ロードバイクの情報を発信しています!

移籍市場の目玉がついに動く:デレク・ジーがLidl-Trekを新天地に選択

海外情報
Image credit: chan
この記事は約6分で読めます。

ついにこの時が来た。

数ヶ月にわたりロードレース界の噂となっていたデレク・ジーの去就問題。その長いドラマのエピソードがついに完結し、Lidl-Trekが正式に彼の加入を発表した。

 

スポンサーリンク

2028年までの3年契約

 

夜9時には就寝して早朝からバードウォッチングを楽しむ優しい男デレク・ジー。

デレク・ジーは、2022カナダ選手権タイムトライヤルチャンピオン。トラック競技もやっていて、2018世界選手権チームパーシュートに出場。

東京オリンピックのカナダ代表の資格も得ていた。2023年に、Israel Cycling AcademyからIsrael – Premier Techに昇格し、初めてのグランドツアーである、2023 ジロ・デ・イタリアで大活躍。

改めて2位の記録を見てみると

  • 山岳賞 2位
  • ポイント賞 2位
  • 中間スプリントポイント賞 2位
  • 逃げフーガ賞 2位
  • 2位が4回、4位が2回

ステージハンターのイメージが強かったが、2024 クリテリウム・デュ・ドーフィネ第3ステージで優勝し、最終的に総合3位となったことで総合も狙える選手であることが証明された。

 

Israel – Premier Techは、デレク・ジーのことをゲラント・トーマスのようなタイプだと言っていた。トラック出身で、タイムトライヤルも強く、クライミング能力も高い。

デレク・ジーが総合順位を狙うようになったのは、2024 ツール・ド・フランス第9ステージで3位になった時からだ。

難しいグラベルステージで、終盤の逃げに入り込みスプリントを先頭で開始。もう少しでステージ優勝という場面だった。

 

この3位のおかげで、総合14位から9位へとトップ10入りを果たす。デレク・ジーは山岳でも強さを発揮。第19ステージのイゾラ2000では9位でフニッシュ。第20ステージのニースのステージも12位。

圧巻は、最終第21ステージの個人タイムトライヤル。カナダTT王者に2回なっているけど、山岳を含んだ個人タイムトライヤルで6位は凄いことだ。

尻上がりに強さをみせて、総合9位でゴールとなった。プロチームであるIsrael – Premier Techにとって、ツール・ド・フランスでの総合トップ10入りは悲願だった。これを見事にデレク・ジーが達成した。

2025年初戦のオー・グラン・カミノ第3ステージの個人タイムトライヤルで勝利。総合優勝も飾る。

 

2025 ティレーノ〜アドリアティコ 総合4位。2025 ツアー・オブ・アルプス総合3位。そして2025 ジロ・デ・イタリアでも総合4位。カナダロード王者ともなった。

だが、それからデレク・ジーはレースに出ていない。チームの方針には従えなかったのだ。心優しき男には耐えがたいことだったに違いない。

 

デレク・ジーが契約期間を残して一方的にチームを離脱しようとした際、イスラエル側が「契約違反による損害」としてUCI(国際自転車競技連合)の仲裁裁判所に申し立てた請求額が約3000万ユーロ(日本円で約50億円)だった。

 

これは法的な脅しや交渉の出発点としての意味合いが強く、実際に支払われるべき確定した借金ではなかった。

では、最終的にどう決着したのか?

Lidl-Trekへの移籍発表と同時に、前所属チーム(NSN)からも「デレク・ジーとの契約問題を解決し、合意に至った」という声明が出されている。 つまり、裁判で泥沼化する前に示談が成立したとみられる。

一般的なケースで、この和解において金銭の授受が発生した場合、負担するのは新しい所属チームであるLidl-Trekであるのが通例。 ただ、Lidl-Trekの負担は50億円満額ではなく、両チームが納得する現実的な移籍金(バイアウト条項)として、大幅に減額された金額をLidl-Trekが旧チームに支払うことで手打ちにしたと考えられる。

デレク・ジー本人が、数十億円もの賠償金を負担することはなく、新チームがそれを肩代わりする(移籍金として処理する)ことが契約の条件となったようだ。

これでLidl-Trekの総合系ライダーは

  • デレク・ジー
  • テイオ・ゲイガンハート
  • マティアス・スケルモースイェンセン
  • ジュリオ・チッコーネ
  • フアン・アユソー

これだけ揃うと、デレク・ジーの役割はグランツールでのエース。ステージハンター、クラシック狙いとなるかも。ツール・ド・フランスでは山岳アシストとなるかも。それともトリプルエースで調子のよい選手が狙うことも可能だ。

Lidl-Trekは、一気にスプリントからクラシック、グランツールの表彰台も狙えるチームとなった。

 

デレク・ジーのコメント

Lidl-Trekの一員になれることを、信じられないほど嬉しく思う。外から見ていて、このチームのレースに対する姿勢は常に攻撃的で、レースを動かそうとするスタイルにはずっと憧れを抱いていた。

自分の脚質や走り方にも、これ以上ないほどフィットする環境だと感じている。

ここに至るまでの数ヶ月間は、正直に言って精神的にタフな時期だった。契約問題などの騒動があったが、最終的にすべての問題が解決し、こうしてチームに合流できたことに安堵している。

今はただ、過去のことは後ろに置いて、バイクに乗ることだけに100%集中したい気持ちだ。2026年シーズンに向けて、モチベーションは最高潮だ。

マッズ・ピーダスンやマティアス・スケルモースイェンセンといった強力なチームメイトたちと共に走れることにワクワクしている。クラシックレースやグランツールでチームの勝利に貢献し、自分自身もさらにレベルアップしていきたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました