歴史に名を刻むライダーとなったタデイ・ポガチャル。
ツール・ド・フランス優勝回数では3回目となり、ライバルのヨナス・ヴィンゲゴーを上回った。
だが、これまで、二人の対戦を統計的に見てみると面白い事実が判明している。
二人の対戦成績
These moments of respect after the stage between Tadej Pogacar, Jonas Vingegaard and Richard Carapaz 👏 #TDF2024 pic.twitter.com/Q8tcgf0tGG
— NBC Sports Cycling (@NBCSCycling) July 20, 2024
タデイ・ポガチャルは、過去4回のツール・ド・フランスでヨナス・ヴィンゲゴーと決戦を繰り広げてきた。
2021年はタデイ・ポガチャルが優勝。その後、ヨナス・ヴィンゲゴーが2022年・2023年と連覇。
2024年は、タデイ・ポガチャルが優勝となった。
面白いことに、2021年、2022年、2023年、2024年の各ツールのグロスタイムを合計すると、2人のタイム差はほとんどないことがわかる。
両者の差はわずか3秒なのだ。しかも、ヨナス・ヴィンゲゴーに軍配が上がる。
- ヨナス・ヴィンゲゴー 328時間28分2秒
- タデイ・ポガチャル 328時間28分5秒
合計、12,667.1kmも走って、たったの3秒。では、何故、タデイ・ポガチャルが3度優勝できたのか。
その差は、ボーナスタイムだ。
- タデイ・ポガチャル 199回 3分19秒
- ヨナス・ヴィンゲゴー 111回 1分51秒
ボーナスを含めると、ポガチャルの合計タイムはヴィンゲゴーより1分25秒短い。貪欲にステージを追い求めるタデイ・ポガチャルのレーススタイルが、二人の明暗を分けていると考えてもよさそうだ。
最も近いライバルにプレゼントは贈らない。この姿勢があるからこそ、勝ちえたボーナスタイムでもある。
まあ、ボーナスタイムだけで、決まった訳ではないのは当然なのだけど。
走力では、二人は互角かもしれないが、レース姿勢にわずかな差があるかもしれない。ただ、今回のツール・ド・フランスでは、ヨナス・ヴィンゲゴーは8週間の準備期間でギリギリ間に合っている。
チームは、ベストのパワーを見せたと言っているけど、120%のヨナスではなかった。来年こそは、4強揃ってのベストなレースを見せて貰いたい。
STRAVAで288回のKOM獲得
Tadej Pogačar broke 288 Strava KOMs during Tour de France victory https://t.co/ha4tyA5eES
— Cycling Weekly (@cyclingweekly) July 25, 2024
さらに、タデイ・ポガチャルは、今回のツール・ド・フランスで288回もSTRAVAでKOMを獲得している。
第15ステージでは、ピレネーでマルコ・パンターニの記録を3分以上更新。
第19ステージのイゾラ2000でも過去最速を更新。ただ、ツールがイゾラ2000を訪れたのは、1993年に続いて2回目。この時には、ミゲル・インドゥラインと、トミー・ロミンゲルが41分49秒で最速記録を出していた。
タデイ・ポガチャルは、イゾラ2000を38分13秒で上がっている。二つしか記録がないけど、もう抜かれることはないかもしれない。
さらに、タデイ・ポガチャルは、ワウト・ファンアールトを抜いてフォロワー数でもトップに立っている。
コメント
おもしろいデータですけど、年をまたいでの合計タイムと総優勝回数に何の関係も生まれないことは算数レベルで明らかだし、ましてやボーナスタイムで総合優勝が決まったこともないので「明暗が分かれた」というのは言い過ぎだと思います。
その通りですね。申し訳ありませんでした。