ジロ第9ステージは、214kmと長い距離に逃げはTeam Polti Kometaの二人だけというジロにありがちなステージとなった。
だが、ライダー達は最後のアップダウン区間に全てをかけていたようで、まずはジュリアン・アラフリップが残り28kmでアタック。
先頭集団を作り出し、ユエン・コスティウと二人逃げに持ち込む。一時は30秒のリードを奪ったのだけど。
ジュリアン・アラフリップ Soudal – Quick Step
#GirodItalia 💗 / C’est du grand 🇫🇷 Julian Alaphilippe (SOQ) dans ce final. Mais le peloton pointe le bout de son nez… #LesRP pic.twitter.com/U9VHLJkcvg
— Renaud Breban (@RenaudB31) May 12, 2024
ジュリアン・アラフリップの逃げて勝つ全盛期のパターンが戻ってきている。第6ステージで2位となり、あと少しのところまできていた。
このステージでは、ゴールまでの距離があり少し長すぎたか。コメントを見ると事前に計画されたアタックではないとのこと。本能でかぎ分けて攻撃するジュリアンらしい走りが戻っている。
ジュリアン・アラフリップのコメント
アタックは計画したものではなかったが、登りでいいポジションにつけて、集団がナーバスになっているのに気づいたので、何かやってみようと思った。
全力を尽くしたけど、最終的には少し遅れてしまった。自分の調子には満足しているし、レースを楽しめている。今は休養日を楽しみにしている。前にも言ったように、レースはまだ長い。
ユエン・コスティウ Arkéa – B&B Hotels
Arkéa – B&B Hotelsのユエン・コスティウは、ゴール前の逃げや長い逃げなど、生きのいい走りが注目されているライダー。
今年は、ついにペイ・ド・ラ・ロワール 第2ステージで勝利をあげている。
21歳でグランドツアー初出場。だが、随所で顔を出してくるパンチャーだ。
今回は、ベテランのジュリアン・アラフリップと二人逃げという最高の展開で、またも力を見せてくれた。いつかはグランドツアーでも逃げ切りが見られるかもしれない。
ユエン・コスティウのコメント
日曜日のジロ・デ・イタリアの最終ステージで、ジュリアン・アラフィリップと一緒に逃げられたことに本当に満足している。ジュリアンの集団に追いつくために大きな努力をした。
というのも、チームのスプリンター、イエンセ・ビエルマンスのアシストもしていたからだ。素晴らしい下りができたし、道が少し高くなってから、偽の登りでアタックして繋ぐことができた。
でもかなりの努力が必要だった。それから少し回復して、ジュリアンが出てきた。彼と一緒にスタートした。私たちは交互に、問答無用で最後まで行った。
ジュリアンは僕を応援してくれた。ナポリから3キロの最後の上りが難しいことは分かっていたし、僕は死んでいた。複雑になることはわかっていた。
いずれにせよ、感覚は戻ってきていると感じているし、これからどんどん良くなっていくことを願っている。このジロ・デ・イタリアでは、まだ2週間のレースが残っているので、良い結果を残したい。
ヨナタン・ナルバエス INEOS Grenadiers
ヨナタン・ナルバエスは第1ステージに続いてジロ2勝目は確実かと思われるほどのリードをゴール前で築いていた。
もう勝ったと思ったのだけど、後方からマリアローザのタデイ・ポガチャルが猛追。タデイはフアン・モラノのためと言っていたけど、最初は自分のために走っているのかと勘違いしたほど。
もしもは、ないけどLidl – Trekだけの引きだと追いつかなかった可能性も高い。それほど勝利に近かった訳だ。わずか15mでジロ2勝目の夢が破れてしまった。
ヨナタン・ナルバエスのコメント
実は、もうゴールしたと思っていたんだけど、手ぶらでここに立っているんだ。第1ステージではすでに素晴らしい結果を残していたし、今日もあと一歩だった。残念だったけど、これもサイクリングの一部なんだ。
アタックした瞬間が最後のチャンスだった。早すぎなかった。でもそれがサイクリングのいいところ。いい結果が出ることもあれば、悪い結果が出ることもある。最も重要なのは、ここまで来るのに良い準備ができたことを証明できたこと。
他のライダーとは違うことをするのが一番楽しい。最も重要なことは、楽しみながらトライし続けることだ。
最後の最後に3人はハラハラドキドキさせてくれた。結果だけ見るとスプリンターが勝利だけど、予想と違う展開は見ている側は本当に面白い。また、不可能を可能にする夢を追う走りを見せて貰いたい。
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