Lotto-Dstnyは、2023ジロ・デ・イタリアに出場資格があったけれど、23年振りにジロに出場しなかった。
その作戦は成功したのか。ポイントを見てみることに。また、Lotto-DstnyはRidleyとのバイクスポンサー契約を破棄すると噂されている。
ポイントでは
The new scoring system has boosted UCI points in the Giro. Israel scored 1400 points (368 under the old system) and has secured the 2024 wildcards.
Lotto turned down the Giro wildcard and has shone on the alternative calendar, but has not taken much advantage of it.
— Raúl Banqueri (@raulbanqueri) May 31, 2023
結論から言うと、Lotto-Dstnyはジロ・デ・イタリアに出場しなくて正解だったといえる。代替えレースに出場して獲得したUCIポイントは1,406ポイント。
これをジロ・デ・イタリアで獲得するのは至難の技だったのは間違いない。
この点について、チームのスポーツディレクターのクルト・ファン・デ・ワウワーは以下のように語る。
振り返ってみると、我々はレースに参加できなかったことに今でも満足している。過去数年から、3つのグランツールに向けて競争力のあるチームをまとめるのに苦労していることは分かっていた。
その代わり、チームはトロブロ・レオン、ツアー・オブ・ハンガリー、ダンケルク4日間、アントワープ・ポート・エピック、ルント・ウム・ケルン、ブックル・ドゥ・ラ・マイエンヌなどのレースに出場し、1,400以上のUCIポイントを獲得した。
もしジロに乗っていたら、同じポイントを獲得するのは難しかっただろう。ジロでは7~9人のライダーが長時間にわたって高地でトレーニングすることができた。そうでなければそんなことは不可能だった。
ただ、Lotto-Dstnyでは、稼ぎ頭のアルノー・デリーが落車で長期離脱、ミラン・メンテンも負傷している。
Israel – Premier Techは成功
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— Giro d’Italia (@giroditalia) May 29, 2023
一方、プロチームとしてLotto-DstnyのライバルであるIsrael – Premier Techは、スーパーマン、デレク・ジーが一人で990ポイントも稼ぎだした。
ステージ2位が4回、4位が1回、ポイント賞2位、山岳賞2位、中間スプリント賞2位、フライトリーダーボード2位と驚異的な走りを見せたからだ。
ただ、これは今年からUCIのポイント基準が変わったため。昨年までのポイント制度だと296ポイントしか稼げてなかった。
例えば、ステージ2位は40UCIポイントだったのが、2023年からは130UCIポイントと増加している。2022年まではステージ5位までしかポイントがなかった。
- 2022年まで 1位100、2位40、3位20、4位12、5位4
- 2023年からは 1位180、2位130、3位95、4位80、5位60、6位45、7位40、8位35、9位30、10位25、11位20、12位15、13位10、14位5、15位2
グランツールでは、上位15位以内ならばUCIポイントが貰えるのでライダーも頑張るというものだ。それだけ格式が高いレースという位置づけにもなっている。
ジロのUCIポイント配分は9,893ポイントから24,557ポイントとなっており、1クラス、PROレースのポイントは、ほとんど変わっていない。
今後は、グランツールに出場することで得られるポイントを有効に使わないといけない。
Lotto-DstnyとIsrael – Premier Techは違う選択をしたけれど、それぞれ成功したと言える。これにより、両者は2024年のプロチームランキング1位と2位を獲得する確率は非常に高くなった。
3位のTotalEnergiesとは2,500ポイントも離れているからだ。
気の早い話だが、3年後のワールドチーム入れ替えでは、Team Arkéa Samsicは、これから相当頑張らないとプロチームに逆戻りとなってしまう。
Lotto-DstnyはRidleyと決別
Our Noah Disc in Jeans Blue Metallic with Ruby Red and Gold Metallic highlights with @sramroad Rival eTap AXS pic.twitter.com/x4tYj2RnNv
— Ridley Bikes (@Ridley_Bikes) March 1, 2022
Lotto-DstnyとRidleyは、12年契約を継続している。2021年に2025年まで契約延長しているのだけど、2024年は違うバイクに乗る予定だと言われている。
元ライダー兼チームマネージャーのステファン・ユロ氏のリーダーシップの下、チームには新たな風が吹いており、パフォーマンスの分野での改善を検討している。
チームの経営陣は最近、Wilier、Cannondale、BMCといった他の自転車ブランドと一緒にいるところを目撃されている。
AG2R-CitroënはBMCとの契約を3年で終了する。
Lotto-Dstnyが2024年シーズンからBMCのバイクに乗るかもしれない。Ridley側は決別を否定しているので、両者の話合いは継続されているようだ。
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