2023 ツール・ド・スイス第4ステージ　　総合順位に大きな変動が～

第3ステージでは、レムコ・エヴェネプールが残り6.5kmからアタック。

見事に独走を決めるかと思われたけど、予想に反して後続にも追いつかれる展開に。敗因をレムコも分析しているけど、やはりジロ撤退の元となったコロナと調整不足もあったのではと。

 

続く第4ステージも同じようなコースレイアウト。難易度は、それほど高くないけど、総合勢は遅れないように気を付けないといけない。

 

第4ステージ モンテー～ロイカーバート 152.5km 

 

前半は平坦。ゴールは、ロイカバードのスキーリゾートとなる。獲得標高は2.700m。最後も、1.2kmで5.2%勾配。残っているライダーでのゴール勝負となるのでは。

 

1. 1級山岳　クランモンタナ　 14.6km・6.7%
2. スプリントポイント　Sierre
3. 3級山岳　Varenstrasse 　2.8km・5.1%
4. スプリントポイント　Turtmann
5. スプリントポイント　Turtmann
6. 1級山岳　Dorben 　19km・4.5%

 

スタート前

リーダーとなったマティアス・スケルモースイェンセンのコメント。

明日も、また厳しい山登りなので、今日は少し勘弁してほしい。

 

Q36.5 Pro Cycling Teamのニコラス・ズコウスキーが山岳賞。今日も山岳ポイントを守るために逃げるだろうか。

 

ポイント賞はワウト・ファンアールト。

 

新人賞ジャージは、フアン・アユソーが着ている。

第4ステージスタート時の4賞ジャージは

• 総合　マティアス・スケルモースイェンセン　Trek-Segafredo
• ポイント賞　ワウト・ファンアールト　Jumbo-Visma
• 山岳賞　二コラス・ズコウスキー　Q36.5 Pro Cycling Team
• 新人賞　フアン・アユソー　UAE Team Emirates

DNSは

• アレクセイ・ルチェンコ　Astana Qazaqstan Team ツールも不明に
• ワジム・プロンスキー　Astana Qazaqstan Team
• セドリック・ビューレンス　Lotto-Dstny

 

10人の逃げ

残り105kmでようやく10人の逃げが決まる。

1. ヨナタン・ナルバエス　INEOS Grenadiers
2. スタン・デウルフ　AG2R Citroën Team
3. クリスティアン・ズバラーリ　Alpecin-Deceuninck
4. ニキアス・アルント　Bahrain Victorious
5. リリアン・カルメージャヌ　Intermarché – Circus – Wanty
6. ルイス・マス　Movistar Team
7. ルカ・モッツァート　Team Arkéa Samsic
8. ケヴィン・ヴェルマーケ　Team DSM
9. ダリル・インピー　Israel – Premier Tech
10. パスカル・エーンクホーン　Lotto-Dstny

 

1級山岳　クランモンタナ　 14.6km・6.7%

一人で追走していたBahrain Victoriousのジーノ・マーダー。

 

マーダーが追いついて11人に。

 

集団はTrek-Segafredoが引いている。タイム差2分10秒。

 

山岳ポイントは、パスカル・エーンクホーンがトップ通過。

1. パスカル・エーンクホーン　Lotto-Dstny　12ポイント
2. リリアン・カルメージャヌ　Intermarché – Circus – Wanty　8ポイント
3. ジーノ・マーダー　Bahrain Victorious　6ポイント
4. ケヴィン・ヴェルマーケ　Team DSM　4ポイント
5. スタン・デウルフ　AG2R Citroën Team　2ポイント

 

山岳賞のニコラス・ズコウスキーが単独で追ってきているが、ポイントは取れそうもない。

 

さらに3人が追走を始めた。

1. ファビオ・フェリーニ　Astana Qazaqstan Team 　
2. ルカ・モザット　Team Arkéa Samsic
3. ジェレミー・カポ　TotalEnergies

 

スプリントポイント　Sierre

ここはスタン・デウルフがトップ通過。

1. スタン・デウルフ　AG2R Citroën Team　10ポイント
2. パスカル・エーンクホーン　Lotto-Dstny　6ポイント
3. クリスティアン・ズバラーリ　Alpecin-Deceuninck　3ポイント

 

追走の3人は前を走るニコラス・ズコウスキーも吸収。

 

パスカル・エーンクホーンがスパート。

 

ジーノ・マーダーの引きで戻される。

 

3級山岳　Varenstrasse 　2.8km・5.1%

先頭は3級山岳に。

 

