2023 ツアー・ルクセンブルク第3ステージ あ～ベン・ヒーリー!

ツアー・ルクセンブルクは3日目で、総合が動いてくるステージとなる。

第4ステージの個人タイムトライヤルと、この山岳ステージで総合順位が決まってきそうだ。

リーダージャージのセーアン・クラーウアナスンは守りたいと言っているけど、リチャル・カラパスやジュリアン・アラフィリップなどは黙ってないだろう。

 

第3ステージ  メルテルト～ヴィアンデン 168km

 

ステージ後半には超級カテゴリーの登りが3箇所、これまでのステージに比べてタイム差が大きくなる。

決戦は、3周回のローカルサーキット。短いけれど、勾配の厳しい3回の登りで抜け出しがあるのは間違いない。

ヴィアンデンのゴールは、900mで7%勾配。しかも石畳だ。ここで最初にゴールするライダーがリーダージャージを奪いそうだ。

 

1. スプリントポイント　ホージンゲン
2. 1級山岳　ミュン シャハウゼン山　3.3km・4.5%
3. スプリントポイント　Stolzembourg
4. 超級山岳　ニクロスビエルク山 3.6km・7.7%
5. 超級山岳　ニクロスビエルク山 3.6km・7.7%
6. 超級山岳　ニクロスビエルク山 3.6km・7.7%

 

スタート前

気温は16度で快晴。

 

5人の逃げ

5人が逃げている。

1.  バスティアン・トロンション (AG2R Citroën Team)
2.  オリバー・ナイト (Cofidis)
3.  レミー・メルツ(Bingoal WB)
4.  ジル・デウィルデ (Team Flanders – Baloise)
5.  マッツ・ヴェンゼル(Leopard TOGT Pro Cycling)

 

集団はEF Education-EasyPostとAlpecin-Deceuninckが引く。

 

かなり寒いのか、ベン・ヒーリーはベストを着ている。

 

先頭で逃げるオリバー・ナイトはtrainee(研修生)。2022年にはUAE Team Emiratesのテスト生だった。英国出身の22歳で、国内のレースでは優勝が多数。

 

EF Education-EasyPostは、マグナス・コルトニールセンが先頭を引いている。リチャル・カラパスで勝負か。

 

Alpecin-Deceuninckのセーアン・クラーウアナスンもベストを着ている。相当寒そう。

 

残り83.6km。タイム差は2分12秒。雨が激しく降っている。マグナス・コルトニールセンも、この後ベストを着る。

 

1級山岳　ミュン シャハウゼン山　3.3km・4.5%

先頭は1級山岳に。

 

ここは山岳賞ジャージの、マッツ・ヴェンゼルが獲得。

1. マッツ・ヴェンゼル(Leopard TOGT Pro Cycling) 　3ポイント
2. オリバー・ナイト (Cofidis)　2ポイント
3. バスティアン・トロンション (AG2R Citroën Team)　1ポイント

 

マッツ・ヴェンゼルは、コンチネタルチームだけど、山岳賞を手にいれそうだ。

 

残り80.9kmで2分12秒差と変わらない。

 

かなりの雨でカメラの映像も上手く見えないほど。

 

残り62km。ようやく雨が止んだようだ。

 

超級山岳　ニクロスビエルク山 3.6km・7.7% 

集団は33秒まで迫ってきた。

 

先頭から一人脱落。

 

集団はUAE Team Emiratesが引く。

 

先頭集団はAG2R Citroën Teamのバスティアン・トロンションだけとなりそう。

 

集団はもう見えている。

 

バスティアン・トロンションが一人で粘る。後続は集団に飲みこれそう。

 

バスティアン・トロンションは、集団まで31秒差でトップ通過。

 

後続も集団に捕まらず山岳ポイントを通過。

1. バスティアン・トロンション (AG2R Citroën Team)　5ポイント
2. マッツ・ヴェンゼル(Leopard TOGT Pro Cycling) 　3ポイント
3. オリバー・ナイト (Cofidis)　2ポイント
4. レミー・メルツ(Bingoal WB) 1ポイント
   

