クイーンステージでは、Team Visma | Lease a Bikeがマドレーヌ峠から攻撃。予定通りタデイ・ポガチャルを丸裸に。
だが、マドレーヌ峠の下りからマッテオ・ヨルゲルソンがテイメン・アレンスマンと前に。折角良い形でロズ峠に迎えると思っていたのに~。
結局アシスト不在の総合勢となり、ペースは上がらず追走に追い付かれ振りだしに戻ってしまう。マッテオ・ヨルゲルソンを手元に置いて、ロズ峠で二人の長い対決のほうが良かったように思う。
さて、アルプス最終ステージは牛のウイルス発生のために短縮ステージに。より激しい戦いとなりそうだ。
第19ステージ アルベールヴィル~ラ・プラーニュ 95 km
変更前のコース

コースプロフィール photo letour.fr
当初は1箇所のスプリントポイント、5箇所の山岳ポイントが予定されていた。
変更後のコース

コースプロフィール photo letour.fr
2回目の変更でスプリントポイントが追加された。
超級山岳ラ・プラーニュ

超級山岳 ラ・プラーニュ photo photo letour.fr
決勝となるは、最後の超級山岳ラ・プラーニュ。ツール・ド・フランスには5回目の登場となる。
ヨナス・ヴィンゲゴーが一矢報いるには早めのアタックが必要となる。プレ峠からTeam Visma | Lease a Bikeの全開攻撃を期待したい。
そして、今度こそ決戦の場で二人の至高の戦いを再びみてみたい。
- スプリントポイント ヴィラール・シュル・ドロン
- 超級山岳 プレ峠 12.6km・7.7%
- 2級山岳 ロゼラン峠 5.9km・6.3%
- 超級山岳 ラ・プラーニュ 19.1km・7.2%
スタート
表彰台争いもこのステージで決着となるか。総合3位のフローリアン・リポウィッツと4位のオスカー・オンリーのタイム差は22秒。
またプリモッシュ・ログリッチは総合5位で満足なのか。こちらも気になる戦いとなる。
スタート時の4賞ジャージ着用者は
- 総合 タデイ・ポガチャル UAE Team Emirates – XRG
- ポイント賞 ジョナサン・ミラン Lidl – Trek
- 山岳賞 ヨナス・ヴィンゲゴー Team Visma | Lease a Bike
- 新人賞 フローリアン・リポウィッツ Red Bull-BORA-hansgrohe
DNSはなし
ジョナサン・ミランは、スプリントポイントが追加されて喜んでいるはず。中間スプリントポイントで20ポイント取れれば安泰だ。
オフィシャルスタートからLidl – Trekのクイン・シモンズが集団を引く。もう、暗黙の了解でスプリントポイントからレースは始まる。
スプリントポイント ヴィラール・シュル・ドロン
ジョナサン・ミランが20ポイント獲得。2位はビニヤム・ギルマイ。
すぐにUno-X Mobilityのヨナス・アブラハムセンが飛び出す。
ヨナス・アブラハムセンは9秒のリード。
ジョナサン・ミランは、20ポイント獲得。タイムリミットも緩和されているので、あとはゴールするだけ。
ヨナス・アブラハムセンが捕まり、ジュリアン・アラフリップが前に。
おおっ、プリモッシュ・ログリッチが動いた。
超級山岳 プレ峠 12.6km・7.7%
アレックス・ボーダンを抜いてプリモッシュ・ログリッチが先頭に。
テイメン・アレンスマンもいる。TotalEnergiesのジョーダン・ジェガットも。先頭はXDS Astana Teamのアロルド・テハダかな。
あらら、Team Visma | Lease a Bikeのマッテオ・ヨルゲルソン、UAE Team Emirates – XRGのマルク・ソレルがきれている。
ゲラント・トーマスは、集団の後方。
先頭は何人いるだろうか。
あ~、集団はあきらめていない。
プリモッシュ・ログリッチが諦めずに先頭を引く。
ニルス・ポリッツも切れた。タデイ・ポガチャルのアシストが減っていく。
先頭集団が絞られた。
プリモッシュ・ログリッチ~!
