マチュー・ファンデルプールは、長い間、背中の問題のために春のクラシック出場自体考えられなかった。当初の予定では、5月復帰ではないかと言われていたほどだ。
しかし、ミラノ〜サンレモでは3位、ドワルス・ドール・フラーンデレン、ロンド・ファン・フラーンデレンでは優勝、パリ〜ルーベでは9位に入賞している。
今、彼はジロ・デ・イタリアに集中している。パリ~ルーベのゴール後にインタビューに答えているので、何故ジロに出場するのか聞いてみよう。
ジロ・デ・イタリアへの思い
マチュー・ファンデルプールは、2021年のツール・ド・フランスで鮮烈なグランツールデビューを果たした。
第2ステージで優勝し、第8ステージのル・グラン=ボルナン戦で失うまで6ステージにわたってレースリーダージャージを着用。
その後、オリンピックの準備のためにレースを離れ、男子マウンテンバイク競技に出場したが、落車のために完走はできなかった。
グランツールを完走し、3週間の激しいレースで心身ともにストレスに耐えることは、ライダーを変貌させる。
グランツールのプランで、将来を見据えており、ジロ・デ・イタリアはそのパズルの重要なピースになると語っている。
ジロは私にとって魅力的なレースだ。将来的には、グランツールを走ることは、ライダーとしての進化を遂げるために、間違いなく良いことだと思うんだ。特に、今までの春を振り返ってみるとね。あれはあまり広範囲ではなかった。
ジロに出ることの半分は、自分のリクエストでもあるんだ。
もう少し基礎ができるかもしれないし、もう少し強くなれるだろう。でも、それはまだ課題だ。27歳にもなって、まだグランツールを完走したことがない。みんなはグランツールから良くなると言うから、興味があるんだ。
先月は、ジロの可能性もあるが100%確実ではないと言ってましたね。ジロをスタートすれば初日からマリアローザを狙いますか?
最初の1週間はピンクジャージのチャンスもあり、とても魅力的だ。それが主な理由だ。
ツール・ド・フランスにも出場しますね。
私は今年、ジロとツールの両方を完走するつもりだ。
グランツール完走となると、厳しい山岳も越えないといけない。これまでクラシックやスプリントでは力を発揮していたけど、2000mを越える山岳ステージの経験は昨年のツールでもない。
これから、ジロに向けて高地トレーニングに向かうだろうけど、どこまで山岳をこなせるようになるかは未知数だ。
マチュー・ファンデルプールが言うように、将来を考えて更に自分のエンジンを大きくするという目的もあるのだろう。
ワウト・ファンアールトのように山岳もこなせるようになると面白いのだけど、どうなるだろうか。
ツールは、初日から個人タイムトライヤルで、第1週にマイヨジョーヌを着用するチャンスは少ない。逆にジロは初日から登りゴールでマリアローザ着用のチャンスがある。
これも、ジロを走る理由の一つだろう。マイヨジョーヌとマリアローザの両方を着用したことのある選手はそれほど多くはない。ジロの初日に注目しないといけない。
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