イツリア・バスクカントリー第1ステージは、スタートから登りだすという厳しい個人タイムトライヤルだった。
スペインのレースらしい感じだが、ゴール前には19%という劇坂も控えていた。
このステージを制したのはパリ~ニースで2度の落車によりケガからの復帰となったプリモッシュ・ログリッチ。
回復が遅れるかと思われていたが、全く問題ないようだ。長い間ホットシートに座っていたが、最後までその座を奪われることはなかった。
最大のライバルとなるタデイ・ポガチャルは、チェックポイントでプリモッシュ・ログリッチを2秒上回りながら、最終的には28秒も遅れてしまう。
この理由についてタデイ・ポガチャルが語っている。
28秒のハンディからスタート
タデイ・ポガチャルは4.7kmのタイムチェックでログリッチより2秒速く、チームメイトのブランドン・マクナリティからは2秒遅い2位で通過していた。
間違いなく、トップタイムでゴールを迎えるかと思われたが、最後の19%の登りではあきらかに失速気味だった。
レース後のインタビューでこれについて語っている。
私はおそらく少し早すぎたでしょう。それでも、タイムトライアルにはとても満足している。
スタートが少し速すぎたが、うまく終了することができた。それは足が良いことを意味している。
今、1位から28秒遅れているが、このような厳しいレースでは、状況は急速に変化する可能性がある。この地域では天気も予測できないので、何でも起こり得る。
それは大きなギャップだが、私たちはそれを埋めようとする。
スタートから突っ込み過ぎたことで、最後の登りで多くの時間を失ったようだ。
登りゴールとなるのは、第3ステージと第6ステージのみ。二つのステージで28秒差をひっくり返すのは厳しいだろう。
ブランドン・マクナリティ
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今回2位となった、ブランドン・マクナリティ。2016世界選手権ジュニアTT王者は、順調にプロの世界でも階段を上っている。
得意のTTには磨きがかかり、パリ~ニース第3ステージ4位。ボルタ・ア・カタルーニャ第2ステージ4位と、必ず上位に顔を出してくる。
4.7kmのタイムチェックでは、1位通過でログリッチよりも4秒も速かった。記録更新も視野に入っていただろうけど、ゴールでは逆に2秒届かない。
最初の登りでフルガスになり、フルになり続け、その後、下り坂で少し回復し、最後まですべてをやり遂げるというケースだった。
私たちは今何が起こるかを見なければなりません。この結果に本当に満足している。当然、素晴らしい勝利に近づいたが、全力を尽くしたので後悔はしていない。
今回は、エースのタデイ・ポガチャルよりもタイムが良い。TTでプリモッシュ・ログリッチを逆転する力をつけるのも時間の問題かもしれない。
今後のレースでは、タデイ・ポガチャルがアタックをかけブランドン・マクナリティがプリモッシュ・ログリッチをチェックする作戦が取られるかもしれない。
2秒差ならば、ワンチャンスで逆転も可能だ。二人で攻撃すれば、勝つチャンスもあるだろう。登りゴールのステージに注目だ。
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