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ブエルタ・ア・エスパーニャ第13ステージ 28%の登りTTを制したのは誰だ?

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Image by Momentmal from Pixabay
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第12ステージを終わってマイヨロホはイネオスのリチャル・カラパス。そのリードはわずかに10秒。

昨年のジロ・デ・イタリアでは、カラパスとログリッチは3回のタイムトライアルで、1 kmあたり約3.5秒の割合でログリッチが速かった。

最終的に、合計3分28をログリッチは獲得している。これが当てはまるとカラパスは2分失う計算となる。

だが、この個人タイムトライヤルは、最後に凄い劇坂が待っている。

ちなみに、休息日でのコロナテストは全員陰性。食事も同じテーブルで4人以上では食べないなど徹底しているので大丈夫かなと。

 

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第13ステージ ムロス〜ミラドール・デ・エサロ 33.7㎞

第13ステージ photo Unipublic

 

全くの平坦のように見えるが、ラスト1.8kmが凄い。平均勾配は14.8%となっているが、その途中には~。

 

3級山岳 ミラドール・デ・エサロ

なんと最大勾配28%という超劇坂が現れるのだ。アングリルの25%を上回るとんでもない勾配。

ツール・ド・フランスの第20ステージの個人TTの比ではない。バイク交換をしないと上がれないのでは。

 

ここまでの総合順位は

  1. リチャル・カラパス
  2. プリモシュ・ログリッチ  +0:10
  3. ヒュー・カーシー    +0:30
  4. ダン・マーティン  +0:35
  5. エンリク・マス   +1:50

順位が変わりそうなのは、カラパスとダン・マーティン。二人共TTは不得意だ。大きくシャッフルされそうな感じですね。

 

レミ・カヴァニャ(Deceuninck – Quick Step)

photo Tiz cycling ストリーミングより 以下同様

 

クレルモン・フェランのTGVこと、レミ・カヴァニャ。12kmの計測ポイントでは暫定4位だったが、24kmでは暫定1位に。

フランスTT王者は、このブエルタでも逃げに乗っているけれども、昨年のようにステージ優勝はこのブエルタではない。

 

バイクチェンジしてラスト1.9kmに挑む。レミ・カヴァニャの登りを見ているとクルクルとギアを回しており、どこが28%勾配なのかわからない感じ。

さすがトッププロだ。47分37秒53 (42.464 km/h)で駆け抜けている。

 

クリス・フルーム(INEOS Grenadiers)

リチャル・カラパスのアシストに徹底しているクリス・フルーム。TTは、この後のステージに備えて全開では走らないと言っていたけど。

 

フルームは、過去最低のブエルタの成績となりそうだ。

アシストしてるから仕方ないけど、フルームが強かった時にはブラットリー・ウィギンズをアシストしても上位でしたからねえ~。

  • 2017 優勝
  • 2016 2位
  • 2014  2位
  • 2012 4位
  • 2011  優勝

フルームはバイクチェンジなしでゴールまで。

 

カヴァニャから4分以上遅いタイムでゴール。

 

ティム・ウェレンス(Lotto Soudal)

前半ステージから逃げに乗って山岳賞ジャージも着用していたが、本職のギヨーム・マルタンにはかなわず。

第5ステージの優勝以来、良い逃げに乗れていない。

 

ルイ・コスタ(UAE Team Emirates)

エースのダビ・デラクルスを、ダビテ・フォルモロと共にアシストしている。

デラクラスが総合13位に位置しているので、ステージ優勝のチャンスはないが、それでも第6ステージでは3位に入っている。

 

マルク・ソレル(Movester)

本来ならば、こんなスタート位置でスタートするはずではなかった。

無理をして逃げて勝利を掴もうとすると、ツケが回ってくるということか。

 

マルク・ソレルはここまでの暫定5位でゴール。47分51秒85 (42.257 km/h).。上位にいればジャンプアップ出来たかもしれない。

最終的にはステージ12位。総合も18位と一つ上がっただけだった。

 

