イタリアのサイクリング・コンポーネントの名門、Campagnoloが、深刻な経営難に直面している。
同社はヴィチェンツァにある本社で、300人の従業員の約40%にあたる最大120人もの大規模な人員削減を計画していることが報じられた。
3年間で2,400万ユーロ超(約38億円)の損失
Campagnolo anuncia 120 despidos y advierte de un impacto grave en la empresa y en Vicenza: https://t.co/ktN0xBFIPW pic.twitter.com/Yzz4bWnXXh
— ESMTB.com (@esmtb) November 27, 2025
報道によると、Campagnoloは、2023年、2024年、そして2025年の3年間で、2,400万ユーロ(約38億円)を超える損失を計上しているとされている。
この巨額の損失に対し、同社は「他に代替手段はない」として、人員削減を含む大規模な事業再構築計画を労働組合に提示している。
もう待ったなしの状況のようだ。
Campagnoloが危機に陥った背景には、同社単独の問題だけでなく、業界全体を襲っている構造的な課題がある。
コロナによる需要の急増期が終わり、市場は急激な在庫過多と需要の落ち込みに転じている。これは、ライバルのShimanoを含む自転車業界全体を苦しめている共通の問題だ。
同社は、2024年11月以降に追加の資金調達を受けている。だが、現在の流動性では、現行の条件での事業継続を保証できないと述べており、資金繰りが逼迫している状況を認めている。
ただ、リストラをしなければ、地域経済への影響もあるという。危機的な状況にあっても、イタリア製というアイデンティティを放棄するつもりはない。
人員が大幅に削減されたとしても、ヴィチェンツァでの製造活動は継続可能であるとの見解を示している。
ひと昔前までプロロードではCampagnolo一色だったのが、Shimano、SRAMの台頭で現在ではCofidisに供給しているのみ。これでは宣伝効果も少ない。
Campagnoloは10月にもワイヤレス電子制御の13速グループセットSuper Record Xを発売している。開発意欲は旺盛でChorusの廉価版も今後発表するとのこと。
この大胆なリストラで乗り切ることが出来るはずだ。






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