに関して詳しいスポーツドクターに早めに相談してください。
ベータ2作用薬のうちサルブタモールについは、TUE申請も必要はないようです。
ドーピング禁止物質・禁止方法を治療目的で競技者が使用したい場合に申請する手続き。申請が認められれば、その禁止物質・禁止方法が使用できる。
副作用は
脂肪燃焼や骨格筋増強や交感神経興奮作用・筋肉増強作用があります。
ここが、基準値を越える摂取をした場合に、問題となってくるようです。
結果はどうなる?
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Photo credit: jvanattenhoven on Visualhunt.com / CC BY-ND
7月4日には結果がわかるようです。
ASO(ツールド・フランス主催者)は、どういう判断をくだすのでしょうか?
ファンとしては、フルーム選手の連続ツール制覇はなるのか?
彼を倒す選手は現れるのか?
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