Total Direct Energieは、2019年シーズンにプロコンチネンタルチームの中ではランキング1位となった。
これにより、Total Direct Energieは2020年のグランドツアーには全て招待されることになる。
チームにとっては万々歳のはずなのだが、Total Direct EnergieのGMは不満を漏らしている。
レーススタイルへの不満
Total Direct Energieは今シーズン、Quick-Step Floorsからニキ・テルプストラが移籍してきており、ポイントゲッターの確保としては十分すぎる補強だった。
だが、ニキ・テルプストラは落車が頻発。1勝も挙げられないままにシーズンを終えることに。
だが、それでもチームは16勝という勝利数ながらポイントランキングでは全体で16位、プロコンで1位という素晴らしい成績をあげることができた。
それは、ひとえにポイントを獲得するという走りに徹したからだ。
これについて、Total Direct EnergieのGM ジャン=ルネ・ベルノードーは、来年のワールドツアーレースへのワイルドカードエントリーを確保するために、チームのレーススタイルを犠牲にしてしまったと語っている。
さらに、私の辞書からトップ10とUCIポイントという言葉を禁止にしたとも言う。
GMは、今年のレースでジュリアン・アラフィリップやティボー・ピノなどの走りを称賛。2人のライダーがファンの心をとらえレースを勝ち取った。
ファンに対して見せる熱い走りのレースをしていたというのだ。
レース開始前に戦略が決定されるが、レース中にパワーメーターやUCIポイントがレースを決定する要素になってはならないという。
ベルノードーは、
ファンが見たいものは、ティボー・ピノとジュリアン・アラフィリップがツールで攻撃する姿だ。観客がそこにおり、聴衆はそれを愛していた。
誰もがそれについて議論することは出来ない。サンテティエンヌでの決勝や、ツェルマットではイヤホンは必要ないと思う。彼らは自分の瞬間でアタックする。
つまり、UCIポイントを目指して走るレースよりも、ファンの記憶に残るレースがしたかったということだ。
結果的に、ポイントランキング1位は獲得出来たが、不満の残るレース展開となった。
来シーズンの1位確保は厳しい
来シーズン、コフィディスはWorldTourチームとなり、18から19チームにWorldTourチームは拡大。
一方、イスラエルサイクリングアカデミーはKatusha-Alpecinと合併する。
これらは、WorldTourチームに昇格するのでTotal Direct Energieにとってはランキング争いでは関係がなくなる。
Total Direct Energieのライバルとなるのは、アルケア・サムシックだ。
今年のツールとブエルタでトップ10フニッシュを果たしたナイロ・キンタナにナセル・ブハニを獲得。スプリンター要員も補強している。
対するTotal Direct Energieは大きな補強はない。コフィディスからジュリアン・シモンが移籍してくるくらいだ。
来シーズンから、Total Direct Energieは、Direct Energieに変わってフランスの石油化学会社Totalがメインスポンサーとなる。
そのため、Direct Energieは来シーズンからTeam Total Direct Energieとチーム名が変わる。
来シーズン末には、大規模な補強をしないとランキング1位確保は難しいだろう。
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