ジロ・デッラ・トスカーナは、イタリア・トスカーナ州の、ピサ県郊外の町ポンテデーラで開催されるワンデイレース。ピサの斜塔で有名な所だ。
2020年には新城幸也も参戦している。
モンテセッラ~モンテセッラ 191.6km

コースプロフィール photo girodellatoscana
81.3 kmのローカルラップから始まり、モンテセッラを含む55キロの2つのサーキットが続く。標高636m、平均勾配7.2%で8.2kmの登りを2回登らないといけない。
モンテセッラの頂上から、フィニッシュラインまで28kmもある。最後の15kmは平坦となっている。下りで集団は追いついてこれるだろうか。
モンテセッラが最後にコースに登場したのは2019年。ジョヴァンニ・ヴィスコンティ、エガン・ベルナルが激しく勝利を争っている。この時の勝利は、ジョヴァンニ・ヴィスコンティ。
注目選手は
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UAE-Team Emirates ディエゴ・ウリッシ、ルイ・コスタ
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Italy アレッサンドロ・デマルキ
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Astana – Premier Tech サムエーレ・バティステッラ
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Bahrain – Victorious ディラン・トゥーンス、ソンニ・コルブレッリ
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EF Education – Nippo リゴベルト・ウラン、セルジオ・イギータ
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Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux ヤン・ヒルト
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Movistar Team ホルヘ・アルカス、ダヴィデ・ヴィレッラ
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INEOS Grenadiers ゲラント・トーマス、ジャンニ・モスコン
スタート前

いつもならがイネオスのメンバーは、多才。アンドレイ・アマドールがエースナンバー。
ジロ覇者のテイオ・ゲイガンハート、ジャンニ・モスコン、イバン・ソーサ、ゲラント・トーマスと続く。

ゲラント・トーマスの調子はどうなんだろうか。残留なのか移籍なのか気になりますね。

ワールドチーム7チーム、プロチーム10チーム、イタリア代表1チームがスタート。
3人の逃げ

なんと、逃げているのはリゴベルト・ウランとセルジオ・イギータの豪華デュオ。ピサを見下ろすモンテセッラの最初の登りで抜け出している。
- リゴベルト・ウラン(EF Education-Nippo)
- セルジオ・イギータ(EF Education-Nippo)
- ロレンツォ・ロタ( Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux)

集団先頭で追うのは、イネオスのゲラント・トーマス。なんとアシストの一番手だ。

リゴベルト・ウランは積極的に逃げを引く。ツール総合10位のあとは、東京オリンピックロード8位、TT8位という結果となっている。

3人の後ろに集団が迫ってきた。

残り38.2kmで3人は捕まってしまう。リゴベルト・ウランとセルジオ・イギータはボトルの水を飲んで備えている。EFは誰をエースとするのかな。
2回目のモンテセッラ 8.2km・7.2%

2回目のモンテセッラを登りだす。集団が割れてきた。

どうやら5人が抜け出してきた。

先頭を引くのはモビスターのダヴィテ・ヴィレッラ。
- ダヴィテ・ヴィレッラ(Movistar Team)
- ルカ・ワッカーマン(Eolo-Kometa)
- ジェファーソン・セペダ(Androni-Sidermec)
- ニールソン・ポーレス(EF Education-Nippo)
- ラファウ・マイカ( UAE Team Emirates)

後ろからイネオスが引く集団が迫る。

ジャンニ・モスコンが5人を捕まえてしまった。

ジャンニ・モスコンはそのまま25人の集団を引き続ける。イネオスのエースはテイオ・ゲイガンハートだ。

3人が少し抜け出した。だが、これはすぐに捕まる。

また、ここで牽制となる。誰が飛び出すのか?

まずは、EF Education-Nippoのニールソン・ポーレスがアタックだ。

ラファウ・マイカと後ろからルカ・ワッカーマンも合流しそうだ。

ルカ・ワッカーマンが先頭に代わる。
- ルカ・ワッカーマン(Eolo-Kometa)
- ラファウ・マイカ( UAE Team Emirates)
- ジェファーソン・セペダ(Androni-Sidermec)
- ニールソン・ポーレス(EF Education-Nippo)

ルカ・ワッカーマンとマファウ・マイカが頂上まで800mで抜け出した。

これは二人の戦いだ。
- ルカ・ワッカーマン(Eolo-Kometa)
- ラファウ・マイカ( UAE Team Emirates)

残り500mでラファウ・マイカがアタック!