 

残り39.4kmで集団まで36秒差に。

 

追走の3人がバスティアン・トロンションに追いついそうだ。

 

バスティアン・トロンションは、早く来いと手を出した。

 

EF Education-EasyPostのベン・ヒーリーが、すっと、前に上がってきた。

 

超級山岳　ニクロスビエルク山 3.6km・7.7%

Lotto-Dstnyのパスカル・エーンクホーンが前で引いている。

 

ベン・ヒーリーは登りで2番手に。

 

先頭はバスティアン・トロンション単独となりそうだ。

 

15秒差となり集団が見えてくる。

 

集団からベン・ヒーリーが抜け出してきている。

 

ベン・ヒーリーの姿が大きくなってくる。

 

ベン・ヒーリーがバスティアン・トロンションに追いついた。

 

ベン・ヒーリーは20秒差で逃げる。捕まってもリチャル・カラパスがいる。

 

後方が少し牽制している間に、30秒とタイム差が開く。

 

集団はLidl-Trekのナットネル・テスファションが引いている。タイム差が40秒と広がった。

 

゜

先頭はベン・ヒーリーが引き続けている。バスティアン・トロンションは出れないのか。

 

超級山岳　ニクロスビエルク山 3.6km・7.7%

最後の山岳に、二人で突入。

 

やはりバスティアン・トロンションはついて行けない。

 

集団からTeam Arkéa Samsicが攻撃に。

 

誰が行っても、リチャル・カラパスがチェックに入って逃げさない。

 

24秒差となった。

 

ベン・ヒーリーは単独で山岳ポイントを通過。

 

牽制していると後ろから集団が迫ってくる。

 

UAE Team Emiratesが攻撃。

 

後ろから、UAE Team Emiratesのマルク・ヒルシとIsrael – Premier Techのディラン・トゥーンスがアタック。

 

遅れていたセーアン・クラーウアナスンが追走に追いつく。

 

追走二人は27秒差に。

1. マルク・ヒルシ　UAE Team Emirates
2. ディラン・トゥーンス　Israel – Premier Tech

 

上空から見ると、それほど離れていないように見える。

 

ベン・ヒーリーは追いつかれたらおしまいだ。スプリントでは勝ち目がない。

 

路面が濡れているのに、100km/h近いスピードで下っている。

 

ディラン・トゥーンスがカーブでスリップ。なんとか立ちなおす。

 

　

残り6.4km。タイム差は16秒。さあ、ゴールまで逃げ切れるか。

 

集団はJumbo-Vismaのサム・オーメンが引いている。もう追いつかないだろう。

 

二人の前にベン・ヒーリーは、小さく見えているのだけど追いつかない。残り4.8kmに。

 

残り4km。29秒と開いている。

 

残り2.2km。25秒のタイム差があり勝利は間違いない。

 

ベン・ヒーリーは最後の登りに。

 

厳しい石畳の登りを上がる。

 

ベン・ヒーリーが単独でゴールに。

 

ベン・ヒーリーは小さく手を上げる。

 

見事だ。アイルランド選手権ロードでは100kmの逃げ切りを見せたが、それに次ぐ今シーズンの5回目の勝利となった。

しかも、リーダージャージも合わせて獲得だ。

 

2位にはマルク・ヒルシ、3位はディラン・トゥーンスが入っており、それぞれ総合で上位にきた。

明日の個人タイムトライヤルで総合が決まる。

 

リザルト

ベン・ヒーリーのコメント(チーム公式サイトより)

僕とリチャールの2枚で勝負したんだ。僕はロングが得意だし、後ろから追いつかれたらリチャルを使うこともできる。リチャルは何もする必要がなかった。

このようなステージが好きだという人はいないと思う。でも、雨の中でもいい走りができるのは確かだ。でも、

今は、このジャージにしがみつくことがすべてなんだ。TTには自信があるし、明日に向けていいバッファができた。明日の最終ステージでもジャージをキープできれば、強力なチームがジャージを守ってくれる。

 

第3ステージリザルト

総合

ポイント賞

山岳賞

新人賞