2025年末、ワールドツアーチームでは昇格と降格が行われる。
これは、2020年、2021年、2022年の過去3シーズンのワールドツアーチームとプロチームの累積UCIポイント数の合計で行われる。
本年末にUCIは、このランキングの上位18チームが希望すれば、2026年、2027年、2028年シーズンのワールドツアーライセンスを付与することになっている。
このため、自転車競技の最高峰から降格するのを避けるために、いくつかのチームが熾烈な戦いを繰り広げている。
ここで19位に位置しているXDS Astana Teamが凄まじいUCIポイントの獲得を、たった一日で成し遂げた。
ツアー・オブ・ターキー 375UCIポイント
🇹🇷 REPORT: @tourofturkiye @malumatteo1, Wout Poels and @martinsauri0_ on fantastic week in Turkey:
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ツアー・オブ・ターキーの最終ステージでは、総合1位のワウト・プールス、総合2位のハロルド・マルティン・ロペスの着順はほぼ安泰。
この二人で350UCIポイントを稼ぎ出した。
- ワウト・プールス 200ポイント(総合1位)
- ハロルド・マルティン・ロペス 150ポイント(総合2位)
- ファウスト・マスナダ 5ポイント (総合27位)
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そして、圧巻はステージ優勝をマッティオ・マルチェリが獲得し、20UCIポイントを獲得したことだ。
ツアー・オブ・ターキー第8ステージの合計ポイントは375ポイントだ。
ツール・ド・ロマンディ 375UCIポイント
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ロレンツォ・フォルトゥナートが最終ステージで総合4位となり、275ポイントを獲得。さすがワールドツアーレースだ。4位でも凄いポイント数。
そして、アロルド・テハダが総合14位で40ポイント獲得。セルジオ・イギータが総合17位で30ポイント獲得。
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最終第5ステージで、アルベルト・ベッティオルが個人タイムトライヤルでステージ3位の好走。30UCIポイント獲得。
ツール・ド・ロマンディでは、合計375ポイント。
ファメンヌ アルデンヌ クラシック 213UCIポイント
Famenne Ardenne Classic 🇧🇪
Nouvelle démonstration de XDS Astana Team qui confirme son excellente journée! Ils signent un doublé grâce à #Kanter qui devance #Bol et #Marit
C’est le 2e succès du coureur allemand en carrière, le 13e du collectif cette saison!
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— Le Secteur Pavé 🇧🇪🚲 (@LeSecteurPave_) May 4, 2025
ファメンヌ アルデンヌ クラシックでは、マックス・カンター、ケース・ボルのワンツーフニッシュ。
- マックス・カンター 125ポイント(1位)
- ケース・ボル 85ポイント(2位)
- ヘノック・ムルラン 3ポイント(22位)
ここでも、213ポイント獲得。
3レース合計で963ポイントを獲得した。モニュメントの獲得数よりも多いのだから凄いことだ。2025年シーズンの獲得ポイントは4,262となり、この一日で、21位から3位にジャンプアップ。
3年間トータルでは
- 17位 Cofidis 21,751
- 18位 Team Picnic PostNL 21,252
- 19位 XDS Astana Team 21,092
Team Picnic PostNLとの差は160ポイントしかない。Cofidisとも659ポイント差だ。XDS Astana Teamは、チーム戦略としてゴールでも手を決して抜かない。
ワールドツアーレースではステージ10位までUCIポイントがあるし、プロレースは5位まである。1クラスでは25位までUCIポイントがあるので、絶対に最後まで全力で走り切るのだ。
加えて昨シーズンからの大幅な補強。その戦略がついに実を結んだ感じだ。2026年からLottoとIsrael – Premier Techはワールドチームに返り咲きの可能性が非常に高い。
まだ、シーズン前半なので、わからないがワールドツアーランキング下位チームは、熾烈な争いとなっていきそうだ。
