スペインでは2026年10月1日から、自転車を取り巻く交通ルールが変更される。
今回の改正で特に注目されるのが、自転車のヘルメット着用義務の強化だ。これまで存在していた一定の例外が廃止され、市街地外の道路ではヘルメット着用が義務となる。
さらに、自動車が自転車を追い越す際の速度規制なども変更される。
ロードバイクでスペインを走るサイクリストにとっても、無視できないルール変更となる。
10月1日からヘルメットの例外を廃止

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今回の改正では、自転車利用者のヘルメットに関する規定が変更された。
16歳以上の自転車利用者は、市街地外の道路ではヘルメットを適切に着用することが義務となる。一方、16歳未満については、これまでと同様にすべての道路で着用が義務となる。
今回のポイントは、これまで存在していた例外が削除されたことだ。
つまり、市街地外をロードバイクで走る場合、暑いから脱ぐとか、長い上り坂などを理由にヘルメットを外すことは認められなくなる。
スペイン政府は、今回の改正を道路上の「脆弱な利用者」の保護を強化するためのものと位置付けている。
自動車の追い越しにも新ルール
変更されるのは自転車側だけではない。
市街地外の道路で自動車が自転車を追い越す場合、道路の制限速度より20km/h以上低い速度で追い越すことが求められる。
さらに、自転車との間には従来どおり最低1.5mの側方間隔を確保する必要があり、一定の条件では車線を完全に変更して追い越すことも義務となる。
例えば制限速度が90km/hの道路なら、追い越し時の速度は70km/h以下となる。
つまり、下りで自転車が車を追いぬくとかはあり得ないことになる。やったら違反だ。
プロのサイクリストにも影響
今回の改正では、自転車を使って仕事をするプロフェッショナルにもヘルメット着用義務が拡大された。
自転車を職業として利用する場合は、市街地や市街地を通過する道路でもヘルメット着用が義務となる。さらに、職業として自転車を利用する場合には、高視認性の反射ベストについても規定が設けられている。
一般のロードバイク利用者だけでなく、自転車を仕事に使う人の安全対策も強化された形だ。
ヘルメットはいつもかぶっているだろうから問題ないけど、反射ベストは、視界の悪い状況や夜間には、最低150mの距離から視認できるようにと王令で記載されている。
では、日本ではどうなのか?
ここで気になるのが日本だ。
日本では2023年4月1日から、すべての自転車利用者にヘルメット着用が「努力義務」となった。
ただし、スペインとは大きな違いがある。
日本ではヘルメットを着用しなくても、それだけで反則金の対象になるわけではない。警察庁も現在、自転車利用者に対して「乗車用ヘルメットを着用しましょう」と呼びかけている。
しかし、実際の着用率もまだ高いとはいえない。
警察庁が2025年6月に全国で実施した調査では、自転車用ヘルメットの着用率は全国平均21.2%だった。つまり、調査対象の約8割はヘルメットを着用していなかったことになる。
2024年5月の国家公安委員会委員長会見では、警察庁の調査結果として全国平均の着用率は「10%程度」と説明されていた。そこから上昇したものの、2025年の調査でもまだ2割程度にとどまっている。
スペインの「義務化」と日本の「努力義務」

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スペインと日本では、同じ自転車ヘルメットでも制度が大きく異なる。
スペインでは10月1日から、市街地外を走る16歳以上の自転車利用者にもヘルメット着用が義務付けられ、これまでの例外も廃止される。
一方、日本では全世代が対象ではあるものの、現在はあくまで努力義務だ。
警察庁によれば、自転車乗用中の交通事故で亡くなった人は、2021~2025年の5年間で約5割が頭部に致命傷を負っている。
また、主に頭部を負傷した死者・重傷者では、ヘルメット非着用者の割合が着用者より約1.7倍高かった。
スペインが今回、ヘルメット着用の例外を廃止して義務を強化した一方、日本では依然として努力義務であり、2025年の着用率も21.2%にとどまる。
「ヘルメットを着けるべきか」という問題は、ロードバイクだけの話ではない。スペインのルール変更は、日本の自転車環境を考えるきっかけになるだろうか。






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