追走していた、ファビオ・フェリーニは集団に追いつかれる。

 

パスカル・エーンクホーンがスパートして1位通過。

1. パスカル・エーンクホーン　Lotto-Dstny　3ポイント
2. リリアン・カルメージャヌ　Intermarché – Circus – Wanty　2ポイント
3. スタン・デウルフ　AG2R Citroën Team　1ポイント

 

スプリントポイント　Turtmann

ポイント前でパスカル・エーンクホーンがスパート。

 

ここはパスカル・エーンクホーンががトップ通過。

1. パスカル・エーンクホーン　Lotto-Dstny　3ポイント
2. リリアン・カルメージャヌ　Intermarché – Circus – Wanty　2ポイント
3. スタン・デウルフ　AG2R Citroën Team　1ポイント

 

残り31.2kmで1分55秒差に。まだ、逃げ切れる可能性はある。

 

スプリントポイント　Turtmann

ここはスタン・デウルフがトップ通過。

1. スタン・デウルフ　AG2R Citroën Team　3ポイント
2. パスカル・エーンクホーン　Lotto-Dstny　2ポイント

 

1級山岳　Dorben 　19km・4.5%

先頭は1分51秒差で1級山岳に。

 

集団はSoudal – Quick Stepか引いている。後ろはワウト・ファンアールトだ。

 

先頭からリリアン・カルメージャヌが飛び出した。残り20.8kmもあるけど、最後まで行けるのか。

 

集団からフェリックス・ガルがミカエル・シュレルにアシストされて、追いついてきた。

 

フアン・アユソーが集団の後方にいる。

 

スタン・デウルフが、フェリックス・ガルに水をかけてやっている。

 

これを受けてフェリックス・ガルが更に前に。

 

フェリックス・ガルは、単独となって先頭を追う。

 

リリアン・カルメージャヌに、ジーノ・マーダーとヨナタン・ナルバエスが追いつく。

 

フェリックス・ガルの前に先頭が見えてきた。

 

集団も19秒しか離れていない。

 

リリアン・カルメージャヌは切れてしまい先頭は4人に。

1. フェリックス・ガル　AG2R Citroën Team
2. ヨナタン・ナルバエス　INEOS Grenadiers
3. ケヴィン・ヴェルマーケ　Team DSM
4. ジーノ・マーダー　Bahrain Victorious

 

さらに、フェリックス・ガルが前に出る。

 

フェリックス・ガルは、ついているのはヨナタン・ナルバエスだけだ。

 

フアン・アユソーはキツソウだ。また、足の問題か。

 

リリアン・カルメージャヌは集団に捕まる。

 

フェリックス・ガルは、ヨナタン・ナルバエスもちぎっていく。

 

ロマン・バルデが集団からアタック!

 

ロマン・バルデは、逃げ集団を捕まえていく。

 

集団も絞られてきた。

 

ロマン・バルデは、前にいたケヴィン・ヴェルマーケに引いて貰う。

 

ジーノ・マーダーも集団に追いつかれる。

 

フェリックス・ガルは、残り17.5kmで55秒差。

 

集団はケヴィン・ヴェルマーケが先頭を引く。

 

逃げていたヨナタン・ナルバエスも捕まる。

 

先頭は、ケヴィン・ヴェルマーケが引き続けている。最後のご奉公だ。

 

なんと、レムコ・エヴェネプールは少し、メイン集団から離れている。

 

残り16.5kmで1分2秒差。

 

Bahrain Victoriousのペッリョ・ビルバオが先頭にたった。

 

今度は、ウィルコ・ケルデルマンが先頭だ。

 

ウィルコ・ケルデルマン、ペッリョ・ビルバオと続いている。ウィルコ・ケルデルマンは調子を上げている。

 

まだ、レムコは少し離れている。本調子でないのはあきらかだ。

 

追走の先頭に立つレムコは自分で引くしかない。

 

だが、わずかな下りでレムコはメイン集団に無事に追いついた。

 

一旦下りとなる。残り9.9kmで59秒差。ここでタイムが稼げるので逃げ切れるのでは。

 

Movistar Teamのオイエル・ラスカノがアタックだ。

 

オイエル・ラスカノは捕まってしまう。すぐに蛇行して切れていった。

 

ロマン・バルデが、またもアタック!