ダビ・デラクルス(UAE Team Emirates)

イネオスから移籍したダビ・デラクルスはUAEでついにリーダーに。ルイ・コスタ、ダビテ・フォルモロのアシストを受けているが、現在総合13位。

ツール第20ステージの個人TTでも8位に入っておりタイムトライヤルは得意だ。

 

ダビ・デラクルスのゴール順位はステージ9位。総合でも3つ上がって10位に上がってきた。

 

ネルソン・オリヴェイラ(Movester Team)

ポルトガルのTTスペシャリストがレミ・カヴァニャの記録を大きく更新。

46分49秒46 (43.19 km/h)の記録を出す。最終的に3位となる。

 

ウィリアム・バルタ

24歳のウイリアム・バルタがネルソン・オリヴェイラを記録を9秒更新。ここまでの暫定トップに立つ。

46分40秒56 (43.329 km/h)。これで来シーズンはどこかのチームがオファーを出してくれるのでは。

 

アレハンドロ・バルベルデ(Moveter Team)

40歳にしてエースナンバーをつけるバルベルデ。今年はここまで未勝利。さすがに力が衰えたのかと思っていたが、2位や3位はざらにある。

引退を更に1年伸ばしたのは正解だろう。不本意なシーズンで終わってはいけない。

 

バイクチェンジでクリートがはまらず、少しタイムを失う。ステージ27位だったが総合順位に変動なし。

 

エンリク・マス

アングリルでのアタックは素晴らしかった。もう少しゴール手前からアタックしていたら間違いなく勝利していたはず。

 

エンリク・マスはサポートカーからバイクを貰ってチェンジ。

 

ヤングライダー賞は確実だろう。ステージ16位で総合もかわらず。昨日頑張り過ぎたかな。

 

ダン・マーティン(Israel Start-Up Nation)

はっきりいって非力なアシストに支えられているダン・マーティン。かってないほどに調子の良さを見せている。

だが、タイムトライヤルは不得意だ。順位を守ることが出来るかと思っていたが、ステージ13位の好走を見せる。見事に総合順位も死守。

 

ヒュー・カーシー(EF Pro cycling)

ここまでキャリアハイの走りを見せているヒュー・カーシー。その走りは本物でアングリルでライバルを置き去りにした走りは凄かった。

 

ヒュー・カーシーは12キロのタイム計測でログリッチよりも2秒速い暫定4位で通過。本当に調子が良い。

 

ヒュー・カーシーはステージ4位のスーパーパフォーマンスを見せてくれた。あとはカラパスのゴールを待つだけだ。

 

プリモシュ・ログリッチ(Team Jumbo-Visma)

カラパスとのタイム差は10秒。間違いなく抜けるだろう。

 

12kmの中間タイムで5位。24.5kmでは3位。ステージ優勝は厳しいのか?

 

ログリッチはシクロクロスばりの素早いバイクチェンジで走り出す。

 

プリモシュ・ログリッチの最後の追い込みは凄い。結局ウィリアム・バルタの記録を1秒上回った。

最後にスパートをかけた感じだ。ログリッチはわずか1日でマイヨロホを奪い返した。

 

リチャル・カラパス(INEOS Grenadiers)

10秒のリードを持ってスタートするカラパス。どこまでタイムロスをなくて走れるかが鍵となる。

 

だが、スタートしてすぐにプリモシュ・ログリッチとのタイム差が開いていく。

 

残り8.9kmでログリッチと18秒のタイム差。相当頑張っている。

TTを改善したというのは本当のようだ。ヒュー・カーシーに抜かれないように頑張れるか?

