国際自転車競技連合(UCI)はフランク・ボナムールに暫定的な出場停止処分を科していた。
Decathlon AG2R La Mondiale Teamに所属する28歳のフランク・ボナムールは、バイオロジカルパスポートに異常があることが判明していた。
これを受けてチームは2024年3月25日に解雇している。しかし、一貫してフランク・ボナムールも無実を主張。だが、ドーピングの疑いを晴らすには多大な資金が必要になる。
このため、フランク・ボナムールはドーピングの疑いを晴らす戦いを止めて引退の道を選んだ。
2024年11月14日で引退
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— Franck Bonnamour (@FranckBonnamour) January 1, 2024
フランク・ボナムールは、2023年1月1日にAG2R Citroën Teamに加入する前に実施されたテストで生体パスポートの異常が出ていた。
生体パスポートとは
生体パスポートまたはバイオロジカル・パスポート(英: Biological passport)とは、スポーツ選手の一定期間における生物学的マーカーを記録し、これを照合することでドーピングを検知するドーピング検査手法である[1]。
従来の手法では、検査に際して体内から禁止物質が検出されるか否かで判断がなされていたが、生体パスポートでは継続的な観察により、通常であれば生理学的にありえない(例えば禁止薬物を用いたような)体質の変化から、ドーピングを検知する。
引用 wikipedia
2022年ツール・ド・フランスの最後から2番目のステージで行われた検査で、当時はコロナの症状と脱水症状を患っていたとされている。また、2018年10月の競技外検査に基づいている。
Decathlon AG2R La Mondiale Teamは、ボナムールの解雇を一時停止から7週間後に発表していた。けっして、ドーピングで陽性反応が出た訳ではない。
2021 ツール・ド・フランス敢闘賞獲得
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— Prix Antargaz (@PrixAntargaz) July 17, 2021
フランク・ボナムールは2014年にBretagne – Séché Environnementでtrainee(研修生)としてプロデビュー。
Team Arkéa Samsic、B&B Hotels – KTMで走っていたけれど、チームは消滅。2023年からAG2R Citroën Team入りしていた。
フランク・ボナムールは超好戦的なライダーで、2021ツール・ド・フランスでは敢闘賞を獲得している。
記録に残るだけでも6回の逃げに乗り、総合でも22位でゴール。プロでの勝利は2022ラ・ポリノルマンドの勝利が初勝利だ。
この時にも、ゴールから120kmも離れた地点で出来た逃げグループから勝利している。
フランク・ボナムールはB&B Hotels-KTMの消滅から、2023年にAG2R Citroën Teamに移籍していた。
フランク・ボナムールのコメント
経済的にコストがかかりすぎるので、やめます。スポーツ仲裁裁判所に行く前に、UCI裁定所で手続きを始めなければならなかった。
もし私たちが勝訴していたら、UCIは控訴していたでしょう。そうなると期限は1年半延期され、費用も増えていたでしょう。
すべてを失うわけにはいかないし、それが経済的な障害になる。UCIとの戦いの資金を得るためにアパートを売却せざるを得ず、専門家や弁護士を雇うのに数千ユーロを費やした。
この6か月間は大変だった。2年、3年もそんな状態が続くのは嫌だった。私の優先事項は家族のバランスを保つことだ。
道徳的には難しい時期もあったが、私は家族に支えられており、精神的にもフォローされている。将来が怖い。私は自分が何をしたのか、何をしなかったかを知っている。
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