まさに死闘。
マチュー・ファンデルプールとワウト・ファンアールトは最初から最後までバトルを繰り広げた。マチューは何度も仕掛けてワウトとピドコックの二人を離そうとする。
最終ラップはまさに死闘というにふさわしい戦いだった。再度、二人の激しい戦いを見てみよう。
最終ラップの激しい戦い
最終ラップの泥区間では、肩をぶつけ合うほどの、前を争う激しい走り。
僅かな、泥の区間でリードを奪うマチュー。
2秒のリードを保って全開でマチューは走っている。もう、ここで最後の力を振り絞ってゴールに向かうだけだ。
だが、泥区間に入った部分でバランスを崩してしまう。
そのまま、フェンスまで向かってしまう。
なんとか落車はまぬがれたが、ここで失速。流石にスピードが落ちた状態から立て直すのは難しい。普通の選手ならば、足をついて押していたはずだ。
ワウト・ファンアールトが、この隙を狙わないはずがない。
ピットで踏み込んで、マチューとの差を埋めてしまった。これで、レースはスプリントで決着するしかなくなる。
最後のカーブの前に、ワウト・ファンアールトは、ビドコックの後ろにはいり準備万端に。
What a race!
Wout van Aert won another battle of the ‘big 3’, beating Mathieu van der Poel and Tom Pidcock in a sprint in #Azencross! 🥇🇧🇪
Catch a replay of the race over at https://t.co/8FSJcLL3Gx (some territory restrictions apply) 📺 pic.twitter.com/O19UjoJekm
— GCN Racing (@GcnRacing) December 30, 2022
マチューが先行したことも作戦ミスかもしれない。ワウト・ファンアールトは、カーブを曲がってから、しばらく足を止めている。
ワウト・ファンアールトは、インタビューで答えているように、トム・ピドコックとの距離をあけて、スピードをつけてスプリント開始。
マチューが気がついた時には、すでにスピード差がある状態だった。ロードレースと一緒で、後ろからスピードをつけて抜かれると追いつくことは難しい。逃げ切るための常套手段だ。
ロングスプリントは、ワウト・ファンアールトのお得意の作戦なので、マチューはずっと後ろを見ながらもっとペースを落としてゴールに向かうべきだったかもしれない。
マチューとワウトのスプリントの力量にはほとんど差がない。ロードと同じようにゴールまで近づいてからスプリントだったならば、先行したマチューが勝っていたかもしれない。
マチューのコメント
マチュー・ファンデルプールは、レース中ずっとアタックを繰り返していた。何度も何度も単独走行を繰り返したが、ワウト・ファンアールトとピドコックが再び追い上げてきた。
最終ラップでは、このまま逃げ切るかと思われたが、トリッキーな路面でのミスが響いてしまった。
私はそれを終えるのに 1 パーセント足りなかった。何度か違いを生み出そうとしたが、それを維持することができなかった。
最終ラップでは、良いアタックをした。残念ながら、非常に深いトラックがあったマテリアル ポストでミスを犯してしまった。
間違ったコースに入ってしまい、反対側に行ってしまったんだ。それでリードと勝利を失った。ワウトはスプリントで最強だった。
勝つのに十分なギャップがあったと思う。しかし、クリアでいることもクロスの一部だ。
それでもスプリントに向かってポールポジションにいましたね。
それを行うには、最後の 1 パーセントが欠けている。最後のラウンドの懸命な努力の末、最高のものはなくなってしまった。
ワウト・ファンアールトには3回連続で負けてしまいましたが。
最近の試合では観客が非常に熱狂的であることがわかる。それは私たちにとっても良いことだが、私は勝つことを望んでいたでしょう。最高の足がなくても渡り合おうとした。
今年の年末は静かな年になるのでしょうか?
いいえ、静かにはなりません。私はバールのスタートではないので、新年を盛大に祝うことができてうれしい。
今年最後のシクロクロスは、これまでで年内最高のシクロだったのでは。マチューの父、アンドリュー・ファンデルプールによると、まだ息子は最高の足になっていないという。
これからということか。
元旦は、トム・ピドコックだけがGP スヴェン・ナイスに出場。3人が顔を揃えるのは1月3日のヘレンタレスからとなる。さらに、激しい3人のバトルを期待したい。
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