 

リチャル・カラパスは素晴らしいパフォーマンスを発揮。ステージ順位は驚きの7位だ。凄い粘りでログリッチには抜かれたが、総合2位を死守した。

TTでどこまで落ちるかと思っていたけど、ここまで改善されていれば文句ない。残る山岳でログリッチの牙城を崩せるかが課題だ。

 

こちらはレースハイライト

 

レースリザルト

第13ステージリザルト

Rnk Rider Team Avg Time
1 Roglič Primož Team Jumbo-Visma 43.344 46:39
2 Barta Will CCC Team 43.329 0:01
3 Oliveira Nelson Movistar Team 43.190 0:10
4 Carthy Hugh EF Pro Cycling 42.960 0:25
5 Armirail Bruno Groupama – FDJ 42.718 0:41
6 Cattaneo Mattia Deceuninck – Quick Step 42.643 0:46
7 Carapaz Richard INEOS Grenadiers 42.598 0:49
8 Cavagna Rémi Deceuninck – Quick Step 42.464 0:58
9 de la Cruz David UAE-Team Emirates 42.449 0:59
10 Sütterlin Jasha Team Sunweb 42.331 1:07

総合

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 2 ▲1 Roglič Primož Team Jumbo-Visma 49:16:16
2 1 ▼1 Carapaz Richard INEOS Grenadiers 0:39
3 3 Carthy Hugh EF Pro Cycling 0:47
4 4 Martin Dan Israel Start-Up Nation 1:42
5 5 Mas Enric Movistar Team 3:23
6 6 Poels Wout Bahrain – McLaren 6:15
7 7 Großschartner Felix BORA – hansgrohe 7:14
8 8 Valverde Alejandro Movistar Team 8:39
9 9 Vlasov Aleksandr Astana Pro Team 8:48
10 13 ▲3 de la Cruz David UAE-Team Emirates 9:23

カラパスとログリッチのタイム差は39秒と広がる。ヒュー・カーシーは絶対にがっくりきているのでは。抜けると思っていただろう。

それ以外の順位の変動が全くないのには、ちょっと驚いた。劇坂でも距離が短いのでタイムはそこまで広がらないということか。

ポイント賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Pnt
1 1 Roglič Primož Team Jumbo-Visma 172
2 2 Carapaz Richard INEOS Grenadiers 113
3 3 Martin Dan Israel Start-Up Nation 103
4 4 Carthy Hugh EF Pro Cycling 89
5 5 Martin Guillaume Cofidis, Solutions Crédits 74
6 6 Mas Enric Movistar Team 66
7 7 Großschartner Felix BORA – hansgrohe 60
8 9 ▲1 Soler Marc Movistar Team 57
9 8 ▼1 Vlasov Aleksandr Astana Pro Team 57
10 10 Woods Michael EF Pro Cycling 52

ヤングライダー賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Time
1 1 Mas Enric Movistar Team 49:19:39
2 2 Vlasov Aleksandr Astana Pro Team 5:25
3 3 Gaudu David Groupama – FDJ 7:22
4 4 Zimmermann Georg CCC Team 35:17
5 7 ▲2 Barta Will CCC Team 40:48
6 6 Mäder Gino NTT Pro Cycling 42:21
7 5 ▼2 Goossens Kobe Lotto Soudal 42:32
8 8 Champoussin Clément AG2R La Mondiale 1:09:48
9 9 Bagioli Andrea Deceuninck – Quick Step 1:13:15
10 10 López Juan Pedro Trek – Segafredo 1:17:28

山岳賞

Rnk Prev ▼▲ Rider Team Pnt
1 1 Martin Guillaume Cofidis, Solutions Crédits 76
2 2 Carapaz Richard INEOS Grenadiers 30
3 3 Kuss Sepp Team Jumbo-Visma 27
4 6 ▲2 Roglič Primož Team Jumbo-Visma 24
5 4 ▼1 Wellens Tim Lotto Soudal 22
6 5 ▼1 Carthy Hugh EF Pro Cycling 21
7 7 Martin Dan Israel Start-Up Nation 20
8 8 Vlasov Aleksandr Astana Pro Team 18
9 9 Storer Michael Team Sunweb 17
10 10 Woods Michael EF Pro Cycling 16

 

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