- プリモッシュ・ログリッチ Red Bull – BORA – hansgrohe
- レニー・マルティネス Bahrain Victorious
- ブルーノ・アルミライル Decathlon AG2R La Mondiale Team
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team
集団は30秒差。
先頭はレニー・マルティネスとプリモッシュ・ログリッチの二人に。これは面白い。
後方からSoudal – Quick Stepのヴァランタン・パレパントルが追ってきている。
プリモッシュ・ログリッチは、総合4位のオスカー・オンリーのタイムまで1分26秒ある。ただ、表彰台も夢ではない。
レニー・マルティネスは山岳賞狙いだろうけど、厳しい。昨日のステッキーボトルで10秒のペナルティ、500スイスフランの罰金、UCIポイント15ポイント減点、山岳賞8ポイント減点と散々な結果に。
ヴァランタン・パレパントルも、結構クネクネダンシング。
追走は4人。
- トビアス・フォス INEOS Grenadiers
- ブルーノ・アルミライル Decathlon AG2R La Mondiale Team
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team
- ヴィクトール・カンペナールツ Team Visma | Lease a Bike
ヴァランタン・パレパントルが追いついた。
レニー・マルティネスが20ポイント獲得。これで92ポイント。
- レニー・マルティネス Bahrain Victorious 20ポイント
- プリモッシュ・ログリッチ Red Bull – BORA – hansgrohe 15ポイント
- ヴァランタン・パレパントル Soudal – Quick Step 12ポイント
- トビアス・フォス INEOS Grenadiers 10ポイント
- ヴィクトール・カンペナールツ Team Visma | Lease a Bike 8ポイント
- エイネルアウグスト・ルビオ Movistar Team 6ポイント
- ブルーノ・アルミライル Decathlon AG2R La Mondiale Team 4ポイント
残り61kmで49秒差。
Arkéa – B&B Hotelsのケヴィン・ヴォークリンが遅れている。
次の山岳もレニー・マルティネスが取れそう。
2級山岳 ロゼラン峠 5.9km・6.3%
Uno-X Mobilityが集団を引いて、トビアス・フォスらを吸収してしまった。これはトビアスハラン・ヨハンネンセンがケヴィン・ヴォークリンを抜くためにしている。
アンドレアス・レックネスンが全開で引く。ケヴィン・ヴォークリンとのタイム差は、2分16秒なので、相当頑張らないといけない。
ヴァランタン・パレパントルがアタック。これでレニー・マルティネスが切れてしまう。後ろの集団の追走を聞いたのだろう。
レニー・マルティネスは6秒差。プリモッシュ・ログリッチは、どこかでアタックをかけそう。
レニー・マルティネスが根性で戻ってきた。
レニー・マルティネスは、次のポイントが取れれば目標達成だろう。
レニー・マルティネスがトップ通過。これで97ポイント。まだ、タデイ・ポガチャルには届かない。
集団は47秒差で通過。
- レニー・マルティネス Bahrain Victorious 5ポイント
- ヴァランタン・パレパントル Soudal – Quick Step 3ポイント
- プリモッシュ・ログリッチ Red Bull – BORA – hansgrohe 2ポイント
- マルク・ソレル UAE Team Emirates – XRG 1ポイント
ヴァランタン・パレパントルがリスクをおかして下りで単独に。
追いついたプリモッシュ・ログリッチが、今度は単独に。
集団はティム・ウェレンスが引いて、タイム差1分。
レニー・マルティネスは集団に捕まった。
ヴァランタン・パレパントルも追いつかれた。
これで逃げはプリモッシュ・ログリッチだけに。
残り29.5km。タイム差は37秒に。
残り25.2km。登りまでに捕まると非常に残念。
何度かプリモッシュ・ログリッチは後ろを確認。
プリモッシュ・ログリッチは、残り27.5kmで捕まってしまった。
それにしてもティム・ウェレンスは強い。
レニー・マルティネスは、最後尾に張りついている。
超級山岳 ラ・プラーニュ 19.1km・7.2%
ティム・ウェレンスは化け物か。
あ~、プリモッシュ・ログリッチの反乱は終わってしまった。
レニー・マルティネスは、きれてしまった。これで山岳賞の望みはなくなる。
ティム・ウェレンスが引き終わり、ヨナタン・ナルバエスが先頭を引く。
ここでDecathlon AG2R La Mondiale Teamのブルーノ・アルミライルが引き始める。プリモッシュ・ログリッチが切れたので、フェリックス・ガルが総合5位に上がる可能性がある。
フローリアン・リポウィッツは、オスカー・オンリーの後ろ。
先頭は13人しかいない。
ブルーノ・アルミライルもヨナタン・ナルバエスもきれて牽制に。
ここでテイメン・アレンスマンがアタック。
これをみたタデイ・ポガチャルは。
タデイ・ポガチャルが反応だ。
あっと言う間にぬいていく。
タデイ・ポガチャルにヨナス・ヴィンゲゴーが張り付く。
2人にテイメン・アレンスマンが追いつきアタック。
調子が良いのはわかるけど、ここは後ろにいたほうが~。
また牽制に。
またもテイメン・アレンスマンがアタック。
テイメン・アレンスマンはあっという間に差を開く。ただ、残り12.8kmもある。
タデイ・ポガチャルが前を引く。ゴールが近づくほど勝利に近ずく。
テイメン・アレンスマンは全開で行くだけだ。
後続が追いついてきた。
追走はフェリックス・ガルが引く。
また、タデイ・ポガチャルが先頭に。
テイメン・アレンスマンは追いつかれたら終わりだ。
タデイ・ポガチャルがアタック!
