史上最速とか、世界最速と主張する製品は値段も高いことが多い。
Sockeloenが、地球上で最速のソックスと豪語するThe Fastest Sock On The Planetも1,000ユーロ(約14万円)とまあ高い。
地球最速のソックスであることを証明するために風洞実験で測定しているので間違いはないと思うけど、そもそも差が出るのか少し疑問もある。
ただ、条件によって最速のソックスも変わってくるというのは納得できる結論だ。
The Fastest Sock On The Planet
The Fastest Sock On The Planetソックスは、サイクリストごとにカスタムメイドして作成される。
足のサイズ、ふくらはぎの長さと直径に応じて測定。これにより、完全にフィットし、UCI 規則に適合し、決して滑らない靴下を作ることができる。
さらに、実行したい速度と温度に基づいて、適切な素材を決定する。
すべての素材がすべての温度に適しているわけではなく、風洞実験であらゆる速度で最速の素材を見つけたとSockeloenは述べている。
風洞実験で比較されたソックス
実在の人物によるテストでは、2 回の実行で差がありすぎて公正な結果を測定できない。そのため、ダミーを定位置に静止させて測定している。
比較されたソックスは
1. Sockeloen 1.0 AERO
2. Aero Cyclinggear
3. AGU
4. Nopinz Flow ソックス
5. Defeet
結果は、時速40km、時速47km、時速54km で、競合他社と比較して最速の靴下だった。時速61km/hのみ別のソックスが速い結果となっている。
ただ、これもサンプル10では逆転。あらゆる速度で最速のソックスというのは作成するのが難しいということだ。
Sockeloenは、サンプルを7個作成してテスト。スピードによって最速になるソックスが違うことも参考記事では説明してくれている。
結果によると、SockeloenのRibbel (隆起を意味する) ソックスは、テストされた最も遅いエアロソックスと比較して、40km/hの速度を維持するために必要な電力が4.2W少ないことがわかっている。
これは、10マイル(約16km)のタイムトライアルで約9秒の時間短縮に相当すると考えられる。
ただし、テストされたAGUおよびNopinz Flow ソックスと比較すると、そのアドバンテージは約1W に低下し、10マイルのタイムトライアルで約2.5 秒の時間短縮に相当する。
他社比較の結果
Defeetは、Quick-Step Alpha Vinyl Teamが使用している。
既存のSockeloenソックスは、Defeetソックスよりも4.8ワット高速。サンプル番号10は、時速47km/hの場合には6.0ワット高速だった。
AGUはJumbo-Vismaが使用。Sockeloenソックスは、AGUソックスよりも2.4ワット高速。サンプル番号10は、時速47km/hの場合には3.0ワット高速だった。
最速のソックスの選択に影響する変数は以下の通り。
- 乗る速度
- 足の形と長さ
- 乗車時の気温
したがって、地球上で最速の靴下はオーダーメイドとなるし、条件によっても素材が変わってくるということだ。
ただ、製品には、カスタムメイドの物ばかりでなく、参加するイベントの速度やサイクリングする気温に基づいて選択できる3つの標準バリエーションも発売されている。こちらの場合には、価格は44.95ユーロ(約6千円)。
以下は、Sockeloenの風洞実験の詳細な説明。
コメント