自動車ブランドのフォードが面白い特許を取得している。
米国の特許登録なのだけど、フロントディレーラーをケーブルを使わずに動かすというもの。
2本のニチノールワイヤーを使用してギアをシフトするものだ。機械的に動く部品はなく、ワイヤーと電流だけで動く。
フォードは、シンブルで安価で軽量なディレーラーを作成し、最終的には自動ギアシフトに使用するという。どんなものなのだろうか?
軽量・安価で自動に
110はシートチューブを表している。重要なのは、104と106でこれがニチノールワイヤーと呼ばれるものだ。
これらのワイヤーは、130と132でチェーンガイドに取り付けられている。
ここでニチノールワイヤーが何なのかを知らないといけない。
ニチノールとは
ニチノールは形状記憶合金とよばれ、熱で変形し、新しい形状を保持し、その後さらに加熱すると元の状態に戻ることが出来る超弾性機能を備えている。
以下は原理を説明したビデオ 熱で変形する様子がわかる。
メカニズムは、一方または両方のニチノールワイヤーに電流を流して、ワイヤーを加熱して形状を変化させることによって機能する。
一方のワイヤーはガイドを内側に移動するように構成され、もう一方のワイヤーはガイドを外側に移動するように構成されている。
まだ、実際に動いているディレーラーの写真、動画はない。ニチノールワイヤーは、市販品で非常に細い。
機械式のようにケーブルはないけど、電流を流す配線などは必要だろう。
さらに、フォードはプロセス全体が自動化されることを想定している。この特許は、電流が電動自転車モーターから来る可能性が高く、バーに取り付けられた制御システムがあることを示している。
コントローラーに好みのケイデンスを入力することで、モーターのセンサーからのケイデンスデータを使用し、ギアの変更が必要であると感知すると、電流を自動的に解放して、常に好みのケイデンスを維持してくれる。
自動ギアシフトは夢の技術だけど、安価で軽量に出来るのならば良いと思う。いつの日か実現するといいですね。
ただ、自動車メーカーが自転車を出すんだろうか。フロントディレーラーを動かすのだから、シティサイクルでは必要ない。電動ロードバイクで使われるようになるのかな。
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