春のクラシックシーズンが本格化する中、ある一枚の写真がSNSで爆発的に拡散されている。
イン・フランダーズ・フィールズ・トゥ・ウェヴェルヘムの難所ケンメルベルグで、力走するワウト・ファンアールトの肩が、沿道で応援するファンの鼻を「グチャリ」と潰している衝撃的かつ少しコミカルな決定的瞬間だ。
観客とぶつかる危険
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ぶつかった観客は、ワウト・ファンアールトのキャップを被った熱烈なファン。
彼自身は接触した瞬間に痛みを感じておらず、後になって友人たちからのメッセージ攻勢で自分が世界中でバズっていることに気づいたという。
大事には至らなかったものの、本人は以下のように語っている。
前回のケメルベルグでは、私の左下に立っていた娘と一緒に、良い場所を選んでいた。少しリードしていたマチュー・ファンデルプールが真っ先に駆け抜けていった。
ワウトを見るために振り返ったとき、すでにそこにいて、軽くぶつかってしまったんだた。写真では、鼻を彼に思い切りぶつけているように見えるけど、実際にはターン中に軽く接触した程度だった。
突然、その写真付きのメッセージが次々と届き始めたんだ。中には、AI加工で鼻を血まみれにしたり、巨大にしたりした画像を作っている人さえいた。
これからはもっと注意を払うようにする。確かにフェンスの後ろにしっかりいたけれど、それでも油断は禁物だ。これからのレースでは、特にその点を徹底するつもりだ。何しろ、選手たちを危険にさらすことだけは絶対に避けたいからね。
こうした沿道のファンとの近さは自転車レース最大の魅力だけど、一歩間違えれば大惨事になりかねない。スマホ撮影のファンとぶつかることは頻繁にある。
選手からすれば、限界ギリギリで走っている際にコースに身を乗り出されることは、どれだけ熱意があっても命取りになる行為だ。
今回の鼻ペチャ画像は幸いにも笑い話で済んだが、一歩間違えれば選手と観客の双方が大怪我を負う事態だった。
Keep Your Distance(距離を保とう)
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この一件ともリンクするように、ベルギーのレース主催者「Flanders Classics」は、今週末のロンド・ファン・フラーンデレンに向けて「Hou afstand(距離を保て)」という大規模な啓発キャンペーンを一斉にスタートさせた。
キャンペーンにはジャスパー・フィリップセンやロッテ・コペッキーといったスター選手が起用され、ポスターやSNSを通じて「選手を間近で応援するのは素晴らしいことだが、レース中は安全な距離を保ってほしい」と強く呼びかけている。
スマートフォンで最高の瞬間を撮影しようと、ついつい柵から身を乗り出してしまうファンは後を絶たない。
しかし、時速数十キロで駆け抜ける集団の迫力は、画面越しでは測れないほど危険と隣り合わせだ。
週末のロンドを心から楽しむためにも、我々ファンは選手へのリスペクトを忘れず、「安全な距離」という最大のアシストを提供したい。







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