イネオス・グレナディアーズは、第3ステージのニュートラルでゲラント・トーマスがボトルを踏んで落車。
ゴールはしたが、第4ステージをスタートすることなくリタイヤとなってしまった。
チームの勝利は
イネオスは、ツール・ド・フランスではエースのエガン・ベルナルがリタイヤ。
だが、チームは素早く切り替えて、リチャル・カラパスの山岳賞を狙った。これは見事に成功して、ミハウ・クフィアトコフスキのステージ優勝を勝ち取ることが出来た。
最後に、チームとしてツール・ド・フランスに爪痕を残せた訳だ。
今回のジロでは、すでに第1ステージでマリアローザをフィリッポ・ガンナが獲得。だが、これで終わっては最強チームとして面目が立つはずがない。
再度、イネオスのジロのメンバーを見てみよう。
チームにはローハン・デニスとフィリッポ・ガンナという2019年、2020年の世界TTチャンピオンがいる。
14ステージは丘陵のアップダウンのある個人TT。ここでの勝利は難しいかもしれない。だが、21ステージはフラットだ。最後にフィリッポ・ガンナが勝利を得る可能性は非常に高い。
そのためにも、二人にはコンデションを整えておいてもらわないといけないだろう。長くレースコントロールをする必要はないので負担は少ないはずだ。
総合はどうなる
もっとも総合成績が良いのはテイオ・ゲイガンハートの総合22位・3分14秒遅れ。だが、彼は第3ステージのエトナへの登りでは最高のライダー達についていけなかった。
ジョナタン・カストロビエホでも第3ステージで8位。
総合を今から、テイオ・ゲイガンハートに委ねるのは難しいと言わざるを得ない。総合を目指すならば、チームは彼をアシストしなければならなくなる。
トップ15は得られても、総合優勝を狙っていたチームには、あまり意味がない。
それは、ステージ優勝も狙えないことにもつながってしまう。残念ながら、ジロでの総合順位はあきらめないといけないだろう。
ステージ優勝に全てを
山岳でステージ優勝の可能性があるのは、ツールを体調維持のために19ステージで早めにリタイヤしたジョナタン・カストロビエホだ。
第3ステージでもアタックを見せて山岳での強さを再確認させてくれた。だが、山岳ステージで優勝するには、現在のタイム差6分31秒では逃がしてくれない。
もう少し、タイムロスしてから第3週の山岳でステージ優勝を狙うのがセオリーだ。
英国チャンピオンのベン・スウィフトも丘陵ステージで優勝を狙える。スプリント勝負では一流スプリンターにはかなわない。
しばらく優勝からは遠ざかっているが、チャンスがあればステージ勝利を目指すはずだ。
エクアドルでリチャル・カラパスのトレーニングパートナーである、ジョナタン・ナルバエスも山岳での勝利が狙える。
直前のSettimana Internazionale Coppi e Bartali (2.1)では、ステージ優勝に総合優勝も飾っている。現在タイム差も開いており、マークされる選手ではないので逃げも狙えるはずだ。
総合優勝はだめでも、ステージ優勝を狙って働くことは出来る。
残りのステージでイネオスは、何勝をあげることが出来るだろうか? 残るメンバーで頑張って欲しい。
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