 

それをウィルコ・ケルデルマンとシアン・エイテブルックスが追う。

 

ロマン・バルデは単独でフェリックス・ガルを追う。

 

集団は、一旦お見合い状態に。

 

その間にも、フェリックス・ガルはタイム差を稼いでいる。

 

残り5.1km。ロマン・バルデは集団から19秒差で逃げている。先頭には届きそうもない。

 

ウィルコ・ケルデルマンが単独でロマン・バルデを追う。

 

ウィルコ・ケルデルマンがロマン・バルデに追いついた。

 

集団からペッリョ・ビルバオがブリッジをかける。

 

集団からペッリョ・ビルバオは見えている。これは追いつきそうだ。

 

残り3.6km。タイムは1分9秒と開いており、もうステージ優勝は間違いないだろう。

 

ウィルコ・ケルデルマンに集団も追いついてきた。

 

ここで、ロマン・バルデがまたもアタック!

 

残り2.2kmでフェリックス・ガルは下っている。

 

残り1kmのゲートをくぐった。

 

フェリックス・ガルは、1級山岳のポイントもトップ通過で12ポイント獲得。

 

ウィルコ・ケルデルマン、ロマン・バルデも捕まり、お見合い状態に。

 

ここから、またもロマン・バルデがアタック

 

ここは、マティアス・スケルモースイェンセンが追わないといけないのでは。だが、ここまでの動きでは自分で引いて捕まえようという気はないようだ。

 

フェリックス・ガルが単独でゴールに帰ってきた!

 

フェリックス・ガルは、昨日の悔しい2位を払拭する素晴らしい独走勝利。20kmの登りを制したことになる。プロ初勝利を大きなステージで手にいれることができた。

これはツール・ド・フランスも期待できるのでは。

 

ロマン・バルデは、後続に捕まってしまう。

 

こうなると、スプリントを鍛えているレムコのものだ。ステージ2位を獲得してボーナスタイムもゲット。途中危ない場面もあったが、最後のスプリントを見る限り、問題はないのかもしれない。

 

リザルト

フェリックス・ガルのコメント

これは私にとって、まったく新しい経験だ。まだ信じられないよ。どう考えたらいいのかわからないよ。プロとして初めての勝利で、すぐにリーダージャージも手に入れた。

昨日は、実はすごくいい感じだったんだ。人生で一番調子がいいんだ。今朝も言ったんだ。今日も同じ感じなら、やってみるしかないってね。そして、その通りになった。

ゴールまで20kmの地点で、アタックを選択しましたね。

フィニッシュまでまだ長かったから、無理だと思ったんだ。でも、こんな感じだから、やってみるしかなかったんだ。プロトンで待っていても、他の選手を眺めていても、意味がない。この瞬間を特に楽しめればと思う。

総合順位で上位をキープする必要がありそうですね。

明日は何が可能か見てみよう。このレベルでレースができるというのは、すべて僕にとって新しい経験なんだ。タイムトライアルは、今のところ得意な分野ではないことは分かっている。

だから、総合優勝を狙うのであれば、明日はいいレースをしなければならない。たぶん、明日はタイムを出したいと思うだろうが、今日の勝利には特に満足している。

 

ステージ3位のマティアス・スケルモースイェンセンのコメント

明日は今日よりも大きな違いを生むことができる。

ジャージを失ったが、それについては?

フェリックス・ガルに先を越されたとき、最小限の差でリーダージャージを失うことを望んでいた。それが起こったので、成功した一日だった。

落ち着いて追撃に入ろうとした。その時点で私たちにはもうコントロールできるチームはなかったが、幸運なことに他の選手たちがリーダーになりたがっていた。

そのため、ほとんどの場合フォローすることができた。だから私はほとんどエネルギーを浪費しなかった。

今日イエロージャージを失うことは絶対に計画ではなかったが、それを維持するために完全に自分を追い込むつもりもなかった。明日ははるかに重要であり、そこでは今日よりも大きな違いを生むことができる。

タイムトライアルで自分が扱える相手にジャージを失いたかった。フェリックス・ガルは強そうに見えるが、私は彼に勝てると思う。

事前に私はレムコ・エヴェネポールが最大のライバルになるだろうと思っていた。今でも走り回っているが、時々降ろされることがある。それでも、私は彼がとても賢いランナーであることを知っている。

彼は今日も非常に強いペースで走った。さらに、私たちはフェリックス・ガルの後ろで静かに運転したわけではない。したがって、彼のやったことも非常に巧妙だ。うまくいけば、彼は私よりも多くのものを消費した。

第4ステージリザルト

総合

ポイント賞

山岳賞

新人賞