タデイ・ポガチャルのアタックで後方が千切れる。
総合1位から4位までが並ぶ。ヨナス・ヴィンゲゴーはアタックしないのか。出来ないのか。
残り4.5km。タイム差は22秒。
残り3.1km。テイメン・アレンスマンのリードは21秒。
タデイ・ポガチャルもアタックをかけなくなった。これはゴール前だけか。
オスカー・オンリーが切れた。
フローリアン・リポウィッツが前を引いてオスカー・オンリーとの差を広げる。
ヨナス・ヴィンゲゴーは動かない。
タデイ・ポガチャルも動かない。
残り500mで7秒。
ゴール手前でヨナス・ヴィンゲゴーがスパート。
テイメン・アレンスマンは顔を覆ってゴールに。
顔を振っている。
テイメン・アレンスマンは、第14ステージに続いて2勝目を飾る。
INEOS Grenadiersは、これでツール2勝。エースのカルロス・ロドリゲスはリタイヤしたが成功したツールと言ってもよいだろう。
2位はヨナス・ヴィンゲゴー。
3位のタデイ・ポガチャルは、係員にぶつかっていた。
これがランスならば、殴られているはず。
テイメン・アレンスマンはゴール後に倒れこむ。
テイメン・アレンスマンは信じられないとフェンスでも顔を覆う。
5位はTeam Picnic PostNLのオスカー・オンリー。表彰台とはならず。
リザルト
優勝した INEOS Grenadiersのテイメン・アレンスマン
逃げ集団から1ステージ優勝できただけでも信じられない。でも今は、エリート集団から、世界最強のライダーたちを相手に勝利している。まるで夢を見ているみたいだ。
自分が何をしたのか、自分でも分からない。ラ・プラーニュへの下り坂の後、無線で戦術を話し合った。明日はチームにとってステージ優勝のチャンスでもあるので、トビアス・フォスとチームマネジメントに、今日が山岳ステージ最後のチャンスなので、あと数キロ走って様子を見たいと伝えた。
そこからトビアスは明日のために体力を温存した。 レースをコントロールできていると感じていたけど、守るべきランキングがなかったから、もしかしたら彼らはお互いのことを見ているのかもしれないと思った。
だから、誰にも分からない。とにかく挑戦したんだ。ノーとは言わないけど、タデイとヨナスはまるで異星人みたいで、それ以外は普通だった。それでも、彼らに勝ちたいと思っていた。勝てたなんて信じられないよ。
4位 Red Bull – BORA – hansgroheのフローリアン・リポウィッツ
昨日のレースの後、オスカー・オンリーの後ろを走らなければならないことは分かっていた。最後の登りでは、脚が最後にどう反応するか分からないので、ずっと考えていた。
でも、調子は良かったし、彼が切れるのを見て全力を出し切った。今日のレースには本当に満足している。
明日もまた厳しい一日になるだろう。全員が全力を尽くすだろうから、集中力を維持しなければならない。とにかく今日は最高だった。
たくさんのファンが応援してくれて、道路に自分の名前を描いてくれたのも信じられないくらいだった。こんな経験は初めてだ。ステージ中は鳥肌が立ったよ。
6位 Decathlon AG2R La Mondiale Teamのフェリックス・ガル
7位 Uno-X Mobilityのトビアスハラン・ヨハンネンセン
第19ステージ リザルト
総合
ポイント賞
山岳賞
新人賞
コメント
うーん、ヴィスマは昨日の総攻撃で燃え尽きてしまいましたか~。
ログリッチは明日も逃げるつもりなのかも…?(25分差なら流石に逃がしてもらえる?)
ヨナス・ヴィンゲゴーが攻撃しなかった理由については別記事で~。
しかし、オールオアナッシングはテイメン・アレンスマンとプリモッシュ・ログリッチだけだったか~。