クリス・フルームはINEOS Grenadiersでの最後のレースであったブエルタを無事に完走。
フルームは、9年前のブエルタでの勝利を主催者から受賞した。
これは2011ブエルタの繰り上がり勝利のもの。当時の勝者ファン・ホセ・コーポがドーピング違反により失格となったためだ。
9年前の勝利を正式にお祝い
2011年勝者だった、ファン・ホセ・コーポはUCIによって2019年6月に制裁を受けていた。
ファン・ホセ・コーポはBiological Passportで2009年と2011年の検査からドーピング規則違反(禁止物質の使用)が見つかり、3年間の成績は剥奪された。
Biological passportとは
スポーツ選手の一定期間における生物学的マーカーを記録し、これを照合することでドーピングを検知するドーピング検査手法である。
従来の手法では、検査に際して体内から禁止物質が検出されるか否かで判断がなされていたが、生体パスポートでは継続的な観察により、通常であれば生理学的にありえない(例えば禁止薬物を用いたような)体質の変化から、ドーピングを検知する。
引用 wikipedia
UCIは、コーポが自分の生物学的パスポートを通じて間接的に発見されたため、どのような禁止物質を摂取したのかは述べていない。
パスポートは各ライダーの電子記録であり、すべてのドーピングテストの結果が一定期間にわたって収集および照合される。
そのため、ドーピングによって引き起こされたあらゆる異常を検出することができる。
科学が進歩して、昔のドーピング違反でも検出できるようになった訳ですね。
これにより、当時2位だったクリス・フルームが繰り上げで総合優勝となった。ただ、この報告をフルームは昨年、ドーフィネでのケガにより集中治療室の中で聞いていた。
今回ブエルタ主催者はステージ開始前にフルームに当時の勝利を授与した。これについてフルームは
これは本当に特別な勝利だ。明らかにこの時期を振り返る特別な思い出があるが、昨年の大事故の翌日に目が覚めた時に勝利の話を聞いた。
「おめでとうございます、あなたはブエルタに勝ちました」と言われたとき、私はまだICUにいたからね。
それは本当に奇妙な気持ちだった。それは私が最初にグランドツアーのGC候補として自分自身を発見した場所だ。
その後、ツール・ド・フランスに進み、グランドツアーをターゲットにし続ける自信があった。来シーズンは別の立場でここにいることを願っている。
チームとの最後のレース
チームとの最後の日は感動的な日だった。11年になる。
この先に何があるのかワクワクしているが、過去11年間のすべての良い時と悪い時を振り返る時でもある。
最後は、リチャル・カラパスと他の総合勢の間での戦いになったが、アングリルや昨日のようなステージでは、その差はとても小さい。
リチャルは満足している。彼はすべてを出し切ったように感じる。勝利ではないが、チームはこの結果に満足しているはずだ。
フルームは、総合98位と全く本来の力では走ることが出来なかったが、これは来年のためでもある。ここから、どこまでトップフォームに近づくことが出来るのかは未知数だ。
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