イネオスは、ジロ・デ・イタリアで全ステージの3分の1を占める7勝をあげ、最後には総合優勝まで飾る攻撃的なスタイルの戦術を使った。
アシストのメンバーは普通のチームならばエースで走れるほどの実力を持ったライダーばかり。ステージ優勝する力は誰もが持っている。
イネオスは、ブエルタでも、この積極的で見ていて楽しい戦術でアプローチしている。
総合優勝だけでない
イネオス・グレナディアーズは、今年のブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を争うという真剣勝負に身を投じているかもしれない。だが、総合争いしている間の楽しみを止めようとしているわけではない。
水曜日のトランジショナルステージが逃げ切りのための1日になることが明らかになったとき、イネオスは、トップドメスティックのディラン・ファンバーレを逃げに送り込んだ。ステージ優勝を目指して争うことになる。
このブエルタでは、チームリーダーのリチャル・カラパスのために何キロもの距離を走り続けてきたオランダ人にとって、このステージは貴重なチャンスとなる。
今日の計画では、ディラン・ファンバーレ、アンドレイ・アマドール、クリス・フルームのいずれかが休憩に入ることになっていた。
全員にチャンスを与えること、そして我々がレースをしていることが重要だ。
イネオスのスポーツディレクター、ガブリエル・ラッシュ(Gabriel Rasch)はユーロスポーツに語っている。
ジロから変わる
イネオス先月、前例のない攻撃的なスタイルを取り入れ、ジロ・デ・イタリアに光をあてた。当初はゲラント・トーマスのリタイヤが発端だっただろう。
だが、テイオ・ゲイガンハートのピンクのジャージとともに、チームは7つのステージ勝利を挙げてイタリアを後にする。
そのうち3つはフィリッポ・ガンナの巨大なタイムトライアルエンジンによるもので、残りの4つは頂上フィニッシュや逃げ切りによるものだった。
当時、チームのボスであるデイブ・ブレイルスフォードは、他のチームが抑えきれないほどのドメスティックトレインで押しのけることを得意としてきたチーム戦術からの脱却だと予告していた。
水曜日のオールスターブレイクアウェイでファンバーレが4位に上がったことは、ブレイルズフォードがイタリアで採用した「そこに出てレースをしよう」というアプローチが今月ヨーロッパを越えてスペインに旅行したことを示唆している。
今は若いライダーが揃ったことで、これまでとは少し違ったスタイルのレースができるようになったと思う。
カラパスのようなライダーは、彼の周りに列車を必要としないので、少し違っている……それだけでなく、より楽しい。
とガブリエル・ラッシュ語っている。
チームスカイ・イネオスは、10年間グランドツアーのトップに君臨してきたが、その間、いわゆる退屈で守備的なスタイルを貫いてきた。
しかし、それはもう長くは続かないかもしれない。
ブレイルズフォードは先月のミラノのタイムトライアルでテイオ・ゲイガンハートがピンクのジャージに乗るのを見た後に言っている。
結局のところ、スポーツはレースに関するものだ。それは感情とレースの爽快感についてであり、それが今、私たちが目指すところだ。
イネオスが攻撃的な戦術を使ってくれるのはウエルカムだ。見ていて楽しいレースは人を興奮させるし楽しい。
退屈なレースはいらない。逃げにも積極的にメンバーを送り込んでステージ優勝も狙うレースを見せて貰いたい。
コメント