コメント
最近のアスタナの活躍はすごいですね。
ツアーオブターキーでは、平坦ステージ狙いに来たのかな?と思ってましたが、まさかベテランのワウトプールスが総合狙って来るとは思いませんでした。
UAEのメンバーと比較する訳ではありませんが、今年のUAEツアーのメンバーでも、モラノとかスプリンターも入れてて、時にはポガチャルが先頭引っ張ったりしてましたね。
ステージレースは、スプリントステージも総合も狙えるようなメンバーで望まないとUCIポイントと得るのは難しいということはなのでしょうか。
それとも、ステージ狙いもしくは、総合狙いに的を絞りすぎたら、落車とかでリタイヤするリスクが大きすぎるからでしょうか。
ターキーは一応プロレースのランク付けなのですが、過去総合優勝者、最多勝利者をみてもスプリンターが活躍するステージなのはおっしゃる通りです。
最多勝利はマーク・カヴェンディシュとアンドレ・グライペルの11勝。
ただ、総合順位は山岳ステージで決まります。今回の出場メンバーをみても実績から言ってワウト・プールスに対抗できるクライマーはいなかったような。総合2位がハロルド・マルティン・ロペスとXDS Astana Teamの若手ですからね。
ポイントの点からいうと、レースのランク、コースによって各チームは狙いが変わってきます。今回、ジロ・デ・イタリアの手前ということで、ジロに出ないメンバーもかなりいました。
メンバー構成については、チームの方針も大きく関係してきますね。UAE Team Emirates – XRGでは、ツール・ド・フランスにはスプリンターは連れて行って貰えないでしょう。
それはTeam Visma | Lease a Bikeも同じで、狙いが総合ならばアシストできないスプリンターは連れて行って貰えることはないでしょう。
ワウト・ファンアールトのようにスプリント、パンチャー、中級山岳までのアシストが出来るスーパーマンならば別ですが、純粋なスプリンターは総合狙いのチームではツールに出れないのが通常です。
1週間程度のステージレースでは、コースによってメンバーは変わると考えて良さそうです。各チーム30人程度のメンバーなので、レースが続くとやりくりは大変かと。特に故障者が増えるとさらにチームは頭を抱えることになりますね。
各チームのメンバーを見ると、狙っているステージ、総合など段々とわかってくると思います。中々、奥が深くて面白いですね。
20年位前、ツールに出場するチームでも、スプリンターと総合系のライダーを混えていた気がします。
ポイント賞争いをしていたザベルとマキュアンには、ウルリッヒとカデルエバンズがいましたし、ペタッキとイバンバッソも同じチームにいました。
確か、ファッサボルトロには、アイトールゴンザレスという総合系のライダーもいましたが、不調でペタッキのためにゴールが近づくと先頭引かされてたような気がします。
もちろんUSポスタルのように総合狙いで参加していたチームもありました。
また近年のワンデーレースでも、総合系とスプリンターを混ぜてくるチームが多かった気がします。
今年のUAEも一応総合系(ポガチャル)とスプリンターメンバーでしたが、
総合系のニバリが逃げ切り勝利した時のミラノサンレモでは、本命候補とされたキッテルが所属するカチューシャアルペシンのメンバーを見ると、総合系のシモンシュピラクもいました。この時はキッテル早々に離脱した気がします。
物凄く詳しいですね~。懐かしい名前が沢山。
昔よりも現代は、より特化したチームも増えているような感じですね。今は、一流スプリンターをつけていくと、リードアウトも必要になるので、山岳が手薄になってしまう。
それぞれのチームの狙いによって違ってくる感じでしょうか。とにかく、ツール・ド・フランスだったらステージ1勝を勝ち取りたいチームが多いですからね。
アルペシンはスプリンターに特化してる昨日がしますが、総合でもそこその成績おさめる人がいて面白いです。アクセルローランスはイネオスに行ってしまいましたね。
UAEとかビスマと行った総合狙いのチームは、ポガチャルがビンゲゴーが想定外に強かった際どうするのか?とか
メンバーが欠けた時に、代わりは誰がやるのかという問題がありそうなので、出場メンバーは一人3役、4役できるような万能な人が選ばれそうですね。
特に今年のツールは初日から地獄なので、ポガチャルやビンゲゴーはその場での思いつきも必要かも知れませんね。
(チームTTで予期せぬ落車や、コースミスが起きた際、待つのかあるいは単独で行くのかなど。)
チームとしては、タラレバも含めてしっかり戦略を立てているかも知れません。
今、ささっと、2025 ツール・ド・フランスのコースをみたのですが、オタカムまではそれほどきつくないような感じ。秒差の勝負。なんとなくですが、今年のツールは難易度が低いような~。
これはジロと並んで逃げて勝利を目指すライダーが増えそうです。まずは、ジロですね。