グレッグ・レモンは、1986年、1989年、1990年とツール・ド・フランスで3度優勝。
しかし、今年のフランス・グランツールでは、タデイ・ポガチャルが圧倒的な強さを見せつけ、自転車史上最も成功したシーズンのひとつを築いた。
優勝回数では、グレッグ・レモンにタデイ・ポガチャルも並んでいる。グレッグ・レモンは、ショーン・ケリーと共にEUROsportsのポットキャストで、タデイ・ポガチャルのドーピング疑惑について語っている。
説明のつく走り
グレッグ・レモン自身は、2024年に見られたタデイ・ポガチャルの記録破りのパフォーマンスを理論的に説明できると考えている。
タデイ・ポガチャルがドーピングしているのではないかと言われてますが、これについては?
疑わしい点があれば認める。しかし、私が見た中で本当の物理的証拠を持っているのは一人だけだ。あの男は何か間違ったことをしていた。
では、タデイ・ポガチャルの2024年に見られる記録破りのパフォーマンスについて説明がつきますか?
私たちがいた頃と比べて、現代のライダーは筋肉量が減っていると思う。現代の平均的なライダーは、3~4キロ体重が軽くなっており、1キロにつき1分ほど登りやすくなっているんだ。
あなた自身は、過去にドーピングに反対する声を上げてきましたね。
私は疑わしい点については相手に有利な判断を下すのが好きだ。『あの選手は何か間違っている』と判断できる、実際に物理的な証拠を見たのはたった一人だけだからね。
私の計算では、ポガチャルは 410/420 ワットを出しており、それは間違いなく私が出せた範囲内だ。
時代を比較するのは難しい。私が言いたいのは、ライダーが今日より速く走っている理由にはちゃんとした論理があるということだ。
それは新しいトレーニング理論ではなく、レースに臨むプレッシャーにさらされていること、そしてすべてはパワー対重量比の問題だということなんだ。
ポガチャルは本当に素晴らしい才能の持ち主だ。だから、彼のやっていることは驚異的だ。だが、80年代のジャック・アンクティルとエディ・メルクス時代でも、ツール・ド・フランスでは、常に1人か2人の選手が上回っている。
だから、彼が圧倒的な強さを見せていたとしても、ヨナス・ヴィンゲゴーよりはるかに圧倒的だったわけではない。
グレッグ・レモンがいう物理的証拠を持ったライダーとは、ドーピングを認めたランス・アームストロングのことだ。
グレッグ・レモンのいうように、圧倒的走りをすると常にドーピングが疑われるのは昔の話となったかもしれない。いつの時代にも、超人的走りをするライダーはいる。
ミゲル・インドゥラインの影に隠れた、トミー・ロミンゲル、エディ・メルクスの影には、マチュー・ファンデルプールの祖父でフランスで万年2位のライダーとして人気のあった、レンモンド・プリドールもいる。
特に、2024 ツール・ド・フランスでは、ヨナス・ヴィンゲゴーはケガからの復帰であり、前半はタデイ・ポガチャルを上回ったステージもあった。
ヨナス・ヴィンゲゴーがベストのコンデションでツールにのぞんだならば、大差で敗れるということはなかったはずだ。いつの時代にも強いライダーは存在するということだ。
その中でも、タデイ・ポガチャルは歴史に名前を刻む偉大なライダーの一人となる存在だ。
コメント
見出しと内容が釣り合ってないですね
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