クリス・フルームが大腿骨骨折で離脱したため、ツール・ド・フランスでゲラント・トーマスにかかる比重が大きくなった。
ゲラント・トーマスはツール・ド・スイスでツール・ド・フランス前の調整を行う。今シーズンは、あまり好成績ではない。
ここで、調子の良さを見せてこないとツール・ド・フランスでの優勝も厳しくなるだろう。
ツール・ド・スイスは初日からタイムトライヤルで始まる。トーマスとベルナルの仕上がり具合が気になるところ。
ツール・ド・スイス
クリテリウム・デュ・ドーフィネと並んで、ツール・ド・フランスの前哨戦として総合系の選手が多く集まってくるレース。
その歴史は古く今年で83回目の開催となる。1,300キロ、17500mの獲得標高。
ステージレースの中でも格式が高く、グランツールに次ぐ「第4のグランツール」とも呼ばれている。
今回は9ステージ。
- 第1ステージ ラングナは I.E.〜ラングナウ I.E 9.5㎞(個人TT)
- 第2ステージ ラングナウI.E.〜ラングナウ I.E. 159.6㎞(丘陵)
- 第3ステージ フラマット〜ムルテン 162.3㎞(平坦)
- 第4ステージ ムルテン〜アルレスハイム 163.9㎞(丘陵)
- 第5ステージ ミュンヘンシュタイン〜アインジーデルン 177㎞(丘陵)
- 第6ステージ アインジーデルン〜フルームスベルグ 120.2㎞(山岳)
- 第7ステージ ウンターターツェン〜ゴッタルド峠 216.6㎞(山岳)
- 第8ステージ ウルリヘン〜ウルリヘン 19.2㎞(個人TT)
- 第9ステージ ウルリヘン~ウルリヘン 144.4km(山岳)
レースは、個人タイムトライアルが2回。アルプスの急峻な山岳を利用した厳しいコースはツールの前哨戦としてピッタリだ。
注目の第1ステージタイムトライアルのコースは、スタートして折り返してくる高低差の少ない高速な走りの期待できるコース。
距離は9.5キロと短い。タイムトライアルを得意とするゲラント・トーマスがどれだけのタイムで走れるのか注目が集まる。
ここでのタイムトライヤルの注目選手は
なんと言っても2018年世界タイムトライヤルチャンピオンのローハン・デニス。2018のブエルタのタイムトライヤルで2勝。ジロでも1勝。
2015年には当時のアワーレコードも樹立しているローハン・デニス。今大会でもタイムトライヤルは狙ってくるだろう。
スプリンターながら、短いタイムトライヤルでは強い。今回の距離より短い6.1キロの2016パリ~ニースではトム・デュアルに1秒差で勝利している。
パトリック・ベヴィンも、2016年のパリ~ニースでトム・デュムランについで3位になっている。2016年にはニュージーランドの国内タイムトライヤルチャンピオンだ。
今回と距離の似ている、Driedaagse van West-Vlaanderen (2.1)で2018年に優勝。
2018年 Driedaagse De Panne-Koksijde (2.HC)では、同タイムでトニー・マルティンについで3位。この時の距離は14.2キロ。地元スイスの選手として頑張れるか。
今回のステージでは総合優勝候補のエンリク・マスもタイムトライヤルでは上位を狙ってくるだろう。昨年のブエルタでも第16ステージのタイムトライヤルで6位に入っている。
チームメイトのエガン・ベルナルもタイムトライヤルでも上位に入ってくるはず。今年のパリ~ニースのタイムトライヤルでは6位に入っており、総合優勝も決めた。
2018年のツール・ド・ロマンディではプリモシュ・ログリッチ、リッチー・ポートを抑えてタイムトライヤルで優勝している。鎖骨骨折からどれだけ回復しているがポイントとなりそう。
チームイネオスのスタートリスト
A warm welcome @TeamINEOS @GeraintThomas86 @Eganbernal #tourdesuisse pic.twitter.com/zdP3s1seiz
— Tour de Suisse (@tds) 2019年6月14日
ツール・ド・フランスにも出場するルーク・ロウとケニー・エリッソンドがアシスト。スプリントはベン・スウィフトとオウェイン・ドゥールが狙う。
ゲラント・トーマスの昨年のツール前の成績は素晴らしかった。今年は、ここまでスロースタートのようだが、ツール・ド・スイスでの成績が問われるレースとなる。
2019年のここまでの成績は
😁✌️ pic.twitter.com/yAUuUVXgUe
— Chris Froome (@chrisfroome) 2019年5月8日
これまで、フルームはツールの前哨戦である クリテリウム・デュ・ドーフィネで優勝した年は全てツール・ド・フランスで優勝している。
トーマスも昨年の クリテリウム・デュ・ドーフィネで優勝してツール・ド・フランスで優勝した。ツールの前哨戦であるドーフィネで優勝することはマストかもしれない。
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