ラファウ・マイカ先頭でモンテセッラを越える。

ラファウ・マイカは、2021ブエルタ第15ステージでも逃げて勝利しており、勝てる可能性は高い。ただ、リードが少ない。

下りでニールソン・ポーレスに追いつかれてしまう。

ニールソン・ポーレスは下りで単独となったが、下りなので集団もすぐ後ろだ。

テイオ・ゲイガンハートが単独でニールソン・ポーレスに追いつく。

テイオ・ゲイガンハートに続いて、集団も追いついてきた。

EF Education-Nippoは、今度はセルジオ・イギータが攻撃を仕掛ける。

テイオ・ゲイガンハート、Bahrain Victoriousのステューブン・ウィリアムズも揺さぶりをかけるが決定的にならない。

セルジオ・イギータも何度も揺さぶりをかける。

すでに集団は二つに割れている。

ここで抜け出したのはミケル・ヴァルグレンだ。

スルスルという感じで出たけれど、誰も虚を付けれて反応出来ない。ラファウ・マイカも後ろにいたけど反応出来ず。

ミケル・ヴァルグレンは、そのまま独走を開始。

後ろでは、ニールソン・ポーレスとセルジオ・イギータが徹底的に邪魔をする。

残り8.6kmで38秒ものタイム差を作り出した。

Bahrain Victoriousのステューブン・ウィリアムズもアタックをかけるが、マークされる。

集団は一塊となったが、もう追いつかない。

ミケル・ヴァルグレンは、2018アムステルゴールド以来の勝利を上げた。2020年にNTT Pro Cyclingから移籍してきたが、ようやくチームに勝利を捧げることが出来た。
ゴール後のインタビューで
これはクライミングコースであり、私はクライマーではない。
登りを乗り切るには本当に深く行かなければならなかったので、2018年に優勝したアムステルゴールドレースよりも間違いなく大変だった。
モンテセッラを知っていたと言わざるを得ないけど。プロとしての最初の年は、近くのルカに住んでいた。
いい登りだと思うので、そこにいて勝利のために戦うのは良かった。2018年のレベルに徐々に戻ることを望んでいる。
間違いなく、EF Education-Nippoのチーム力の結集の成果だ。逃げに、セルジオ・イギータとリゴベルト・ウランを使い、追走の邪魔にニールソン・ポーレスが当たる。贅沢なメンバーで制覇出来たと言っても良いだろう。
今日は、EF Education-Nippoの日だった。
リザルト
| Rnk | Rider | Team | UCI | Pnt | Time |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 |
VALGREN Michael
|
EF Education – Nippo | 125 | 75 | 4:33:37 |
| 2 |
DE MARCHI Alessandro
|
Italy | 85 | 55 | 1:13 |
| 3 |
ULISSI Diego
|
UAE-Team Emirates | 70 | 40 | 1:18 |
| 4 |
ROTA Lorenzo
|
Intermarché – Wanty – Gobert Matériaux | 60 | 32 | ,, |
| 5 |
VILLELLA Davide
|
Movistar Team | 50 | 28 | ,, |
| 6 |
CANOLA Marco
|
Gazprom – RusVelo | 40 | 24 | ,, |
| 7 |
CHERNETSKI Sergei
|
Gazprom – RusVelo | 35 | 20 | ,, |
| 8 |
MOSCON Gianni
|
INEOS Grenadiers | 30 | 18 | ,, |
| 9 |
HIGUITA Sergio
|
EF Education – Nippo | 25 | 16 | ,, |
| 10 |
BATTISTELLA Samuele
|
Astana – Premier Tech | 20 | 14 | ,, |
| 11 |
MARTÍN Gotzon
|
Euskaltel – Euskadi | 15 | 12 | ,, |
| 12 |
WILLIAMS Stephen
|
Bahrain – Victorious | 10 | 10 | ,, |
| 13 |
MUÑOZ Daniel
|
Androni Giocattoli – Sidermec | 5 | 8 | ,, |
| 14 |
SCARONI Cristian
|
Gazprom – RusVelo | 5 | 7 | ,, |
| 15 |
GENIEZ Alexandre
|
Team TotalEnergies | 5 | 6 | ,, |
| 16 |
FORTUNATO Lorenzo
|
EOLO-Kometa | 3 | 5 | ,, |
| 17 |
POWLESS Neilson
|
EF Education – Nippo | 3 | 4 | ,, |
| 18 |
WACKERMANN Luca
|
EOLO-Kometa | 3 | 3 | ,, |
| 19 |
MAJKA Rafał
|
UAE-Team Emirates | 3 | 2 | 1:26 |
| 20 |
GEOGHEGAN HART Tao
|
INEOS Grenadiers | 3 | 1 | 1:58 |




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