少し前からパワーデータを使ってドーピング防止に役立てようとする試験運用が進行している。
国際検査機関(ITA)は、ヨナス・ヴィンゲゴーが所属するTeam Visma | Lease a Bikeなど5つのプロチームから約60名の選手が、パワーデータを活用したアンチドーピングの試験運用に参加していることを確認した。
この2年間の試験的な研究は、パワーデータが生物学的パスポートなどの既存の対策を補完する情報源になり得るかを探ることを目的としている。
データ分析の可能性と、関係者から上がる義務化への懸念

UCIのアンチドーピングプログラムが資金提供し、ケント大学およびユニバーシティ・カレッジ・ロンドンと共同で実施されるこの試験運用には、以下のチームが参加。
- Team Visma | Lease a Bike
- Picnic PostNL
- Team Jayco AlUla
- Decathlon AG2R、Cofidis
上記の選手の60人が自発的に参加。過去のデータ共有に同意している。
また、Uno-X Mobility、Tudor Pro Cycling Team、TotalEnergiesも参加の枠組みを承認している。
ITAによると、この運用はパフォーマンスとパワーデータの分析のみでドーピング違反を立証することを目的としたものではないとのこと。
将来的にターゲット検査の戦略や追加の分析などを決定する際の参考として、パフォーマンスのパターンや推移が役立つかを評価するためのものだと。
研究の最初の1年は、過去のデータを使用した遡及的な分析に焦点が当てられる。
一方で、この取り組みに対しては自転車界の内部から懸念の声も上がっている。プロ自転車選手協会(CPA)の会長であるアダム・ハンセンは、将来的にデータの共有が義務化された場合の選手の負担増や、機器の故障、トレーニング内容の違いによる数値の変動などを指摘している。
また、タデイ・ポガチャルらのエージェントを務めるアレックス・カレラも、現在の自転車競技界にはすでに信頼性があり、このようなデータ分析の試みは不必要な問題を引き起こすだけだと批判している。
パワーメーターにしても、各選手チーム共に使うものが違うし、トレーニングの内容も違う。ただ、単にデータを集めて、変数が大きすぎるのでは。
各選手ともにパワーデータは秘密にしていることが多いのに、知られてしまっては元も子もないような気がしないでもない。
こうでもしないとドーピングは見破れないのだろうか。



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