ジロ・デ・イタリア開幕前のプレゼンテーションで、ウイルス感染してトレーニングができなかったと告白したワウト・ファンアールト。
しかし、開幕ステージは自身も驚くステージ2位に。だが、その後は期待を裏切るような走りが続いた。
それを払拭したのが、今回のグラベルステージだった。アイザック・デルトロの猛攻に耐えて最後は抜き去ってゴール。これで、ワウト・ファンアールトは全てのグランツールでステージ優勝をおさめた。
三部作完成
WOUT VAN AERT WINS AN EPIC IN SIENA💥
The Belgian is BACK with his 50th win and what a way to do it 😍 pic.twitter.com/NqhyPnrEqw
— Cycling on TNT Sports (@cyclingontnt) May 18, 2025
ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャの全てでステージ優勝をしているライダーは111人。
今回ワウト・ファンアールトは112人目となった。昨年のブエルタでベン・オコナーが達成して以来の偉業だ。
このストラーデビアンケのゴール地点でもあるカンポ広場で勝利を達成したのもワウトにとっては感慨深いものだったはず。ワウトがTeam Jumbo-Vismaに移籍して最初のレースがストラーデビアンケだった。
ワウト・ファンアールトが、最初にグランツールでステージ優勝したのは、2019 ツール・ド・フランス第10ステージでのこと。
しかし、第13ステージでキャリアを脅かすTTでの事故を追ってしまう。
一度、手術のあとの傷跡を見せてくれていたけれど、今でも何十針と縫ったあとがくっきりと残っている。奇跡の復活を遂げ、2020 ツール・ド・フランスでも2勝。2021・2022年と3勝を挙げている。
ツール・ド・フランスでは、合計9ステージも優勝しているのだ。
2024年に初出場したブエルタ・ア・エスパーニャでもステージ3勝。ポイント賞と山岳賞の両方を取れるチャンスを第16ステージの落車で失ってしまう。
迎えた今シーズンだったが、シルバーコレクターぶりを発揮して4回の2位。ついにジロ・デ・イタリア第9ステージで勝利となった。
ケガがなければ、キャリア50勝目ももっと早かったはずだが、これは仕方ない。
2025 ジロ・デ・イタリアで三部作を目指すライダーは5人。
- ワウト・プールス XDS Astana Team ツール・ド・フランス1勝・ブエルタ1勝
- ロマン・バルデ Team Picnic PostNL ツール・ド・フランス4賞・ブエルタ1勝
- サイモン・クラーク Israel – Premier Tech ツール・ド・フランス1勝・ブエルタ2勝
- ラファウ・マイカ UAE Team Emirates – XRG ツール・ド・フランス3勝・ブエルタ2勝
- アダム・イェーツ UAE Team Emirates – XRG ツール・ド・フランス1勝・ブエルタ1勝
ロマン・バルデとサイモン・クラークは、今シーズンで引退。ワウト・プールスも38歳。ラファウ・マイカも35歳。三部作を完成させるのは本当に難しい偉業だ。
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