ツール第16ステージは、丘陵ステージだったが、1級山岳が2連続で続くコース。
予告通り、タデイ・ポガチャルはアタックを繰り返した。1級山岳ボール・ド・レルスでは、登りで2度のアタック。
そして、頂上をクリアーする寸前からもがき始めて下りでアタック。しかし、ここでタデイ・ポガチャルはアタックを止めてしまう。
最後の1級山岳ミュール・ド・ペゲールでもアタックが期待されたが、タデイ・ポガチャルは仕掛けない。
3度のアタック
#TDF2022 Cooling down after stage 16, on to tomorrow! ⛰️💪 #WeAreUAE pic.twitter.com/cDu3gVLSpK
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タデイ・ポガチャルの1級山岳ボール・ド・レルスのアタックは、最後の1級山岳ミュール・ド・ペゲールでの更なるアタックを期待させるに十分だった。
しかも、ラファウ・マイカが先頭に立ち、次々に総合勢を引きちぎっていく。
ラファウ・マイカの引きは強烈で一時はゲラント・トーマス、アダム・イェーツ、ダヴィ・ゴデュも引きちぎっていたほど。
お膳立てはバッチリだったが、ラファウ・マイカは機械的問題で急に立ち止まってしまう。
そして、その後期待されたタデイ・ポガチャルのアタックはなかった。ゴール後のタデイ・ポガチャルのインタビューを聞いてみると。
理想的な一日ではなかった。努力はしたが、期待通りの結果を得ることはできなかった。
マルク・ヒルシには健康上の問題があり、ラファウ・マイカには機材上の問題があった。だから、すべてが素晴らしかったわけではないが、これからもっと良くなっていきたいと思っている。
今後のステージを偵察してみたんだ。今回のステージはタイムを稼ぐには理想的ではなかったが、明日、明後日はそうなる。
今日のように下山で何かやってみるか? 特にない。レースの行方を見守ることにしよう。
ポガチャル自身は、何故最後の1級山岳でアタックしなかったのについて答えていない。答えは、ヨナス・ヴィンゲゴーが語っている。
ワウト・ファンアールトの存在
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— Tour de France™ (@LeTour) July 19, 2022
ヨナス・ヴィンゲゴーがタデイ・ポガチャルがアタックを止めた理由を話している。
チームの戦術は完璧だった。そうでなければ、ポガチャルがフォワへの下りでアタックをかけてくるかもしれないので、ワウト・ファンアールトのが前にいたことは僕にとってとても重要だった。
このプランは今日、非常にうまくいったが、次の日にどうアプローチするかは、まだ議論しなければならない。
休養日の前日に落車したが、もうその影響はない。休養日には、調子が良かったのだけど、歩くとまだ少し痛かった。
実は今日もそれが完全になくなっていた。これから先、転んでもタダでは起きない。
Jumbo-Vismaは、ワウト・ファンアールトとネーサンファン・フーイドンクを逃げに送っていた。ネーサンファン・フーイドンクは、1級山岳ボール・ド・レルスの下りで遅れてしまう。
だが、ワウト・ファンアールトは1級山岳ミュール・ド・ペゲールからの下りでヨナス・ヴィンゲゴーを上手く待っていた。
これが、タデイ・ポガチャルがアタックをかけなかった理由だ。すでに前でワウト・ファンアールトが待っていることも無線で分かっていた。
アタックをかけて抜け出しても、ワウト・ファンアールトがいれば1対2になってしまう。この前待ちの作戦が同じように山岳ステージでも使えるのかは不明。
タデイ・ポガチャルは、残るステージで捨て身のアタックを繰り出すはずだ。
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